黒いタイツにご用心
ついでにメガネ! メタルフレーム! 細いやつ!
漫画やアニメで、瞳を描くのに邪魔になるため、フレームの上部がないメガネをかけている設定をよく見かけるが、あれは興ざめ。鈴木不優子は100点満点。本作の作者おーにじょうろく氏、すげぇ!
本作の主人公は、売られた喧嘩は全て買う、その上負けなし、筋金入りのヤンキーで「猛犬」と呼ばれる田中正見。彼は同級生の鈴木不優子に目をつけられる。親しい男友だち以外、全員にマウントをとらないと気がすまない田中は、神出鬼没の不優子に翻弄され続ける。田中が剛腕キックボクサーなら、不優子は柔術使い。深く相手の胸元に飛び込み、首元をキュッと締め上げる。
猛犬だろうと、なんだろうと、犬は犬である。一匹狼にはなれない犬である。縦並びの序列社会で生きるしかない犬は、猛犬だろうと上位の存在には逆らえない。
そんな不優子様が、田中のピアスに興味を持つ。「病院で開けたの?」と聞かれて、「自分で開けんだよ」「安全ピンでもできる(やったことねーけど)」と強がると、「私も開けてみたい」と不優子。「やれるモンならやってみろよ」と田中が言うと……。
私が開けたいのは
あなたの耳
つ……
は…………
い゛っっっていうわけねーだろ
Noパンツ Yes SM
「安全ピンが耳の穴に突き立てられるかもしれないが、私はそれも含めて受け入れます」
「目薬を開いた目に突き刺されるかもしれないが、私はその瞬間を見たいのです」
その精神性の前において、パンツなど実に矮小な存在でしかないことを、作者はご存知である! 変態め!
その一方で、本作は「女王様と、彼女に振り回されるヤンキーのラブコメ」でもある。そのラブコメ部分については、(明るくないので感触の話でしかないのだが)少女漫画やBL作品に近い感じがする。たとえばこんなシーン。
まだなんとか不優子の上位に立ちたいと、あきらめの悪い田中は彼女の後を尾行する(ストーカー行為ともいう)。すると、不良が“猛犬”と呼ばれる田中を知らないかと、不優子さんに絡むのだが……。
この、ご主人様と犬の歪んだ関係が、このあともラブコメ路線で突き進むのか? いや、もっと深い世界に突入していくのか? それが気になるアナタは、すでに“虜”になっている。








