人気実力俳優が多数出演し、舞台、TVドラマ、映画、そして昨年からはコミカライズもスタートしたメサイア・プロジェクト。警察省警備局特別公安五係に所属するスパイ候補生“サクラ”たちの激しくも切ない生き様と、たった一人の相棒“メサイア”との絆を描く人気作だ。最新舞台公演が4月中旬から下旬にかけて東京・大阪で開演するのを前に、主演の加々美いつき役、杉江大志さんに話を聞いた。
一人で立つ『メサイア』。
──今回のストーリーは?
杉江 『メサイア』は、サクラ達がチャーチ(サクラ養成機関)をどうやって卒業していくか、というのが基本のストーリーにあると思うんですが、今回は、チャーチを卒業した後のサクラを描くという初の試みで。その新しい挑戦に、僕に声をかけていただいたのはとても嬉しいですね。『メサイア』本当に大好きな作品なので、僕が出来ることを精いっぱいやりたいです。
──一人で主役を演じることへの不安は?
杉江 前回(『―悠久乃刻―』)はすごい不安があったんです。『メサイア』って、本当の相棒になるまでの話じゃないですか、なのに脳に埋め込まれたマイクロチップを取り出す手術をすると、99%の確率で記憶が無くなってしまうというストーリーで。『―鋼ノ章―』以来少しずつ絆を深めてきたメサイアの有賀(井澤勇貴)のことも忘れてしまうのだろうか、どんなしんどいことが待っているんだろう、ととても不安でした。でも逆に今回は、僕は有賀という本当のメサイアを見つけた後なので、全く不安はないんです。有賀という存在がある、ぶれないものがあるっていうのは強いなって思いますね。毛利さん(脚本・毛利亘宏)や西森さん(演出・西森英行)が、難しい設定をぶつけてきても、『かかってこいやー!』という感じです。
──後輩のサクラたちはいかがでしょう。
杉江 今回、僕が主役をやらせていただきますけど、チャーチにいる4人、御池万夜(長江崚行)、柚木小太郎(山沖勇輝)、小暮洵(橋本真一)、雛森千寿(山本一慶)の話でもあるんです。ストーリーが同時に進行するので、最後まで一緒に走っていけたらと思っています。頼もしい4人だけれど、これからもしんどいことがたくさんあると思うので、逃げずに向き合ってくれたらいいなと思います。逃げているのを見つけたら先輩として怒ります(笑)! 僕も、チャーチを卒業したサクラのストーリーを初めてしっかりと演じることになるので、後輩に対して道を作るというプレッシャーもありますね。
いつきは僕のパートナー。
──加々美いつきという役について。
杉江 加々美いつきは、僕がデビューしてすぐからずっと、一番長くやらせていただいている役なんです。だから、一緒に成長してきて、加々美の成長が僕の成長というイメージがありますね。また『メサイア』という作品が、一回一回演じるごとに、向き合えば向き合うほどに、出来ることが増えたり、新しい課題も見えたりする作品なので、本当に僕を成長させてくれる作品です。いつきにとっては有賀がパートナーで、僕にとってもいつきがパートナーだなって思います。
──『ARIA』の読者さん、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
杉江 大好きな『メサイア』が、コミカライズも始まり、さらに盛り上がって、たくさんの方に見てもらえてとても嬉しく思っています。そして新作は、大好きなシリーズの新たな一歩になる作品になると思うので、覚悟をもって挑みたいと思っています。一緒に新しい一歩を踏み出してくれたら嬉しいです。劇場でお待ちしております!
撮影:神谷寛美 ヘアメイク:黒田はるな
5月7日生まれ ミュージカル『スタミュ』(主演・星谷悠太役)、『KING OF PRISM -Over the Sunshine!-』(速水ヒロ役)、 『ミュージカル「ヘタリア」FINAL LIVE〜A World in the Universe〜』(中国役)他多数。
舞台『MESSIAH メサイア ─月詠乃刻─』
東京:2018年4月14日(土)〜4月22日(日) シアターGロッソ
大阪:2018年4月27日(金)〜4月29日(日) メルパルクホール
http://messiah-project.com/tsukuyomi/
【CAST】
杉江大志 長江崚行 山沖勇輝 橋本真一 山本一慶
小谷嘉一 伊藤孝太郎 石渡真修 豊嶋杏輔 西野龍太 三原大樹
内田裕也 大澄賢也
■原作・ストーリー構成:高殿円「MESSIAH -警備局特別公安五係」(講談社文庫)
■脚本:毛利亘宏(少年社中) ■演出:西森英行(Innocent Sphere)
©MESSIAH PROJECT ©2018 舞台メサイア月詠乃刻製作委員会