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新シリーズのビッグウェーブ! ラブコメ、友情、ミステリそろってます!

講談社ラノベ文庫5月刊のラインナップを一挙ご紹介! 今だから読みたい王道の「ラブコメ」「男の友情」「ミステリ」そろってます! 校了を担当する2人の秘密コメント付きをチェックしよう!!

イノヤス

講談社ラノベ文庫編集長(であるらしい)。月刊少年マガジンに約20年在籍後ラノベ文庫へ異動し現在に到る。頭の中身は自称永遠の17歳だが頭の外側は……!?という、ドラえもんのいないのび太、みたいな感じのおっさん。編集者としてのモットーは「相手の技は必ず受けろ!」、身につけたい能力は「速読」、異世界に行ったら「蕎麦屋」をやりたい。一度言ってみたい台詞は「どうしたんだ、顔が赤いぞ。熱でもあるのか!?」

大ちゃん

講談社ラノベ文庫編集部校了担当者。またの名を金剛寺大三郎。軍手とガムテと段ボールが似合うナイス・ガイ。講談社ラノベ文庫の新刊を責任持って校了してますが、やたらフセンをいっぱい貼って返してくるのでうっとおしいみたい。「笑ったとこにいちいち『(笑)』っていうフセン貼ってくんの、どうなんすか」(編集部員・談)

2018.05.11
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つきあってますがなにか!? ……って言えたらどんなに楽でしょうか(ハァ

  • 電子あり
『→ぱすてるぴんく。』書影
著:悠寐 ナギ イラスト:和錆
イノヤスコメント

先日、久々に高校時代の仲間たちと再会しました──所属していた《茶道部》(公立男子校では類をみないらしい……というかそもそも公立の男子校というものがもはや消えかけている)のOB会、みんなジジイになったなー、でもみんな35年前の月曜は日曜に観た「マクロス」の話してたんだけどなーなんて思いつつ、ちょっと不思議な感覚がありました。

長いことあってないのに、SNSのおかげでネット上でちょくちょく会話とかをしているせいで、実際に当人達にあってもひさびさという実感がわかないんですよ……いちど構築した関係、それがいい関係であれば、ずっとその環の中にいられるのはいいことだと思うのですが、逆にあまり近寄りたくない、関係をどちらかといえばなかったことにしたかった場合でも、ネット環境に足を突っ込んだことがあると、ずーっと自分の存在(──とか書くと尾崎豊っぽいな)がトレースされてしまうんだなあと、少しだけ大変さを肌で感じた気がしました……。

女子と電話するのに「お父さん電話出てきたらどうしよう」という世代から30ウン年離れた今の中高生の恋愛模様を描いた当作品。校了しながら楽しくじっくりと読み進めていきました──今時では、心配事も技術的に高度になってきて「ひそかに美少女と付き合ってるのばれてネットで拡散されたらどーしよう……」になっていて結局心配ごとが尽きないんだなあと、ため息が出てしまいそうです。さらに我々おっさん世代と比較すると、ネットのせいで逃げ道がない分だけ、いまの中高生のみなさんの方が人間関係の構築に気をつかう必要があるんですよねえ……そんなの気にするの社会に出てからでいいはずなのに、何が進歩しているのか、はたして《進歩》そのものがよいことなのかすら、ぼやけてきて分からない時代になってるんだなあと、ちょっとだけ怖くなりました。

それとは別に、当作でもデートの舞台が「でっかいモール」だったりするわけです。新人賞に送られてくる作品で、ラブコメっぽいものだとデートシーン必ずといっていいほど出てくるのですが、どの作品でもモールに行くんですね……なんか社会に疑問や異議を唱えてるわけではないんですが、地方も東京近郊も暮らしている人たちから見えている光景が同じになっちゃったんだろうか……と思うとちょっとさびしいのです。話は変わりますが当作は作品内季節がちょうど今の時期なので、読んでみたあなたもぜひ文京区の某神社に行ってみるといいと思います! とってもきれいですよ……それと、渚ちゃん好きです!! ああうらやましい。(涙)

追伸:茶道部副部長(当時)のSくん、知らず知らずにずっと「月刊少年シリウス」買っててくれてありがとう!!

