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2016.04.29

インタビュー

「妄想ツイート」する変態JKが可愛すぎる! #彼氏いません

“変態なのにキュンとする”人続出中の話題作『恋わずらいのエリー』。 1巻も発売と同時に即重版がかかるなど、絶好調の本作第2巻発売を記念して、藤ももさん&担当編集ミンチにインタビューを決行☆ ストーリーの誕生秘話や、キャラクターのこと、エリーの公式Twitterのことなどなど、詳しくお話を聞いちゃいました! コミックスを合わせて読むと、”ニヤニヤ度”アップでお楽しみいただけます♥ (取材・文/デザート編集部)

藤もも

「デザート」でデビュー。リア充男子”オミくん”との妄想が趣味のJK恵莉子(ぼっち)が主人公の新感覚ラブコメ『恋わずらいのエリー』を連載中。

──いよいよ 『恋わずらいのエリー』の2巻が発売になりました! 今日は作品についていろいろと聞かせてください。

藤もも: 緊張しますが、よろしくお願いします(笑)。

『恋わずらいのエリー』

『恋わずらいのエリー』は、地味で目立たない高校生活を送る女子高生のエリーこと市村恵莉子が、学校一の人気者・オミくんの裏の顔を知ってしまうことからはじまるラブストーリー♥

──さっそくですが、『恋わずらいのエリー』は、変態地味女子”エリー”とリア充男子”オミくん”のラブストーリーです。まずはどういうきっかけでこのお話が生まれたのかを教えてください。

藤もも: 前作、『発恋にキス』のシリーズが終わったときに「次にどんな話を描きたいか」とミンチさんに聞かれたんです。 その頃、変態キャラで有名な某イケメン芸人さんが気になっていて、「変態が描きたい!」って言ったんです。ミンチさんに引かれるかな……と思ったんですけど、意外にも「いいじゃん変態!」と言ってくれて(笑)。

ミンチ: 「おもしろいよ、変態でいこう!」って、テーマはすぐに決まりました。でも、大変だったのはそのあとだったんですよね……(笑)。

藤もも: 『恋わずらいのエリー』は、女の子であるエリーが変態ですが、当初考えていたのはその逆。男の子が変態で、女の子を追いかけるというお話でした。その設定で一度ネームも作ってみたのですが、なんだか気持ち悪い感じになってしまったんです……(苦笑)。
そこで、女の子が変態のほうがかわいいのではないかという話になって、変態の女の子を主人公にしたストーリーを考えるようになりました。

ミンチ: ……ところが、そこからも難航しましたよね。

藤もも: そうなんです。変態な女の子が主人公ということは決まったけれど、具体的なキャラクターが定まるまでには、さらに時間がかかりました。

ミンチ: 何人ものエリーが生まれました(笑)。試行錯誤を何度も繰り返すなか、ある日突然、Twitterというアイディアがでてきて、びっくりしました。そこから早かったです。

藤もも: はい。ストーリーのなかでもたびたびでてくる「#彼氏いません」というハッシュタグですが、まさに彼氏と自分のラブラブなエピソードの後ろに「#彼氏いません」のタグをつけて、妄想ツイートをつぶやいているタイムラインがあって。それを見たときに、こんなことをつぶやく女の子っておもしろいしかわいいなあと思ったんです。そこからエリーのキャラクターが決まっていきました。

『恋わずらいのエリー』

日々、かっこよくて爽やかな学校一の人気者・オミくんを眺めながら妄想ツイートをするエリー。内容はすっかりオミくんの彼女設定……でも、もちろん「#彼氏いません」

──相手役のオミくんはどうだったのでしょう? 変態地味女子のエリーに対して、さわやかで、男女問わずモテるいわゆるイケメン。でも実はエリーだけが知るブラックな顔がある……という表裏のあるキャラクターですよね。

『恋わずらいのエリー』

校内で見せているキラキラモードなオミくんから一転、彼には裏の顔が…!!?

