今日のおすすめ
いよいよ夏休みがスタートしましたね! 思い出いっぱいの、いい夏休みにしたいですね。さて、「読書感想文」、今年はどうしようかな?なんて考えている小中学生、そしてお父さん、お母さんたちのために、感想文にぴったりの本を、2週にわたって紹介しています。 担当編集者のおすすめメッセージ、同年代読者のレビューを参考に、読みたい本を探してね! 試し読みもできます。第2週は、小学校高学年向け、中学生向けを3冊ずつ紹介します。(先週掲載の小学校低学年向け、中学年向け各3冊、「特集:低学年から読める『窓ぎわのトットちゃん』」はココをクリック!)
小学校高学年向け 社会のことや、自分の未来を考える
- 電子あり
さかなクンが書いた、自分の子ども時代
魚の魅力を伝え続け、クニマスの再発見など、大きな業績もあげたさかなクン。トラックに夢中だった幼少期。タコとの出会いでひらけたお魚の世界。部活のかたわらカブトガニの飼育にのめりこんだ中学生時代からはじまり、進路に悩み生きる道を探す毎日をおくるなかで、さまざまな出会いを通じて、ついにさかなクンとして活躍するようになるまでの、驚きのエピソードが満載です! ひとつのものを貫きとおして、大きな仕事をなしとげているさかなクンの生き方は、子どもも大人も、多くの読者に共感と感動をあたえてくれるでしょう。(編集I.M.)
さかなクンからメッセージをいただきました!
面白くてやめられない、SF小説短編集
小松左京は、日本の代表的なSF小説家です。この本には、タイトルの「宇宙人のしゅくだい」など24作品が入っています。未来から自分の子孫がやってくる、ほかの星で生まれた子が地球に転校してくるなどのお話や、自分の判断で戦う潜水艦、家族の世話をするロボットなど、今の人工知能のようなものも描かれています。少年時代、戦争を体験した作者らしいアイディアも多く、おうちの人と読んで話し合ってから感想文を書くのもおススメ。(編集チ)
小学校の時、本屋で何を買おうか悩んでいたら普段、本についてあまり語らない父からこれは面白いからとすすめられた一冊。SFに興味のなかった当時の私は、しばらく手をつけなかったのだが、一回読み始めるとあっという間に最後まで読んでしまった。 一つ一つが短くて、時々ゾクッとする話もあり、おススメです♪ (Amazon レビューより抜粋)
宇宙人のしゅくだいは読者全員に与えられたしゅくだいだと思います。 しゅくだいとは何かは、読めばわかります。 (Amazon レビューより抜粋)
宇宙人や未来人が出てきて、現代人にいろんなことを教えてくれることが、ワクワクしたようです。(Amazon レビューより抜粋)
人工知能テーマの「ぬしになった潜水艦」「ロボット地蔵」が泣かせる。純情でひたむきな機械というのは、SF好きのツボを刺激すぎるなあ。身近な品を使って宇宙の果てしなさを語るのが「宇宙のもけい飛行機」「宇宙のはてで」。子どもの読者は宇宙に憧れることだろう。「冥王星に春がきた」は宇宙開拓の厳しさと希望を描く好篇だ。「小さな星の子」公園惑星には様々な星の人たちが集まってくる。地球人の子供は、肩身が狭い。なぜなら……。(Amazon レビューより抜粋)
- 電子あり
義足があるから大丈夫! 感動のノンフィクション
義足の人って、ともだちにいる? 足がない生活って、想像してみたことある? この本では、義足でなんにでも挑戦する子どもたちと、それを応援する大人たちの活躍を紹介しています。「どうして、こんなことになっちゃったんだろう……」──左足切断手術の前夜、不安でおしつぶされそうになる佑真(ゆうま)くん(小2)の描写から物語は始まります。がんばれ佑真くん、義足はきっと「夢」をかなえてくれる! ぜったい読みたい感動ノンフィクションです。(編集O)
日本に義肢装具サポートセンターという施設があることを、はじめて知りました。 そして小さな子どもたちが、病気や事故などにより義肢となったにもかかわらず、 前向きにスポーツに取り組む姿に感動しました。臼井さんのような方が皆さんを支えているんですね。私も応援したいです。(女性)
中学生向け フクザツな親子のこと、友だちのこと
- 電子あり
夏休みのキャンプから始まる不思議な物語
親とけんかしたため、締め切り直前に勝手に申し込んだ、サマーキャンプ。行ってみたら、山奥のお寺で、参加者は自分ひとり……!? でも心配はいりません。三匹のやぎや男の子たちとの、特別な夏がはじまります。「きみも、宝だ。」文中で住職が言う言葉ですが、これは読んでいる人にむけた言葉でもあります。この住職はいつもへんなTシャツを着ていたり、おもしろネタもたくさん。読みおえたら、きっとだれかにやさしくしたくなりますよ。(編集K.I.)
