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2月22日は、ニャンニャンニャンで「猫の日」! 猫の日にちなんで猫を扱ったコミックを集めてみました。
猫好き、猫飼いの人なら何度も頷くに違いない「猫好きあるある」エピソードや、猫の目を通じて人間の世界を眺め、何かを探り当てようとする姿を描いた作品、孤独な中にも猫らしく生きていこうとする姿を描いた作品など、猫マンガ9作品をご紹介。お気に入りの猫の物語がきっと見つかります。
猫を飼っていらっしゃる方は、愛猫を膝に載せて、そうでない方も猫を飼っているつもりになってお楽しみください。
「泣く子はいねが~~」
灰色のコワモテな街猫「遠藤平蔵」さんは毎晩、ひとりで泣く人を探して夜廻りをしています。夜の向こうに漂う涙の匂いを辿ってみると、そこにはさまざまな人間たちのドラマが──。
2017年に第21回手塚治虫文化賞短編賞を受賞した本作『夜廻り猫』は、雑誌連載ではなく、著者、深谷かほるさんのTwitterで連載されている作品で、SNSを通じてたいへんな話題・人気作となりました。
8コマの1話完結型でサラリと読める体裁ではありますが、毎回さまざまな境遇で悩み、もがき、壁にぶち当たり、それでもがんばる人のドラマがたっぷり詰まっていて、1話読み終えるごとに心を大きく揺さぶられることでしょう。言葉にしがたい何かに突き動かされている自分に気付き、時には目頭が熱くなることもあるはず。実に不思議な優しさのある作品です。
あるがままを受け入れて生きている野良猫たちの目を通じて人間を見ることで、私たちが見失ってしまったものが見つかるかもしれませんね。
ちょっと日常にうんざりしてきたら、平蔵さんや街の野良猫たちとともに、誰かの心に寄り添ってみませんか?
2018年のカレンダーや作中に登場する料理を取り上げた関連本も、併せてご覧ください。
猫好きな作家が集まって猫に関するマンガやイラストをこれでもかと詰め込んだ、まさに猫ハウスのような1冊。ほんわかさせられる話、ホロリとさせられる話、不思議な話、不条理でニヤリと笑ってしまう話、ああ、それそれ分かる!な話……さまざまなショートストーリーが満載です。
猫が好きなのに猫アレルギーでどうしようもないって方も世の中にはいらっしゃるようですが、そうしたエピソードもありますから、猫を飼っていない猫好きの方もにんまりすることでしょう。
「猫飼いあるある」をこれほどまでに描き切るコミックもそうないと思います(断言)。
「やぶ」こと藪市吾郎さんはリサイクル会社の主任を務める元アマチュアレスラー。ガタイもよくてコワモテな独身の彼ですが、家に帰ると飼い猫の「はなもも」ちゃんにメロメロで、徹底した親バカっぷりを発揮します。
この真っ白な子猫のはなももは、寝ていてもいたずらしていても本当に本当に愛らしくかわいらしくて、藪さんじゃなくとも誰もが「かわいいで柱(ちゅう)!」(※藪さんの口癖)と叫ぶことでしょう。
自宅に猫がいる方には納得の、そして、猫を飼ったことがない方にも「あー分かるー!」と共感を与える、猫好きのリアルな生活がコミカルに描かれた作品です。
「ほしのこえ」や「君の名は。」などのアニメーション作品の監督として知られる新海誠さんの、自主制作短編作品をコミカライズしたのが本作です。
ひとり暮らしをする“彼女”に偶然拾われて、彼女と暮らすことになった白いオス猫の「チョビ」の視線を通じ、“彼女”とのゆったりした時間の中で過ごす生活や、“彼女”が感じている孤独を描いていきます。
猫を飼っている人なら一度は必ず考える「この子は私との生活をどう思っているんだろう。私をどう認識しているんだろう」という疑問が、なんだかチョビのモノローグから垣間見えてくるような気になりますよ。読後はきっと、自宅の飼い猫をぎゅっと抱きしめたくなることでしょう。
