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あの正倉院に「龍の歯」があるって本当ですか!? 2024年辰年に読みたい1冊
お正月、久々に親戚一同で集まると、乾杯の前に、ちょっと気の利いた時事ネタ入れたスピーチをしちゃう人、いますよね。この本は、まさにそんな方(まるで私の父のよう……)を思い浮かべながら編集した一冊なんです。
2024年は辰年ですが、そもそも十二支の中で、なぜ龍だけが「空想の生きもの」なのか。ドラゴンクエストしかり、西洋の龍は悪者なのに、東洋の龍は“めでたさの象徴”なのはどうして? 正倉院に「龍の歯と骨」が収められている、ってそれは何!? 四方から財宝を寄せるといわれる「銭龍」ってご存じですか。そういえば竜宮城って、海中の龍のお城のことだった! ──などなど、中国文化を長年研究し続けた著者が集めた逸話は縦横無尽。龍の図も豊富に掲載しているので、眺めるだけでも飽きません。そろそろ年賀状の準備も始まる時期。是非この機会に龍のウンチク噺を仕入れて、12年に一度の辰年を、存分に楽しんで下さい!
──学芸第三出版部 原田美和子
- 電子あり
竜巻と共に天に昇り、海底深く龍宮に潜る。天空から海底まで自在に駆ける霊獣は、古来、皇帝から人民まで、中国人が最も愛する瑞祥だった。この想像上の生きものは、いつ、どのように誕生し、人々の暮らしに浸透していったのか。中国・日本・インドの龍とギリシア神話のドラゴンとの比較。龍を食べる怪鳥、正倉院に納められた龍の骨と歯の正体。四方から財宝を寄せると言われた「銭龍」や、薬用「龍眼」、中国人が畏れる「辰年の怪」まで、長年に亘る中国取材や様々な文献史料から、龍の逸話を丹念に採取!!
本書は『龍の百科』(新潮選書 2000年刊)を加筆、改題したものです。
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学芸第三出版部
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