「1分間で最強を決める」格闘技エンターテインメントイベントが今、大いに盛り上がっていることをご存じでしょうか。このイベントは「ブレイキングダウン(Breaking Down)」と呼ばれ、元格闘家の朝倉未来さんが主催しています。1分で繰り広げられる白熱した試合と、多様な参加者で格闘技初心者でも楽しめると話題です。
このブレイキングダウンを題材にした映画『BLUE FIGHT〜蒼き若者たちのブレイキングダウン~』が2025年1月31日から公開されています。監督は漫画『クローズ』を実写映画化した三池崇史氏、脚本は『金田一少年の事件簿』『神の雫』の原作者・樹林伸氏という豪華な顔ぶれです。タイトルからもわかるとおり、今回ご紹介する漫画はこの映画のコミカライズになります。漫画が実写映画化されたのではなく、映画をコミカライズした作品なのです!
赤井竜馬は少年院に入所する際に、ケンカもヤンキーも卒業して平和に生きようと心に決めます。たまたまトイレで一緒になった矢倉往年(イクト)を同じ新入りかと思い声をかけますが、その迫力に圧倒されます。
新入りではなく、少年院の中でも荒ぶれ者として有名だったイクトでしたが、これをきっかけにふたりは日々一緒に過ごす仲に。
ある日、少年院へ講演をしにやってきた格闘家・朝倉未来の話にイクトは感銘を受けます。
もう一度彼と会って話がしたいというイクトに、竜馬はブレイキングダウンに出ればいいのではと提案をします。その日からトレーニングを始めた2人は共にブレイキングダウン出場という夢を目指していくこととなります。
出所後、2人はキックボクシングの道場を見学しに行きます。そこでイクトは突然、道場のエースと試合をさせろと言い出します。
もちろん勝つ気しかなかったわけですが、実際にやってみると攻撃が当たりません。
喧嘩がいくら強くても格闘技とは別物であることが伝わるこのシーンは、格闘家のカッコよさも際立つので注目です!
夢に向かって共に努力を重ねる2人ですが、実は竜馬にはイクトに内緒にしていることがあります。それは、イクトが濡れ衣を着せられた強盗事件の真犯人は竜馬であるということ。
これには、いつバレてしまうのかとヒヤヒヤさせられます。
しかしなぜ竜馬は強盗をしたのか、また他には何をして少年院に入ることになってしまったのか、1巻では明かされない竜馬の本音が気になるところです。
映画の脚本を担当している樹林伸氏がコミカライズである本作の原作にも携わっています。巻頭に寄せたコメントで「映画では描けなかった部分も掘り下げたい」と仰っており、期待が膨らみます。
映画という映像美を楽しんだ後は、コミカライズで2人がブレイキングダウンの世界を駆け上がる姿をじっくりと読み込んでみませんか。
レビュアー
Micha
ライター。フリーランスで働く一児の母。特にマンガに関する記事を多く執筆。Instagramでは見やすさにこだわった画像でマンガを紹介。普段マンガを読まない人にも「コレ気になる!」を届けていきます!
X(旧Twitter):@Micha_manga
Instagram:@manga_sommelier