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もうすぐ、待ちに待った夏休み! 楽しい計画は目白押し……だけど、宿題も気になるところ。「読書感想文」、今年はどうしようかな? なんて考えている小中学生、そしてお父さん、お母さんたちのために、感想文にぴったりの本を、2週にわたって紹介します。 担当編集者のおすすめメッセージ、同年代読者のレビューを参考に、読みたい本を探してみよう! 試し読みができるものもあるよ。第1週は、小学校低学年向け、中学年向けを3冊ずつ紹介します。
小学校低学年向け いっしょに読んで、親子で話そう
しんぶんが好きな少年をささえたのは……
みなさんの家では新聞をとっていますか? 戦争が終わった頃、どうしても新聞が読みたかったてつお。家では新聞を取る余裕がなかったので、新聞配達を始めました。そんなてつおに、新聞を読ませてくれる老夫婦がありました。やがておじいさんは亡くなり、おばあさんも亡くなったとき、てつおは思いがけないことを知ります。それは何だったのでしょうか?(編集N)
松本さんの絵、すごく素敵です。岩國さんの人生の歩み方は、いつの日本にも通ずることがあると思い、私も日々、今の時点から頑張ろうと思いました。三原のおじさんとおばあさんの優しさは、この本を読んだ人のすべてに深い余韻を残してくれると思いました。(36歳女性)
現代では、なかなか伝えられない戦後の苦しい時代のお話を、今の子どもたちに読んでほしいと思いました。小学校で、読み聞かせを月に2回していますが、絵本は低年齢対象ののものが多いなか、この本に出会えてよかったです。さっそく使いたいと思います。(48歳女性)
てんごく、じごく、どうちがうの?
水をだしっぱなしにしていたり、まだ使える紙をくしゃくしゃぽい、と捨ててしまうと「もったいないこと してないかい?」と、どこからかやってくるもったいないばあさん。
こんどはちょっとこわそうなところにやってきたよ。そこでは、なが~いスプーンを使って、我先にとスープをのもうとしています。ですが、誰もうまくのめません。そこへもったいないばあさんがやってきて……。
「もったいない」には、感謝の気持ちと思いやりのやさしい心がこめられています。もったいないばあさんは、それを子どもたちにわかりやすく伝えてくれます。もったいないばあさんといっしょに、もったいないことをしてないか、夏休みに考えてみませんか。(編集Y.W.)
もったいないばあさんが天国と地獄? 表紙も可愛らしく、惹かれ購入しました。 姉は“もったいないばあさん”が大好きで妹は“もったいないばあさんのいただきます”が大好きです。そのもったいないばあさんがなぜ天国と地獄?と興味津々でした。 地獄は怖い、と思ってばかりいた子供達、みんなを思いやるということなど姉は色んな学びを得た様です。 妹は天国のやさしいところの絵が好きで、 繰り返し読んで読んでと持ってきます。(Kanaさん 40代・ママ 絵本ナビより)
もったいないばあさんにはいつも教わっています。 今回の絵本は「てんごくとじごく」という少し刺激的なタイトルに ひかれてまた読んでしまいました。そこでもやっぱり、もったいないばあさん活躍です。なるほどなるほどと感心するばかりです。 我先にとスープを飲んでこぼしているのはやっぱり地獄なんですね。(らずもねさん 30代・ママ 絵本ナビより)
たいせつなもの、あげられる?
自分がいちばんたいせつにしているものを、人からほしがられたらどうしますか?
この絵本の主人公は、にじいろに輝くうろこをもった、世界でいちばん美しいさかなです。でも、その美しさゆえに、ほかのさかなたちからは、あまり好かれていません。ひとりぼっちでさみしいにじうおは、どうすれば好かれるのか、物知りのたこに相談します。すると、たいせつないるうろこを、ほかのさかなたちにも分けてあげるよう言われるのです。さあ、あなただったら、どうするでしょうか?(編集K.N)
こんなきれいな本は初めて。ついうろこをごしごしこすってしまう。きれいすぎることによってなかなか友達ができない魚。その魚が自分のうろこを最初はいやいやながらやっていたのに,そのうち喜びに変わっていくというシーン。私にできるだろうか。大切なものは絶対他人には渡せないものなのに。やさしい心の持ち主になりたいと思った。(男の子3歳のお母さん・「絵本ナビ」より)
きれいなうろこがご自慢のにじうお。でも、きれいなのを自慢して、いつも一人ぼっちでした。そんなにじうおにたくさんの友達ができるまでのお話です。人を思いやる心、やさしい心、そんな気持ちを考えさせられる絵本です。(男の子1歳、女の子5歳のお母さん・「絵本ナビ」より)
なんで、今までこんな良いお話を読まなかったんだろう? 残念でたまらなかったと同時に、読めて嬉しかった。お話の内容も絵もとても素敵です。 自分ひとりだけが、幸せに感じても、それは寂しさのはじまりなんですね。皆が幸せだから、自分も幸せになれる気持ちが、とてもよく伝わってきました。(男の子5歳のお母さん・「絵本ナビ」より)
小学校中学年向け 物語と実話、どっちが好き?
