線の美しさ
イエティは「とっても綺麗な景色」を見るために日本の山間の小さな集落・“卯塚村(うづかむら)”にやって来ました。イエティは人間じゃないけれど、そのことは別に秘密ではなく、「なんでも聞いてください」とオープンな感じでいつもニコニコ。不思議なことが何もないわけではないけれど、日常と地続きの印象です。
イエティの卯塚村でのステイ先は銭湯。高校1年の“田中はな”は、“おばあちゃん”と2人で銭湯を切り盛りしながら暮らしています。
日常のほくほく
で、そこにいきなりヒマラヤからのお客さん(しかも人間じゃない)が現れたので、村は大騒ぎになって、ハナもおにぎりや桑の実を食べてる場合じゃない……のかと思いきや。
大きな事件が起こらなくても、いつもの日常が続いているだけでも、ハナとイエティの暮らしは、きらきらしています。
たとえば銭湯の掃除。暮らしのよさを味わえる回です。
そしてイエティは卯塚村の初心者ですし、それは読者の私も同じなので、はなの暮らしを追っていくだけでおもしろいんです。この楽しさはなんなんだろうかと不思議になるくらい楽しい。ほくほくしてしまう。
四季の移ろいにも、そこで暮らす人たちを結びつけています。春はシロツメクサを編んで遊び、夏になったら七夕祭り。ハナとおばあちゃんの銭湯では立派な笹飾りを作ってお客さんを出迎えます。で、その支度をハナの高校の友達が手伝ってくれたり。
ヒマラヤから来たイエティは、ハナと過ごす日々をどんなふうに味わい、いつまで卯塚村に滞在するのでしょう。ゆるやかに続く日常は「静止していない」ともいえます。やがて変わることはある?