あの人気猫マンガ『チーズスイートホーム』でおなじみのこなみかなたさんによる最新作です。
人間でいえばおばあちゃん、17歳になる老猫スーがうつらうつらしているところへ、真っ黒でクリクリした大きな目の子猫がやってきました。家主が知人から預かった鯛(たい)という名のやんちゃなオスの子猫です。興味のない素振りでいたスーでしたが、遊びたい盛りの子猫を放っておくと何をしでかすか分かりません。いつの間にかスーは鯛ちゃんを構ってあげるはめに。どうやらスーは鯛ちゃんの教育係と遊び相手を兼任することになりそうです。
おばあちゃん猫と子猫のほほえましい日常を描いた本作は、あなたの疲れを癒し、笑顔を与えてくれることでしょう。
『みかこさん』の今日マチ子さんによる、猫飼いあるあるがぎっしり詰まった猫と飼い主のラブラブ猫マンガです。
本作は、ちょっぴりSっ気のあるとってもチャーミングなお嬢様猫ムームと、その飼い主とが織りなすほんわか日常ショートストーリー。飼い主は漫画家で、ムームは彼を自分の身の回りの世話をする「下男」と呼び、下男に対しては常に上から目線ですが、当の下男はムームにメロメロで、どんなにそっけなくされても喜んでご奉仕しちゃいます。
仕事がうまくいかなくても愛猫がいれば大丈夫! どんなに辛くても愛猫と一緒にいられればそれで幸せ! そんなあなたにぜひ読んでいただきたい愛猫家のための1冊です。
蕎麦や寿司、天ぷら、団子といった屋台による外食文化が花開いたのは、江戸時代の頃なのだそうです。そんな時代に、ぶっとい眉毛のような模様のついた猫がふらり。
この眉毛猫、たいそうな食いしん坊の挙げ句に食べるリアクションも大げさで、見ているこちらの食欲をかき立ててくれるのです。この猫のおかげで、料理人が女だからといって客の寄りつかなかった屋台に人が溢れて大繁盛になったり、猫の食べている姿見たさに働く若者が、ついに働く喜びを実感したりと、お江戸の町は食べる楽しみ満載。食欲不振なあなたの胃も活気づけてくれることでしょう。
江戸の風俗や当時の世相に関するトリビアもためになりますよ。
「人生ってなんだろう。自分はなんのために生きているんだろう」
小難しい顔をしてこんなことを思って過ごしているそこのあなた。ちょっと肩に力が入りすぎ、格好付けすぎじゃありませんか? 人生にはいろいろあって、人は人、自分は自分の生き方があるのです。そんなことを教えてくれるのが本作。
ある日出会ったケツダン師匠と名乗る謎の老人から「π(パイ)ニャン」と名づけられた悩めるネコは、その答えを求めて旅を続けます。彼の行く先には、さまざまなしがらみや見栄、苦悩に縛られて生きる人びとの姿が。
何かに押しつぶされそうになったり、目標を見失ってしまったとき、ちょっと立ち止まって本作を手にとってみてはいかがでしょうか。
猫というと「気まま」なイメージをお持ちの方も多いことでしょう。これまではかわいい猫を扱う作品を紹介してきましたが、最後は気ままな野良の魂を持ち続け、カッチョいい生き様を見せてくれるこんな猫の物語を。
主人公は、飼い猫の証である鈴をつけ太刀を佩(は)き、旅を続ける野良侍のノラ千代。たったひとり、野良の矜持を胸に生きる彼にはどんな過去があり、どんな目的があるのでしょう。
登場キャラは擬人化された猫で、しなやかで狡猾、図太く巨大、さまざまな敵猫たちがノラ千代の前に立ちはだかります。時代小説がお好きな方、無頼の浪人というキーワードが大好物な方におすすめの1冊です。
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