- 電子あり
困難に挑戦した獣医さん、感動の実話
原因不明の病気で尾びれを失ったイルカのフジ。人工尾びれを作って、フジをもういちど泳がせてやりたい、という水族館獣医師の挑戦と、彼に協力した人々の熱いドキュメンタリーです。水族館でイルカのショーを見たことのある人は、イルカってジャンプが大好きなんだって知っているよね。きっとフジの気持ちを想像しながら読めますよ。いろいろな方法を試す獣医師の植田さんに、思わずがんばれ──! と声援を送ってしまいたくなります。(編集Y.K.)
小学生の読書感想文には最高だと思います。この本を読んでとても感動した娘はフジに会いたくなり、 娘の夢を叶えるべく数年後家族でフジに会いに行くことができました。沖縄美ら海水族館へ行く学生さんは 一度読んでから行くと感動が数倍になりますよ。修学旅行の学生さんや、沖縄へ家族旅行するお子さんたちへ、お薦めの一冊です。(Amazonレビューより抜粋)
読みながら、涙があふれてきました。 尾びれの切断から、人工尾びれ製作スタッフとして、フジの復活に力を注がれた獣医師の植田さん。また、殆どボランティアでしっぽ研究を続けたブリヂストンの方により、世界で初めて、そして世界最高の人工尾を作り上げたのがよくわかりました。早いときには1回の遊泳で壊してしまった人工尾びれだそうですが、それにも負けずに、何度も改良版を作った技師の方には、頭の下がる思いでした。周りの人間たちが一生懸命になったのは、最終的にはフジががんばったから、人間もがんばった、それに尽きると思います。がんばれば必ず道は開ける、を実感できる、とても良い1冊です。(Amazonレビューより抜粋)
映画もまもなく公開。ルドルフを応援してね!
思いがけなく、トラックに乗って東京に来てしまった小さな黒猫・ルドルフは、名前がいっぱいあるボス猫・イッパイアッテナに出会う。イッパイアッテナは、とても教養のあるねこで、なんと人間の字が読めるのだ。ルドルフのふるさとが「岐阜」であることがわかって、家に帰る作戦を練る二匹だったが……。ルドルフたちが、仲間を思いやる姿に、心が熱くなります。イッパイアッテナの、心にしみる「名言」もいっぱいだよ!(編集R.S.)
ルドルフは、おもしろくて、やさしいねこだと思いました。ぜひあってみたいな~~と思いました。(4年生 女子)
「黒ねこがえんぎが悪いなんて迷信だ。そんなことをいまどき信じてるのは、教養がねえしょうこさ。」と、イッパイアッテナが言うところがすきです。「教養」がどんなものか、この本を読んでわかりました。(6年生 男子)
話し方やてんかいがすごくおもしろくて、時間がたつのをわすれてしまうくらい、読みだすと止まりません。ルドルフ、はやく続きを書いて! (5年生 女子)
獣医さんて、どんな仕事なのかな?
翔太くんは、飼っているねこのノンピのようすがおかしいので、近くの動物病院につれていきました。たのもしい若宮先生がちりょうをしてくれたおかげで、ノンピはすっかり元気になり、翔太は獣医というお仕事にあこがれるようになります……。ねこや犬をはじめ、かわいい動物のイラストがいっぱいのお話です。読んでいるうちに、獣医さんのお仕事のようすもよくわかります。動物が好きな人にはとってもオススメ!(編集R.S.)
先生のおかげで、翔太は獣医になりたいと思ったのだから、先生はすごい人だと思った。 (3年生 女子)
ぼくもねこをかっているので、翔太君のきもちがよくわかりました。(2年生 男子)
じゅういさんは、動物にかこまれていてたのしそうだけど、たいへんなこともいっぱいあるんだと思った。(5年生 女子)
特集1 低学年から読める『窓ぎわのトットちゃん』
黒柳徹子さんが、ご自身の子ども時代を描いた物語『窓ぎわのトットちゃん』。トットちゃんは、公立の小学校を退学になったあと、トモエ学園という自由な小学校に入ります。そこで出会った校長の小林先生と、個性豊かな友だちとの学校生活は、ふしぎなことがいっぱい! 今、4種類の本が刊行されています。自分にぴったりの「トットちゃん」を見つけて、ぜひ読んでみてください。
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