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ぶっちゃけ猫より犬派だった僕が出会ってしまった運命の猫! 二人と一匹の日常の物語

捨て猫に拾われた僕(1)
(原作:梅田 悟司 漫画:里中 翔)
2022.06.18
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『捨て猫に拾われた僕』を電車の中で読んでいたら、声出せないムフッムフッという笑いを抑えるのが大変でした!! 1度読んで内容を知っているはずなのに。
とにかく、なんとも言いがたい絶妙な間合いと猫の可愛さがクセになるお話です。

“僕”こと米田堅二郎(よねだけんじろう)は、猫の里親になるため、妻のふさ子と共に里親会の施設を訪れます。
本当は根っからの犬派で猫はあまり好きではないのですが、猫たちを見た途端……、

必死にアピールしてくる猫たちとは違う気配を漂わせる黒猫が、妙に気になる堅二郎。

「抱いてみますか?」と勧められ、一旦は断るものの、恐る恐る黒猫を抱いてみると……、




動物を飼うきっかけとして、何かしら “運命的な出会い”を感じたことがある方は多いのではないでしょうか。

堅二郎も、じっと見つめ返す黒猫に運命を感じていたのですが、本で調べてみると、どうやらそれは勘違いのようで……。

実は私も、飼う気などなく入ったペットショップで、「抱いてみますか?」と言われて抱いた子犬が眠ったので、この子は私に貰われるため6ヵ月間も売れ残っていたに違いない!! と“運命的な出会い”を仕立て上げた気がします(笑)。

こうした動物を飼ったことがある人なら誰もが経験する“初めての出来事”が、このお話にはたくさん詰まっています。

初めてお迎えする日、初めてケージから出てきた日、初めてのお風呂、初めての予防接種、初めての長いお留守番、初めての大手術、そして初めてのにゃんこタワー!!
“大吉”と名づけられた黒猫のため、全長約2メートル、3段構造のにゃんこタワーをせっせと組み立てた僕。
しかし、深夜に聞こえてきた“大吉”の声に部屋に行ってみると……、



猫って驚くほど高いところからでも平気で飛び降りるし、なんなら地面に体ごと落っこちてもスッと立ち上がる凄い生き物だとばかり思っていたのですが(笑)。

さらに、この後の大吉の行動がこれまた笑えるので、ぜひチェックしてみて下さい。

このお話は、『捨て猫に拾われた僕』という同名の人気小説が原作で、大吉との出会いによって僕の人生に対する考え方が大きく変わったという話が出て来ます。

例えば、“初めてのお手とおすわり”。
犬を飼っていた経験から、「大吉もできるに違いない!!」という思い込みで、お手とおすわりを教える堅二郎とふさ子。
しかし大吉はというと……、

確かに猫って、「全く意味がわかりませんが?」という顔をするなぁと思ったら、やはりムフッと笑いが込み上げてきました。

そして、いくら教えてもお手とおすわりを覚えない大吉から、堅二郎はこんなことに気づきます。

できないことをできないままにしておくのも
世の中を上手く生きぬいていくための大事な術(すべ)なんだよ

「そう思わないか?」と同意を求める堅二郎に対し、ふさ子の返しがいい。
「別に思わない」
どひゃ~って感じで、痛快! 痛快!!

実はこの作品の面白さのひとつに、こうした堅二郎の理屈っぽさがあります。ちょっと過敏でコミュ障ぎみだけれど、根は優しい善人で憎めないのです。
そしてそれを気にせず、時には受け流す妻。

大吉に至っては言うまでもなく、淡々としているのになんとも言えない可愛さと不思議な存在感があるのは、マンガならでは!!
じわじわとこみ上げてくる笑いと可愛さと温かさが欲しい方におすすめです。

  • 電子あり
『捨て猫に拾われた僕(1)』書影
原作:梅田 悟司 漫画:里中 翔

ありがとう、我が家に来てくれて。

ありのまま、今起こったことを話そう……! 僕は里親会で保護した黒猫・大吉を、世話し、面倒を見てあげていると思ったら、逆に大吉から「生き方のヒント」を教わっていた……! ぶっちゃけ猫より犬派、だった主人公・堅二郎は、妻・ふさ子の希望で訪れた猫の里親会で、黒猫の大吉と運命の出会いを果たす。かわいい猫とかわいい夫婦の、読むと少し心が軽くなる日常の物語。NHKでドラマ化もされた人気書籍、初のコミカライズです。

レビュアー

黒田順子

「関口宏の東京フレンドパーク2」「王様のブランチ」など、バラエティ、ドキュメンタリー、情報番組など多数の番組に放送作家として携わり、ライターとしても雑誌等に執筆。今までにインタビューした有名人は1500人以上。また、京都造形芸術大学非常勤講師として「脚本制作」「ストーリー制作」を担当。東京都千代田区、豊島区、埼玉県志木市主催「小説講座」「コラム講座」講師。雑誌『公募ガイド』「超初心者向け小説講座」(通信教育)講師。現在も、九段生涯学習館で小説サークルを主宰。

公式HPはこちら⇒www.jplanet.jp

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