ここ最近の女性コミックにおける二つのトレンドにお気づきでしょうか。
一つは異世界ヒロインの活躍。
いわゆる「異世界転生」もので、転生先は欧州貴族の世界が多いです。マリー・アントワネットの世界観というとイメージがしやすいかと思いますが、きらびやかな日常、華やかなドレスを纏う生活は眺めているだけでワクワクします。
そして二つ目は「溺愛」。
彼氏、夫、許嫁……とにかくパートナーから愛されすぎて困っちゃう!という作品が話題です。溺愛シーンを読むとアドレナリンが放出されて、その日の疲れも吹っ飛ぶ経験があるのは私だけでないはず……!
この二つのトレンドを盛り込んでいる『前世私に興味がなかった夫、キャラ変して溺愛してきても対応に困りますっ!』はおもしろいだろうと期待していましたが、まさかこんなにも夢中になるとは! この夫の溺愛っぷり、まぢでヤバいです!
ヤバさのポイントは「ギャップ」
ギャップに惹かれる、というのは恋愛マンガの定石ではありますが、本作でも夫のギャップが溺愛っぷりを際立たせています。
前世では愛情表現が全くなかった夫。なんで結婚したのかと尋ねたら「そうしなければいけない状況だったから」と答える始末。
そんな夫(にそっくりな公爵)に転生先で出会うと、笑顔でグイグイと迫ってくるではありませんか!
そしてあっという間に再び夫婦になることに……!
前世とのギャップに戸惑いますが、日々向けてくれる笑顔と愛の言葉に主人公もトキメかずにはいられなくなります。
さらに、普段はどんな女性にも無表情な冷血っぷりを目の当たりにする主人公。
あの毎日の微笑みが自分専用なんて最高の溺愛ですよね!
前世と今世のギャップ、今世で見せるギャップの二つに私たちのトキメキも最高潮になります!
甘すぎる溺愛っぷりに冷静なツッコミ
夫の溺愛はストーリーが進むほどに加速していきます。
本を読むときも膝の上、
そしてまさかの食事も膝の上……?
甘々すぎても胸やけしてしまうもの。時折みせる主人公の的確なツッコミが、読者としても「だよね──!」という共感となりテンポ良く読み進められるのも本作の魅力です。
可愛いを堪能できるのもコミカライズの醍醐味!
本作は小説投稿サイトで大人気の原作をコミカライズした作品です。桐島りら先生の描くキャラクターたちは表情豊かで可愛らしく、欧州貴族の世界も美しく、特に衣装の華やかさはずっと眺めてしまうほど。
このように視覚で楽しめるのもコミカライズならではですよね! 原作ファンの方もぜひこの美しき世界を堪能していただきたい!
キャラ変して溺愛するその本意とは……?
主人公は前世の記憶を思い出していますが、夫にその旨を問うことはしません。しかし、言動から推測するにどうやら夫も前世の記憶はある様子。
前世であんなにも寡黙で無表情だったことを覚えていながら、なぜこんなにも溺愛キャラとして変われたのか……。(変わるって勇気がいるし、ちょっと恥ずかしいですよね)
彼の本意はまだ描かれていないので、次巻以降の展開に期待が高まります!
レビュアー
ライター。フリーランスで働く1児の母。特にマンガに関する記事を多く執筆。Instagramでは見やすさにこだわった画像でマンガを紹介。普段マンガを読まない人にも「コレ気になる!」を届けていきます!
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