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結婚したら奥さんと庭でBBQ(夢)! おいしい肉の焼き方教えます!!

焼いてるふたり(1)
(著:ハナツカ シオリ)
2021.01.23
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結婚したら奥さんと庭でBBQ

なにかと「いいなあ~~~~!」とジタバタしながら『焼いてるふたり』を読んだ。おいしそうな題名のとおり、とある新婚カップルがふたりしてお肉や海の幸やパンケーキをじっくり焼いて焼いて焼いて存分に味わうマンガだ。



いいないいな、炭火で焼いたスペアリブ!  ……というか、BBQって焼く人によってこんなにおいしそうなお料理になるのか。大勢でガヤガヤ集まってお肉が時々焦げてるイメージだったけれど、そうか、少人数でじっくりおいしくいただくことだって可能なのだ。

しかも痒いところにピタッと手が届くマンガでもある。BBQを主催したこともない初心者の私が「BBQおいしそうかも」と思ったら、次に何を考えるかというと「その道具、何それ? おいくらで?」だ。



メーカー名、製品名、そして価格まできっちり教えてくれる。網の高さを変えて火加減を調整できるなんて初めて知った。(BBQとは、ひたすらボーボー燃やす激しいものだと思っていた)

しかもこのマンガで紹介されているレシピは自宅のコンロでも作れるものばかり。


かんたんでおいしいBBQ、食べたい! 登場人物の人柄といい、ちょっと真似したくなるレシピといい、あちこち優しくて信頼できるマンガだ。

交際ゼロ日で結婚

エンジニアの“健太”は、もとは都内で働いていたけれど現在は静岡の浜松市在住。好きなものは「火」と「BBQ」。



妻の“千尋”は都内で働くデザイナー。彼らは結婚してすぐ別々の生活を送ることに。なのにこの満面の笑顔! だって新婚で幸せだから! このマンガに出てくるひと、みーんな人柄がいい。読んでるこちらもぬくぬくと幸せになる。

ふたりの出会いはマッチングアプリ。で、初めて会ったその日からふたりは「焼いている」。



婚活で撃沈してばかりの健太は、まさか来るとは思っていなかった千尋に動揺してガヤガヤした焼き肉屋さんに連れてきてしまう。でもここからのやりとりがすごくいい。


婚活に限らず、自分を飾りすぎずに相手と接するって大事だ。はからずも健太はそれを実行できてしまう。ちゃんと自分のホーム(=焼き肉屋)で自分らしく振る舞う(=おいしく安全にお肉を焼く)健太の姿をみて、千尋はというと。


健太が上手に焼いたお肉をもりもり食べる。このマンガは千尋の食べっぷりも気持ちいい。



ああ、いい感じ。ということで、いろいろあったのち、ふたりは結婚することに。ちなみに男女交際の期間はないまま夫婦となる。つまり「どうやって仲を深めていくの?」というところも本作のツボ。ここでも「焼くこと」が大きな役割を果たす。

週末が待ち遠しい!

千尋は週末になると新幹線に乗って浜松に来る。健太が浜松で暮らしているのは庭付きの一軒家! 都心だとなかなか難しい自宅BBQだけど、浜松のお家でなら思い切りできる。



各エピソードのBBQ講座が楽しい。(さすがエンジニア、と思った)



手を繋ごうと頑張る健太。BBQは上手いのにこういうところはめっちゃ慎重! そんな健太のドキドキをよそに食に夢中の千尋がかわいい。だって健太が焼くBBQおいしいもんね、そうなるよね。

ふたりの週末はちょっともどかしいけれども幸福だ。まだ知らないことばかりなのに、すでにいい夫婦に見えるのは「おいしいね」と火を囲んでBBQを焼いているからだと思う。



「次はあれをしようね」がたくさんある関係っていいなあ。BBQの世界も奥が深い。読んでも読んでもおいしそうなBBQ料理がバンバン登場するので楽しい。焼き肉とおなじように、あせらずじっくり関係をあたためてほしい。

  • 電子あり
『焼いてるふたり(1)』書影
著:ハナツカ シオリ

肉、ビール、隣に好きなひと。「幸せ」は単純だ!

マッチングアプリで運命の出会いを果たした、健太と千尋。
奥手すぎて最初の一歩を踏み出せずにいるふたりが、健太の浜松への転勤をきっかけに急進展。
なんと……交際ゼロ日で結婚することに! 

お互いをよく知らないまま夫婦になったふたりは、毎週末のBBQでじっくり仲を深めていく――。

じっくり育てるスローな週末新婚BBQライフ、始めます!

レビュアー

花森リド イメージ
花森リド

元ゲームプランナーのライター。旅行とランジェリーとaiboを最優先に生活しています。

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