藤もも: 当初からイメージはあったのですが、実は2話目くらいまでは手さぐり状態でした。でも2話目のネームをしているときミンチさんが「オミくんはクソガキなんだよ!」って言ってくれたんです(笑)。ちゃんとかっこいいか不安だったんですけど、「オミくん=クソガキ」と言ってもらえて、「これで良かったんだ!?」とびっくりしつつも、一気に描きやすくなりました。

──そうしてキャラクター2人の輪郭がはっきりしたわけですが、描くときに気をつけていることはありますか?

藤もも: “恥ずかしさを恐れない”というのはあるかもしれません。架空の彼氏との妄想を日々ツイートしていることや、普段はかっこつけているけど本当は弱い部分があることとか、そういう一面は本当なら他人には知られたくないはずですよね。でも、私自身、男の子にキュンとなるのがかっこ悪いシーンであることが多いんです。 たとえば、かっこつけているけど実はピュアだったり、ダサい一面があったり……。そういうところをかわいいなと思うんですよね。だからエリーにしても、オミくんにしても、かっこ悪いところ、ダサいところこそ描きたいと思っています。

──なるほど。一見”弱点”とも思わせる部分こそが、それぞれのキャラクターの魅力や個性になっているんですね。実際、モテて女の子慣れしているはずのオミくんが、エリーの猛アピールに動揺したり、赤面するシーンには毎回キュンキュンさせられています!

『恋わずらいのエリー』

ストーリーのあちこちで見せる、オミくんの赤面シーン。 表の顔、裏の顔とも違うエリーだけが知る表情にキュンキュンです♥

藤もも: 意図的に入れているつもりはなかったのですが、そう言われてみたら毎回赤面シーンがあるかもしれませんね(笑)。

──ところで、同じく赤面シーンがたくさんありつつも、前作『発恋にキス』はどちらかというとシリアスな作品ですよね。それに対して『恋わずらいのエリー』はラブコメ要素が強いですが、コメディー要素を強めにすることを意識したのでしょうか?

藤もも: そうですね。自分が好きなマンガはもともとラブコメが多いんです。それもあって、今回は笑えて元気のいい作品を描きたいという思いはありました。

ミンチ: 『発恋にキス』のおまけマンガのギャグが本当におもしろかったんです。次回作は、笑いの要素を入れてみるのもいいんじゃないかな……というのは密かに思っていました。

藤もも: ミンチさんからは、初めての連載なので好きなようにやっていいよって言ってもらっています。暴走しても、きっとミンチさんが止めてくれるから大丈夫! という安心感のなかで描いていますね。

──描いていて楽しいのはどんなシーンですか?

藤もも: ラブシーンです。見開きでこんなシーンを入れたいなと浮かんだアイディアや、ミンチさんの「こういうシーンを描いてみたら?」という提案をもとに、広げたり発想したりしています。

ミンチ: 原稿があがってきて、いつもすごいなと思います。ジャージ越しのキスやオミくんを巻き尺でぐるぐる巻きにするシーン、オミくんがエリーを背中でぎゅぎゅうするシーンなど、こちらの想像を超えるオリジナリティあふれる魅力的なラブシーンが続々と出てくるので(笑)。

『恋わずらいのエリー』

藤もも: ジャージは、通っていた高校が校内で彼氏のジャージを着るのがステイタスという学校で、私もそれを経験したかったなという思いから出したかったんです。巻き尺は、エリーがオミくんをぐるぐる巻きにするシーンを描きたくて出てきた感じです。

ミンチ: 巻き尺のネームを初めて読んだ衝撃は忘れられません。突然巻き尺が出てきたので藤ももさんに聞いたら、このシーン、もともとはオミくんの身体を採寸するためにメジャーの予定だったみたいで。でも、メジャーの長さだと身長が測れないので巻き尺にしました、と言ってましたよね。

藤もも: メジャーの長さじゃ、きっと想いの丈も足りないなと思って(笑)。

──ジャージや巻き尺のシーンは、女の子の妄想を叶えてくれたまさに神シーンだと思います! 変態のエリーが主人公だからこそのシーンでもありますよね。

藤もも: ただ、「変態なのにかわいい」と言っていただけるのは、私の中では予想外だったりもします。読者のみなさんにもっと引かれるのを覚悟していたので、キュンとしたと言ってもらえるのは本当にありがたいです。

ミンチ: 一番引かれると思ったのは、どのシーンですか?

