1人と1匹の毎日
『ビション絵日記』は、飼い主だけが知っている犬のかわいさと日常の幸福を味わうマンガだ。作者の月男。先生は、3年前からビションフリーゼの男の子“りつ”と暮らしている。
ペットと一緒に生活すると朝からいろんなことが起こる。
この日の先生には朝から外出の予定があった。午前中の間、りつには留守番をしてもらわないといけない。予定を変えるわけにはいかないし、留守番してもらうことは決まっているのだが、この事実を告げるまでが大変。まずは「忙しいなあ~~~~」といったフンワリしたワードでジャブを打ってみる。
で、犬の白目が見えているときは「人間の様子を伺うモード」の場合がとても多い。りつは、「ふーん、何か大事なことを言っているかもしれないなあ、わからないけど、なんだろうなあ」と思っているのだろう。やがて「お着替え」というコトバをキャッチしたりつは……!
期待して裏切られるのならば最初から期待などしなければいい、なんてのは人間がひねり出した処世術であって、かわいい犬にそんなことを覚えさせたらこの世の悲劇だ。そして期待を裏切られたら犬も人間もムカつく。盛大にムカつく。ムカついた犬は、その怒りを飼い主にどう表明するか。彼らがその小さな体で毅然と示す抗議のサインについては、実際に読んでご確認いただきたい。
早食い対策、去勢、そして犬仲間たち
もちろん悩み事もたくさん待っている。例えばりつは飼い主に似て早食いだった。爆速でゴハンがなくなる。これはマズイ、ということで、早食い防止策をあれこれ試すことに。
そしてりつはどんどん大きくなり、やがて成犬になり、飼い主の誰もが通る道を、月男。先生も経験する。
りつとのお散歩の時間は、りつにとって「おなじみのもの」と「新しいもの」でいっぱいだが、それは人間にとっても同じ。
とはいえ、みんながみんな仲間を無限に求めているわけでもなくて、その点も犬と人間は似ている。犬特有の群れの習性や社会性にもグラデーションがあり、りつの場合は「犬見知り」だった。もう全然群れたくない! で、一人ぼっちでゴキゲンならば、その個性を尊重して受け入れよう……と飼い主としては思うが、仲間が欲しいなあと悩んだり。








