今日のおすすめ
夭折した村山槐多の才気に興奮! 20歳前後にして鬼気迫る「神」の叫び
(著:村山槐多)
かの江戸川乱歩にも影響を与えたという村山槐多の詩、小説、日記、そして遺書。日記は大正2年から大正8年までのもの。ホントに現代の人が書いたように見えるのは、若くて世に出ようとする人間の焦燥感や希望、絶望が、いつの世も不変のものであるからでしょうか。萩原朔太郎の『月に吠える』や岩野泡鳴の「半獣主義」などの感想が時々書かれているのも興味深かった!(カラスヤ)
夭折した天才画家の〈詩魂〉をたどる詩文集 生まれた時から詩人であり画家であった槐多。放浪、デカダンス、酩酊のうちに肺患に苦しみ、短い生を駆け抜けた生涯に残された、詩、短歌、小説、日記を精選収録。
レビュアー
1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。近刊に新書館『カラスヤサトシの孫子まるわかり』、講談社『カラスヤサトシ』9巻、リイド社『カラスヤサトシの戦国散歩』があります。
近況:仕事場からソファを撤去しました、ごろごろする時間が多すぎたためです。
関連記事
-
2017.04.02 レビュー
【名作発見】昭和39年東京五輪にあった、50円激安チケットの中身は?
『東京オリンピック 文学者の見た世紀の祭典』編:講談社
-
2017.04.09 レビュー
【名作発見】正宗白鳥の信仰問題。長崎・出島は、実は場末中の場末だった!?
『正宗白鳥──その底にあるもの──』著:山本健吉
-
2016.09.04 レビュー
【名作発見】原爆直後の長崎で、破壊前を完全再現した景色とは?
『やすらかに今はねむり給え・道』著:林京子
-
2016.12.11 レビュー
【名作発見】貧しい美少女と金持ちの不細工。明治の暗黒面を見よ!
『明治深刻悲惨小説集』編:講談社文芸文庫 選:齋藤秀昭 著:泉鏡花/樋口一葉/田山花袋/徳田秋/川上眉山/広津柳浪/小栗風葉/前田曙/北田薄氷/江見水蔭
-
2016.08.28 レビュー
【名作発見】第二次大戦開戦時、軽井沢に外国人が集まりチャリパク?
『雉子日記』著:堀辰雄
人気記事
-
2024.04.02 レビュー
ホスト、立ちんぼ、トー横……慶応女子大生が歌舞伎町で暮らし取材してきた生の声
『ホスト!立ちんぼ!トー横! オーバードーズな人たち ~慶應女子大生が歌舞伎町で暮らした700日間~』著:佐々木 チワワ
-
2024.04.01 レビュー
人間力がすごすぎる、栗山英樹さんの熱い人生哲学
『信じ切る力 生き方で運をコントロールする50の心がけ』著:栗山 英樹
-
2024.03.28 レビュー
理系に強い子どもに育てるヒント満載! 数学センスを磨く新しい勉強法
『中学数学で磨く数学センス 数と図形に強くなる新しい勉強法』著:花木 良
-
2024.03.26 レビュー
どこにでもいる!? 人間関係の悩みを生み出す人の生態
『職場を腐らせる人たち』著:片田 珠美
-
2024.03.27 レビュー
SNSでことばの事故を起こさない方法とは!? 日本語ラップは言語芸術!?『日本語の秘密』
『日本語の秘密』著:川原 繁人