今日のおすすめ

続々重版! 大人気異世界ライトノベルまとめてみました!

講談社ラノベ文庫5月刊のラインナップを一挙ご紹介! 異世界に行って好きに生きる! 校了を担当する2人の秘密コメント付きをチェックしよう!!

イノヤス

講談社ラノベ文庫編集長(であるらしい)。月刊少年マガジンに約20年在籍後ラノベ文庫へ異動し現在に到る。頭の中身は自称永遠の17歳だが頭の外側は……!?という、ドラえもんのいないのび太、みたいな感じのおっさん。編集者としてのモットーは「相手の技は必ず受けろ!」、身につけたい能力は「速読」、異世界に行ったら「蕎麦屋」をやりたい。一度言ってみたい台詞は「どうしたんだ、顔が赤いぞ。熱でもあるのか!?」

大ちゃん

講談社ラノベ文庫編集部校了担当者。またの名を金剛寺大三郎。軍手とガムテと段ボールが似合うナイス・ガイ。講談社ラノベ文庫の新刊を責任持って校了してますが、やたらフセンをいっぱい貼って返してくるのでうっとおしいみたい。「笑ったとこにいちいち『(笑)』っていうフセン貼ってくんの、どうなんすか」(編集部員・談)

2018.05.11
  • facebook
  • X(旧Twitter)
  • 自分メモ
自分メモ
気になった本やコミックの情報を自分に送れます

異世界で蕎麦打ち、やめよっかな……。

『こちら異世界転生取締局2』書影
著:愛坂 タカト イラスト:檜坂 はざら
イノヤスコメント

当企画「校了してみた」も、好評なのかどうかはさておき、だいぶ長く続いてきました……。これもみなさまのご声援の賜物、といいつつ好評かどうかわかんないって最初に言ってるじゃないかそうだったごめんなさい……というわけでおそらくまだ続けさせていただけそうな企画なのでありますのでこれからもよろしくでございます。

「プロフィール」欄に書いてしまったのですが「異世界に行ったら蕎麦屋をやりたい」……蕎麦打ちってホントに難しいですよね。上手くいかないうえに、自宅でやるとあっという間に粉だらけになっちゃう……。プラモの塗装と同じように家ではやりづらいものですし、そもそも頑張ってもすぐぶつ切れ蕎麦になってしまうのです。もっとうまくなりたいな~。

どこかのネットに書いてあったことですが、日本ではオヤジになると蕎麦打ちをやりたがるのだが、アメリカでは「ハーレー」に乗りたがるのだそうで、じゃあ転生したアメリカ人なら異世界でハーレー乗って隣国の騎馬軍団を蹴散らすのかな? ──恥ずかしながら私もとっくにおじさんなのですが、そういえばかつて父親が今の自分と同じくらいの年齢のときに「家を改造して蕎麦屋をやる」といいだして「ハァ?」てなくらいに家族にダメ出しされてたことを思い出します。その当時の父親と同じくらいの歳になって、同じ事を言い出したらしき自分、その感想は「血は争えない」ってことではなくて「父ちゃんもつかれてたんだなー」っていう、なんだかなーということだったりしますが。

話は本題に移ります。異世界転生──このラノベ好きならだれでも一度は夢想しかけたことがあるはずの事象にまつわるあれやこれやを描き出した前巻から、もう待望の2巻が登場です!! 今回の2巻では異世界転生の秘密とそれにまつわる神々の《陰謀》が描かれておりまして、主人公のカイトくんの明かされなかった過去も触れられておりますよ……。なんだかんだでカイトくんの過去の物語、転生直前に遡るそのお話ははっきり言って涙なしでは語れない、そんな感涙必至の物語だったりするんです。今回登場のカイトくんの妹もお話にぐっさりと関わってきてさらに号泣! ……みなさまもぜひお手にとってお確かめくださいまし!

すっかり馴染んでますね、カオルさん!

『ポーション頼みで生き延びます!3』書影
著:FUNA イラスト:すきま
イノヤスコメント

Kラノベブックス創刊タイトルでもあり、「水曜日のシリウス」にて連載中の漫画版そしてコミックスも大人気御礼シリーズの『ポーション頼みで生き延びます!』、待望の3巻が登場です。

さて自称《女神のお友達》である主人公のカオルさん、今回はまたまた旅を経てユスラル王国へやってきました。それでもっていよいよ、「ポーション」という言葉にふさわしく、薬屋さんとその他相談稼業を開く彼女、異世界生活4年半ということですっかり異世界に慣れつつ現代人としての気概と知識を失わずにのんびり生活を目指しているはずなのですが、前巻同様どうやらそれは叶わないみたいです……他を圧倒する才能がある限りどうやっても表に出て、どうにもならないものと戦わなければならない。それが特別な力をもった人間の運命なんだなあ、と改めて感じております。

とはいえ、チートもちの主人公であるからこそ、「たいていのことは大丈夫だろ」→「さてどんなふうに困難を解決してくれるんだろうな」といった形で、安心感とわくわく感が絶妙に両立しながら読み進めていけるんですよね。これはなんだろ、苦労して進めたゲームを最終局面でセーブしておいて、安心してラスボスとの対決に挑む時みたいな、ここまでやってきたそーという「充実感」と自分より強いヤツに挑む時の「昂揚感」が両立している時と似ているような気がします。以前も言ってますが自分はチート上等、ストレスなく読めるもの大賛成ですので!