藤もも: 1話目の、オミくんのジャージを盗んだ女の子にエリーが声をかけるシーンですかね……。 本来なら、ここは「盗むなんてダメだよ」とか、もっと道徳的なセリフになってもおかしくないはずなんですが……。 エリーはものの見方が人と少し違っていて、憧れの人のジャージを盗んでしまえる、そんな強い行動力がうらやましいと思うんです。自分には、好きな人のジャージを盗む勇気もないから……って。

『恋わずらいのエリー』

たとえ好きな人であっても、ジャージを盗むのはイケナイこと。でもエリーからすると……。
※このシーンは<1話試し読み>で読めます♪

藤もも: でも、最初は読者の人が嫌悪感をもったらどうしよう……と不安になってしまって、もっとまっとうなセリフを入れようとしていました。そんなとき、ミンチさんに背中を押してもらって、いまのシーンを描ききることができました。

ミンチ: この作品にとって、ここは核になる大事なシーンだと思います。本当にエリーらしさが出ていて、私も大好きなシーンです。

──エリーらしいシーンといえば、毎回ストーリーのあちこちにも出てくるエリーのツイート! 実際にアカウント(@ellie__lovesick)が存在するのもおもしろいですよね。ツイート内容はどうやって考えているんですか?

『恋わずらいのエリー』

物語のキーポイントのひとつになっているエリーのツイート。学校では地味で静かなエリーも、ここでは妄想炸裂……!

藤もも: 毎回、一番最後まで悩んでいるのがこのツイートの部分です。原稿の最後の最後で入れることもありますね。ただ、一番悩んでいるんだけど、苦労しているわけではないのです。

──エリーになりきって考えるんですか?

藤もも: いや……むしろこれは私自身……なんじゃないですかね(笑)。

──なるほど。エリーの公式アカウント(@ellie__lovesick)には、つぶやきとともに、本誌では見られないイラストもアップされていますよね。

『恋わずらいのエリー』

ここでしか見られない、藤ももさん描き下ろしイラストも次々に登場!
もちろん、本編とリンクしているツイートもたくさんあるので、コミックがより楽しめます。

藤もも: はい! 読者のみなさんに楽しんでもらえたらと思って描いています。普通、作品が世に出てもすぐに反応がわかることは少ないので、Twitterのようにリアルタイムで反響があったり、感想をもらえるのはとてもうれしいですね。

ミンチ: 実は、みなさんへの感謝を込めて、2巻の発売を記念してTwitter上でキャンペーンを実施していますので、ぜひ参加していただけたらと思います!(2016年4月13日〜5月6日)

『恋わずらいのエリー2巻発売記念!! Twitterキャンペーン
Twitterでエリーに負けない(!?)あなたの妄想教えてください。

──その発売したばかりの2巻ですが、見どころを教えてください。

藤もも: 1巻はエリーをオミくんが受け入れるまでを描いたので、2巻はオミくんのことをエリーが受け入れる巻にしたいと思っていました。誰もがオミくんを完璧な男の子だと思っているなかで、エリーだけが「そんなことない」と言うシーンは特にお気に入りです。これは1話目だったら絶対に言えなかったセリフで、エリーがこのセリフが言えるくらい成長してくれて嬉しいと思っています。

ミンチ: 気づけば、エリーはたくましい女の子になってくれましたね。

藤もも: はい。自分が思っていた以上にアクティブな子になったなと思います(笑)。 『恋わずらいのエリー』は、ヒエラルキーの最下層にいる女の子と、一番上にいる男の子との恋のお話です。自分には手が届かない人だと諦めたらそこで終わっちゃう恋を、エリーは諦めずに食らいついていく。ちゃんと向き合った2人が、今後一般のカップルが踏んでいくステップをどうやって進んでいくのか楽しみにしてもらえたらと思います。

──この2人ならではの恋のかたちがどんなストーリーになるのか、楽しみにしています! 最後に読者の方へのメッセージをお願いします。

藤もも: いつもありがとうございます! エリーの妄想でしかなかったことが現実になっていくところを、キュンとしたり、楽しんでもらえたらうれしいです。

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