この痛みは殿方にしかわからない、いろんな意味で

  • 電子あり
『おいなりさんは恋をする。』書影
著:相原 慶 イラスト:Syroh
大ちゃんコメント

今月は新人賞受賞作の3連発!! 気鋭の新人作品をガツンと校了いたしましたよ。本作は、第7回講談社ラノベ文庫新人賞優秀賞受賞作品。主人公の高校生男子は、異性と話をすると“ふぐり”に、あのね、激痛が走るという世にも馬鹿馬鹿しい呪いをかけられます。この呪いをかけさせたのが、なんと実の姉だったという混沌ぶり。………ふぐり。別名おいなりさん。本作オビにこう謳(うた)われております。ずばり「おいなりさんが食べたいです♥」。わけがわからねえ。こういう素晴らしいオビを作るのは当編集部のSHOWちゃん(仮名)ですが、そうそう、こないだ編集部にお客さんがいらして、SHOWちゃん(仮名)を見るなり開口一番「あっ、仕事中もあの帽子かぶってるんですねえ(驚)」。かぶってます! あれは営業用コスチュームではありません。SHOWちゃん(仮名)にウラオモテはないのです!! 全部ウラです。やっぱわけわかんねえじゃねえか。

話をもどしますけどね、本作のヒロインはキツネ女子。けもみみ。主人公が幼いころに助けた子ギツネなんですな。これがまあ、準備期間なしで人間になっちゃったので、いろいろすっとぼけてるわけです。一方で団地妻感のするサブ・ヒロインが、あら、お隣のご主人、あたし急におなかの具合がオヨヨヨヨ。こうしてご紹介すると、すんげえノンキな話だと思うでしょ。ところがねえ、このキツネっ子ちゃん、神様の使いで今後1000年生きていくのよ。主人公との交流も、いうたら一瞬のできごと。

《「──なんで急に俺の名前の書き方なんか覚えようと思ったんだ?」
「だって、お名前なら、ずっと覚えていられますから」》

もうね、じわっと来て、ふぐりがキュンとなりました。 どうか読んでください。おいなりさんでも食べながら。

スカッと来る高速ヒーロー・アクション! 土浦の春、遠からじ

  • 電子あり
『スタンピード!!』書影
著:浦土之 混乱 イラスト:中島 諒
大ちゃんコメント

第7回講談社ラノベ文庫新人賞佳作受賞作の改題&大幅ブラッシュ・アップによる堂々のリリースでございます。スタンピードといえば、プロレス・ファンならカルガリーかオクラホマを即座に思い起こすんです(カウント5以内にググるように!)が、本作オビの惹句(じゃっく)にこうあります。
「土浦ヒロイック・アクション」
土浦だよ、土浦。いいねいいねー。いつもなら大ちゃん、「土浦っていえばさあ……」などとご当地ネタを適当にかまして、ああん、ご機嫌をうかがうところ、悲しいかな土浦に関するネタを1ミリたりとも持ち合わせておりません。いいとこですよ、ええ。四角くって食べやすい。桂小益かオレは。それよりも、作者名がカッコいいんです。“混乱”と書いて“まぜらん”と読むそうです。“混乱”ですよ“混乱”。コンフュージョンですよ。ウィル・ビー・マイ・エピタフですよ。

《「騒ぐな! 銀行強盗だ!」
「あ、いけね。ガスの元栓閉めるの忘れてた」
その場で力の限り叫んだ。
「ベッカム!」》

わっはははっは。混乱としか言いようがありません。ところどころのギャグ・センスも秀逸ながら、読み始めたらノー・ブレーキ! 疾走するクライム・ノベル!! 「この危機をどう乗り切るんだ!?」と思案する間もなく拳や銃弾が飛び交います。究極の目的は、いみじくも「正義の実現」そして「誰かを護る」。主人公は特殊な部署に属する警察官で、やたら強いんですが、すぐモノをぶっ壊します。ハリウッドの火薬映画もおとといおいでのカッコよさ。あともう2人、主役級のキャラが登場いたします。キャラ設定を明かすだけでネタばれになっちゃうんであれだけど、読んだらみんなファンになるよ。土浦に行きたくなる人もいるかも。いいとこですよ、ああん。

五月病? なにそれうまいのドカーン!!!? わははっは!!

