本作では、そんなダンジョンに焦点を当て、当然のように用意されている“ダンジョンの地図”の秘密や、地図に関わる極秘プロジェクトに触れつつ、測量士として活躍する元“伝説の勇者”と、彼と行動を共にする低ランクの女性勇者を描く冒険譚です。
Eランク勇者と元伝説の勇者がバディを組む!
この世界の勇者の条件とは、伝説の剣に選ばれること。伝説の剣を抜くことができれば、勇者と認定されます。彼らを中心にパーティを組み、ダンジョンを攻略してモンスターを倒すことでランクが上昇。しかしダリアだけは最低のEランクから上にいけず、いつしかパーティメンバーからも見限られてしまい、手持ちの地図を頼りに、ソロでダンジョンを冒険しているというのが現状です。
そんななか、ダンジョン内で行き倒れている男を発見。介抱しようと近づくと……
落ちこぼれ勇者であるダリア、そして昔と今で大きく変わった、飲んだくれの元勇者グラハム。不遇のエピソードや謎も散りばめて、ふたりのキャラクターに対する興味がむくむくと湧いてくる、物語のオープニングにふさわしい展開に期待も高まります。
測量士の仕事が果たす、重大な役目とは
勇者からダンジョン測量士への転身自体、ユニークではありますが、その理由に一本筋が通っているところに、本作に対する信頼感が芽生えてきます。
魔王との戦いを経て、測量士に行きついた理由。端的に言えば、人材不足です。王国が育てた勇者たちは、ダンジョンをなかなか攻略できず、レベルも上がりません。その結果、SランクやAランク勇者が枯渇してしまったのです。魔王は滅びたわけではありません。いずれ再び相まみえる時がくる。しかし、優秀な勇者が不足していては、国王軍の敗北は火を見るよりも明らか。
そこで後輩勇者たちがダンジョンを攻略しやすいよう、地図を作って陰でサポートしていたのが、グラハムだったのです。
彼と行動を共にし、未知のエリアで遭遇する強大なモンスターたちを、グラハムの力も借りつつ倒していくことで、ダリアもEランクから卒業どころか、Sランクも夢じゃない。そんなグラハムの檄に感化され、少しずつ成長していくダリアの姿も、本作の大きな見どころとなります。
元伝説勇者にはタイムリミットが!?
実はグラハムには、勇者を続けられない理由がありました。
グラハムがそれを探しているようには見えませんでしたが、果たして、呪いを解く方法はあるのでしょうか。グラハムの勇者復帰を待ち望んでいる存在も明らかになり、話はより複雑な展開へと進んでいきます。
一方でグラハムも、どうやら単独で動いているわけではなさそう。グラハムの地図作りの背後には一体何があるのか。ダリアは勇者として覚醒できるのか。グラハムやダリア以外の勇者たちの存在も気になるところ。
勇者、そして測量士。それぞれが自分に課せられた役割を引き受け、様々な問題を抱えながらも目的に向かい進んでいく姿は、たとえEランクでも、飲んだくれでも美しくてカッコいい。彼らの生き様をしっかりと目に焼き付けたくなる、渋くてアツいファンタジーです!








