会社の飲み会では一滴も飲まない社長が……!
『社長と酒と星』の“井筒玲奈”はこんなタイプの社長だ。
で、玲奈は「“印刷業”で時間の遅れは万死に値する」として、遅刻してきた新人の襟首をつかんで怒鳴りつけていたところだった。確かに印刷会社がキチッと刷ってくれるからヤンマガが発売日にコンビニに並んでいるのだし、玲奈の言うことは正しい。でも口調も表情もキツいから社員との距離は開くばかり。
そんなピタピタでツヨツヨな社長は、自分の孤独とどう付き合っているのか。
この様子を目撃してしまったのは、玲奈の部下の“石墨憲一”。彼には信じられない光景だった。そりゃそうだろう、会社では怒号を飛ばしまくる社長がビールをかっくらいながら「今日から私は赤ちゃんだ!!」と泣いているのだから。しかも会社の飲み会での玲奈はお酒を一切飲んでいないらしい。酒癖の悪さを隠して社長業に徹しているのだとしたら、なんていい子なんだ!
ちなみに、一般的な350mlのビールに含まれる純アルコールは約14g。絵を見る限り玲奈は既に5缶目に着手しているので、彼女が摂取した総アルコール量は60g以上。完全に仕上がっている。なので、玲奈は石墨のことも全く識別できず……、
私が社長を支えますので
石墨は、玲奈のグチに付き合ううちに彼女のことがますます放っておけなくなり、いろんな言葉を玲奈に投げかける。若くして急に社長になってしまってプレッシャーもすごいだろうに、あなたはよくやっていますよ、と。アルコールでひたひたになった玲奈の脳に石墨のねぎらいがしみる。
こうして石墨は日夜社長を支えることに。文字通り日夜だ。昼はオフィスで、夜は公園で……。特に夜が忙しい。
それにしても公園×酔いつぶれのバリエーションの豊かさに感心するマンガだ。ありとあらゆる遊具が泥酔に華と色気を添えている。