  • 電子あり
『業焔の大魔導士2 ~まだファイアーボールしか使えない魔法使いだけど異世界最強~』書影
著:鬱沢 色素 イラスト:あゆま 紗由
大ちゃんコメント

もう笑い過ぎて腹いてえ。プロローグだけで、エア牛乳4~5回ふいた。しかも鼻から。ほんの少しさわりを抜粋しまくりでご紹介いたしますと──。

《「じゃ、邪神……だと!」
いや、なんとなく叫んでみたけど邪神がなんなのか分からない。
「ファイアーボール!」
『グハッ!』
ドカーン!
……なんだかよく分からないけど、とにかく悪そうなヤツってのは分かった!》

《『わ、我がこんなバカげた魔法に──』
「お前、なかなかタフだな。俺のファイアーボールをこれだけ耐えるヤツは初めてだぞ。何者なんだ?」
『だから我は邪神……』
「ファイアーボール!」
『グハッ!』
ドカーン!》

だはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは。ぜえぜえ、ぶは、ごぼ、たらりんこ。本作は講談社ラノベチャレンジカップ優秀賞受賞作品、あの「とにかくファイアーボール!」「ドカーン」の第2巻でございます。1巻に笑えた人はその10倍笑えることを保証します。未読の方にはもちろん1巻からお読みになるのをおすすめいたしますが、いいやもう、この際どっから読んでもいいや。大ちゃん、これ校了してるあいだ、不愉快なこと、腹立たしいこと、痛いこと、かゆいこと、全部忘れてるですよ。これこそが真のエンターテインメントのあり方というべきか、戦後民主主義のポスト・モダン的なあれが構造主義のダークマター問題であろう。
「なんかごちゃごちゃ言ってるが違うぞ」
「ファイアーボールだ」
「ドッカーーーン」
だは(以下略)。

聖なるチョコレートは塩分100%、後で振り返れば糖分200%

  • 電子あり
『こんな僕が荒川さんに告白ろうなんて、おこがましくてできません。2』書影
著:清水 苺 イラスト:シソ
大ちゃんコメント

すべての高校生とその予備軍ならびに元高校生、あるいはそれに準ずる世代だったことのある人々に捧ぐ好評シリーズ第2巻です。今回はずはりバレンタイン・デー! 恋のさやあて、ジグソー・パズル。ウサちゃんはクマちゃんが好きなのに、クマちゃんはネコちゃんが好き。あったよね、あるある。絶対みんなに刺さるよ。グサグサ。血だらけだよ。救護班を呼べ。84ページの唯ちゃんがもうね。あのね。抱きしめてあげたい。そしたら即通報されて“事案”発生だ。号泣だ。ああ。この行間からにじみ出るピチピチ感(うっへえ)というかフェロモン。ちなみに本作の担当編集はモノマネ芸でおなじみ江戸屋熊猫(仮名)という人ですが、かわいい女流作家に自分のことを“パパ”と呼ばせておるらしくて、クスッと来ました(怒)。ちょっとね、1人モテで調子ん乗ってんすよ。

大ちゃん、クリスマスとかバレンタインとかは「えっ!? 日本にもあるの?」っつうくらい関わりがなくなって久しいんですが(ほとんど前世の記憶に近い)、女の人って露骨なのがいてはりましてな。昔はさあ、大ちゃん、ダテにキャリアと経験値ばっかあるんで、頼まれごとが多かったんですよ。映画ライターになりたいとか、カメラマンになりたいとか、売れないジャズ・シンガーが歌える場所をさがしてほしいとか、就職相談なんかホントにいろいろあってキー局の女子アナになった人とか、タレントになった人とか。きれいな人もいっぱいいて、そういう人たちの何割か(時にほぼ全員)は、クリスマスが近くなると急に連絡が来なくなって音信不通、バレンタイン・デーを過ぎるころにまた連絡を寄こすのよ。わかりやすいっつうかさあ。バカにしてんのか!? ちょっと生ビールまだあ? どこで書いてんだよこれ。

それぞれのバレンタイン・デー。それぞれの青春。これ読んだ人、みんな遠い目になるか、机のひきだしをかき回したくなるか、生ビール飲みながらクダ巻くかするはずです。傑作だよもう。げふ。

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