お寺の人たちのやさしさに感動しました。自分がいちばん大変なのに「うたをうたうといいよ。かなしいときはね、すきなうたをうたうと、じかんがたつよ。」と夏芽をはげました小さな雷太のかわいさに、涙が止まりませんでした。特に最後のほうは泣けます!(中学1年生女子)
表紙のやぎがよかったです。 夏芽と葉介がすぐに「セイシュンだねー」と言われたり、住職がドトールに行ったりするところに笑ってしまいました。悩みがあったけど、私もがんばろうって思いました。ぜったいおすすめです。(小学6年生女子)
- 電子あり
夢のお告げ? 謎解きでぐいぐい読ませるファンタジー
古事記に数学!? 意外な組みあわせと思いもかけない展開に、ページをめくる手が止まらないファンタジーです。主人公の中学2年生の田代有礼は、猿に「くるすの丘に、来い」と言われる夢を見ます。その直後に引っ越しが決まり、できたばかりの「栗栖の丘学園」という学校に通うことに。不思議な符合に驚く間もなく、クラスメイトのQと異空間に閉じこめられて------。親子で読んで、どちらが先にこの本に隠された謎を解けるか、勝負しても楽しいかも!?(編集M.K.)
アレイとQといっしょに冒険している気分になれて、とても面白かったです。2巻めもすぐ読みます!(小学校6年生女子)
いつのまにか、自分が主人公の気持ちになっていて、ワクワクしたり、おいつめられた気分になったりしながら読みました。富安陽子さんの本が大好きです。これからもおもしろい本をたくさん書いてください。(小学校3年生女子)
本を「読む」、つまり文字を追っかけているはずなのに、頭の中に映像としてストーリーが流れ(映画を見ているような)、どんどん物語に入り込んでいく感覚になりました。娘も気に入っている作品なので、最近は母娘で“黄泉ッ軍”や“カンナギメンバー”の真似をしたり、今後どういう展開になるか想像して盛り上がっています。(45歳女性)
親友の死を、いのちの力に触れて乗り越える、少女の物語
交通事故によって突然、友だちを亡くした女子中学生、葉山理央は、ペットショップで出逢った小さな鷹を育て始めます。野生の力を失いつつある鷹に、ふたたび飛ぶ力を引き出すことはできるのでしょうか――。作者のまはら三桃さんは、鷹を飛ばして害鳥を追い払ったりする「鷹匠」の石橋美里さん(当時は高校生)から話を聞き、それをヒントに物語を創作しました。描かれているのは親友の死を乗り越えていく少女の心の軌跡ですが、事実の持つ迫力がベースとなっているので、グイグイ引き込まれますよ。(編集・太)
作者のあとがきにありましたが、テレビで鷹匠の女子高生を見て、取材を申し入れて小説になさったものです。鷹の生態や扱いについて、詳細に取材がされており、とても興味深かったです。大きな喪失を味わった主人公が、パートナーである鷹の「モコ」を得て、仲間を得て、ともに成長していく姿はとてもまぶしく、あたたかな視点で書かれています。このテーマは、ほかに例を見ないので、ぜひ多くの人に読んでいただきたいです。(Amazonレビューより抜粋)
ヒヨコの死骸をエサとして鷹にあげるシーンもきちんと描いています。こうした現実を描いているからこそ、主人公が命の重みを感じ、心が再生していくという物語に説得力を感じます。(15歳、中学3年生 女子)
鷹のモコたちが飛ぶシーンが、すごくきれい! 九州弁で進む会話が、なんかかわいい。すーっと読めて、読んだ後、さわやかな感じになれる一冊です!(13歳、中学1年生 女子)
特集2 戦争のことを知る。ほんとうにあった話
今年、アメリカ大統領としてはじめて、オバマさんが広島を訪れました。そのとき、自ら折った折り鶴を持参したのは、被爆後白血病で亡くなった佐々木禎子さんのことを知ったからでした。このお話『飛べ! 千羽づる』をはじめ、戦争のことを伝える本を紹介します。ノーベル平和賞を受賞したマララさんの話ほか14話(『ほんとうにあった 戦争と平和の話』)、6月に死んだ象のはな子が、なぜ「はな子」と命名されたのか?はこのできごとから(『ゾウのいない動物園―上野動物園ジョン、トン、キー、花子の物語』)、ヒロシマとニューヨーク9.11のテロのふたつの悲しみを結んだ禎子さんの折り鶴(『奇跡はつばさに乗って』)、子どもの本を書いてきた作家の先生方自身の戦争体験(『子どもたちへ、今こそ伝える戦争 子どもの本の作家たち19人の真実』)など、戦後71年の今年、戦争を考えるよすがになる本です。
定価:本体620円(税別)/ページ数:224ページ/判型:新書版
定価:本体580円(税別)/ページ数:192ページ/判型:新書版
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