ビューティ誌『VoCE』で連載が始まってから17年、『女のはしょり道』も第6弾ともなれば、そろそろネタもなくなるのでは……なんて心配は無用でした。むしろ、益々パワーアップしてるじゃないですか!!
いつにも増して、女性なら誰もが抱えている悩みや、男性には知られたくないあの話など、包み隠さず私たちに教えてくれます。
【ツルツル・ヒヨコ・ハシビロコウ!?】
今回特に目立つのは“毛” の話。毛と言っても人間には様々な毛があり……。
髪の毛、眉毛にあの毛まで、もうスッポンポンな愉快な話が出てきます。
ハシビロコウ!? それってどんな鳥?と思って調べたら、全身グレーなんですよ。動きもかなりゆっくりで、「動かない鳥」として有名だとか。
この老齢した感じ、妙に愛着が湧くのですが(笑)。
まぁハシビロコウは置いといて、こういう話は女同士でもなかなかできないし、人にも聞けないので、ここまで赤裸々に教えてくれるのはありがたい!!
しかも実体験ですからね。ネットに溢れる宣伝記事とは違うのも貴重です。
【ちょっと待て! 黒い筆型アイライナー】
あー、私もこれやってた!!と痛いところを突かれたのがアイメイク。
この話を読んだとき、黒の囲みメイクをしている友人に「時代遅れだからやめなよ」と言えなかったことを思い出しました。
だからきっと私の友人たちも、「変だよ」と私に言えなかったのかも。
最近は“茶のペンシル”派の私ですが、なにか物足りない気がして“黒い筆型アイライナー”を買い足そうとしてました。イャぁ、あぶなかった。
私もダメ出ししてくれる中2の娘が欲しい!!
【シテる!? シテない!?】
ほんとそれな、と何度も頷いたのが「お支度の選択の巻」。
私もひとりで行動するときはメガネで、人に会うときのみコンタクト。
コンタクトだと手元の文字が見えないので、老眼じゃないのよ~という空気を出しながら、メニューを遠ざけて見てます!!
さらに年のせいか暑さ寒さに敏感で、ストールや上着はもちろん、靴下や薄手の腹巻きをバッグに忍ばせ、日傘、水筒、化粧品、ケータイ、エコバックetc.……と、やたら荷物が多くて重たい!!
小さなお洒落バッグを持つ若い子を見ては、嫉妬してます(笑)。
そして「お支度」の話から、なぜにエッチな話に飛躍する!?とツッコミたくなる、まるで女同士のパジャマトークのような面白さも健在です!!
【齋藤薫さんとのスペシャル対談】
巻末には、『VoCE』でもお馴染みの美容ジャーナリスト・齋藤薫さんとの15年ぶりの対談も載っています。
正直、漫画でも知らなかった……ということが色々あったのに、この対談でも最新の“はしょり美容”が出てきて、ワタシ完全に遅れをとってる、と思いました。
今回、『なんだかんだで! 女のはしょり道』を読んで感じたのは、いかに自分がはしょっていたか、ということ。
そして年を取ったからこそ、知らなくちゃいけないこともあるということ。
いい意味で私も年を取ったんだなぁと思いつつ、この年だからこそ共感できることも多く、なんだかんだで、やっぱり元気をくれる本だと思いました!!
レビュアー
「関口宏の東京フレンドパーク2」「王様のブランチ」など、バラエティ、ドキュメンタリー、情報番組など多数の番組に放送作家として携わり、ライターとしても雑誌等に執筆。今までにインタビューした有名人は1500人以上。また、京都造形芸術大学非常勤講師として「脚本制作」「ストーリー制作」を担当。東京都千代田区、豊島区、埼玉県志木市主催「小説講座」「コラム講座」講師。雑誌『公募ガイド』「超初心者向け小説講座」(通信教育)講師。現在も、九段生涯学習館で小説サークルを主宰。
公式HPはこちら⇒www.jplanet.jp