超人気作の第1シーズン大団円は謎のゲーム大会に!! こ、これは!?

『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます3』書影
著:FUNA イラスト:東西
大ちゃんコメント

シリーズ累計10万部突破の人気シリーズ最新巻。コミックス第2巻も同時発売!! 『ポーション~』も同時発売、こちらもコミックスは大重版出来!! ぞくぞく展開されるFUNAワールドに乗り遅れないでくださいな。たのみましたよ。そういった前提も踏まえつつ、相変わらずキレッキレの異世界領地経営が進んでいきます。ものすごいことがまるでものすごくないかのようにすいすいさくさくとあれしてくんだけど、それはそれとしてここまでひらがなが続くと何書いてんだかわかんねえな。えー、博覧強記、知識豊穣、才気煥発で異文化衝突の思考実験です。○○がまったく存在しない世界でその○○を広めるにはどうするか。たとえばポップコーン。トウモロコシすら存在しない文化圏でポップコーンを産業としてハヤらせる。すごくない? ねえこれすごくない!? ワサビの栽培からサブ・マシンガンの性能まで、地引き網漁からアマチュア無線の周波数帯まで。和紙の原料から塩田設備まで。あふれるアイテムと情報がgif動画100連発みたく流れていきます。

しかーし、無法極まりない侵略勢力が土足で踏み込んできやがったら、重厚かつ前衛的にひねりつぶします。この「ざっまあみやがれ」感はきっと今夜の生ビールをおいしくします。お酒は20歳を過ぎてから。

感心ばかりしてると、グサッと胸に来るフレーズがっ!!
《たまにいる、いい人と能力の高い人と役に立つ人、そして要注意の人は、ちゃんとメモを取って、後でパソコンに入力している。》
《あ、『能力の高い人』と『役に立つ人』は、おなじじゃないよ。全然別物。》
大ちゃん、ちゃんとメモを取って、今パソコンに入力しています。くくく、確かにどこぞから『要注意人物』と指定されてるらしいがな。

チートキャラでも不可能なこと!

『俺だけ入れる隠しダンジョン3 ~こっそり鍛えて世界最強~』書影
著:瀬戸 メグル イラスト:竹花 ノート
イノヤスコメント

少年漫画や、ラノベではその舞台が学校生活になるので、キャラクター達を巡る物語はどうしても季節感のある出来事やら(バレンタインとかクリスマスとか)学校行事(体育祭とか学園祭)が背景となることがとても多いのです。そうした方が読んでいるみなさんにも(おそらく共通の経験がある方が多いと思うので)実感をもってキャラの心情や行動原理が伝わるからです──本当にさまざまなイベントが使用されるのですが、なかでもとてもよく登場するイベントに「女子のお風呂のぞき」があります。修学旅行やら、林間(臨海)学校などの学校を離れた非日常イベントで発生しがちな「お風呂のぞき」イベント。もちろんホントにやっちゃだめですけど、このイベントなぜか絶対に成功しないのです……確かにもし「成功」したらその先どうやって場を盛り上げたらいいかわからないし、ある意味大きな目標を達成してしまうので物語のエネルギーがなくなっちゃうからなのでしょうか……それでもきっと、今どこかの漫画やラノベでのぞきイベントが行われているにちがいないのです。

さて、本題にもどりまして、こちらもKラノベブックスの人気タイトル『俺だけ入れる隠しダンジョン』シリーズ3巻がいよいよ登場です。コミックも連載中ということでますます好調、期待大の作品であります。

今回の3巻でも、主人公のノルくんの周囲でまたまたたくさんの出来事が起きます。「夏休み」ということもあってほのぼの感がありつつ、骨董屋さんを開いて繁盛したり、幼なじみで巨乳のエマちゃんとパーティーでダンスってみたり、クラスの仲間と訓練を兼ねて温泉に出かけたりするんですね──同年代の友達がいなかったっていってたノルくんもすっかりクラスに打ち解けてます(……というか、いわゆるクラスカーストの頂点にいるのでは、とも思うのですが)。さてさて、ここで冒頭のお話に戻るのですが、ちょいネタバレっぽいですが、クラスの仲間とのイベント、きっと《何か》が発生します。それでもってその結末は……ノルくんの明日は、ぜひこの3巻をお手にとってお確かめくださいまし!

  • facebook
  • X(旧Twitter)
  • 自分メモ
自分メモ
気になった本やコミックの情報を自分に送れます