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講談社ラノベ文庫12月刊のラインナップを一挙ご紹介! 校了を担当する2人の秘密コメント付きをチェックしよう!!
講談社ラノベ文庫編集長(であるらしい)。月刊少年マガジンに約20年在籍後ラノベ文庫へ異動し現在に到る。頭の中身は自称永遠の17歳だが頭の外側は……!?という、ドラえもんのいないのび太、みたいな感じのおっさん。編集者としてのモットーは「相手の技は必ず受けろ!」、身につけたい能力は「速読」、異世界に行ったら「蕎麦屋」をやりたい。一度言ってみたい台詞は「どうしたんだ、顔が赤いぞ。熱でもあるのか!?」
講談社ラノベ文庫編集部校了担当者。またの名を金剛寺大三郎。軍手とガムテと段ボールが似合うナイス・ガイ。講談社ラノベ文庫の新刊を責任持って校了してますが、やたらフセンをいっぱい貼って返してくるのでうっとおしいみたい。「笑ったとこにいちいち『(笑)』っていうフセン貼ってくんの、どうなんすか」(編集部員・談)
みんな、「ファイアーボール!」と叫んだら「ドカーン!」と応えてね
いやあ、ひっさびさに声出してわらりますたりるれろ。
全部いちいち書き出して、どうよ、えっ!? どうよ、と詰め寄りたいところなんですが、そうもいかの生殖器(ない)。1個だけネタバレ(ってゆーのか?)をお許しいただくと、こんな感じ。
「なんだこいつは……おい、小僧。どこから入っグハッ!」
「侵入者か! ククク……飛んで火に入る夏のグハッ!」
「あれはアテナ? どういグハッ!」
「うーん、なんかよく分からん! ファイアーボール!」
ドカーン!
だははははははははははははははははははははははははははははははははは。大ちゃんねえ、実は社内イベントの1人運営統括をやってて、ここんとこ胃に穴があきそうな日々だったんだけど、きれいさっぱり忘れたっ。ダメよね忘れちゃ。校了してんだから基本的に包括的なチェックしてんだけど、途中からスピードに乗って、すごかったです。地下ダンジョンの疾走感なんて、いうたら30階分で4行!!!! もうスピード・キングです。ファイアーボールでスピード・キング! マシンヘッドでスモーク・オン・ザ・ウォーターです。大ちゃん、すべるスピードも速い。
本作は、第6回講談社ラノベチャレンジカップ優秀賞受賞作。カラー口絵には高品質半透明触手をふんだんにフィーチャーした大注目作です。ごちゃごちゃいわんと、なんか不愉快なことがあったら読んどけ! そして叫べファイアーボール!!!!
俺だけ入れる隠し編集部があったら……楽しくはないな。1人で仕事しなくちゃいけないし
今回の『校了してみた』はどうもグチっぽくなったり、話がそれすぎたりしていていけないなあ……なにはともあれ本年は『Kラノベブックス』発進の年でありました。web小説が未来を創るともいわれる昨今ですが、今後とも面白い小説を世に広めるという原点を常に意識して臨んでいきたいと思います。
さて、当作もいよいよ2巻の登場と相成りました。1巻同様読んでいてとても心地よく、戦いは実は激しく結構強力なモンスターとかも登場するのですが、主人公・ノルくんの実力向上によって強敵さえも話を彩ってくれるものになりかわるんだなあ、と思いつつ校了読みをしておりました。
この作品の良さは、こう言ってしまうと当たり前の言辞になってしまいますが「キャラクターの明るさ」とか「時々重要なところで出てくる“泣き”要素」なんではと思ってます。師匠オリヴィアなんか特にそうですね。呪いの鎖に縛られていて全く動けないのにむしろ楽しそうだし。また「泣き」部分にも通じるのですが今回登場した、ダンジョンで別れた友人を待ち続ける“虎丸”そして山賊の村の“ゼンニン”みたいなしんみりさせつつとてもいいキャラ達が物語を深めてくれている……そんな感じを受けました。そのほかにもノルくんの家族・スタルジア家のみなさんも、とにかく楽しくてポジティヴなキャラばかりなのですよ……。たしかにこの隠しダンジョンだったら入ってもいいかなと。
それと、カボチャのモンスターとか甘いスライムとか美味しそうだったし、「食」の方面に進んでもいいのではないかなとも思いました。全部食べられるモンスター揃いのダンジョン階層とか。
ちなみに帯キャッチにもありますようにコミカライズも決定しております故、ちかいうちに漫画で活躍するノルくん達が見られることでしょう。2018年のお年玉がわりにぜひご期待ください!!
巻き込まれ系から巻き込み系へのWワールド
web小説サイトとwebコミック誌でW連載中という超話題作の第2巻です。コミック単行本1巻も同時発売です!! 電脳出自のコンテンツがフィジカル2種オン・タイム・リリース! ノベル・シーンにもフェイブュラスなムーブメントがカミングしたもんだぜ。グレートだぜ。ヤザワ、よろしく(なぜか電脳臭がしない)。
実は大ちゃん、本作の校了担当はこの2巻からという変則的なアレだったんで、1巻からまとめてアレしてみました。さすが話題作、やっぱすごいね。リズム感というか、歯切れのよさが強烈で、読んでて「ジャキンッ」て音がしそう。たとえば勧善懲悪作品で主役が1から10まで善人っていう設定があるじゃん。本作の主役、エグいとこはエグいです。無慈悲なとこは無慈悲です。もうねえ、バトルでも容赦ないです。たたきつぶします。初めてインダストリアル系のハンマー・ビートを聴いたときみてえな心地よさっていうのかしらね。かしらねって言われても困るだろうけど。でもジャキジャキいってるだけじゃ飽きちゃうでしょ。大ちゃん、飽きっぽいし。知らんよ。それはあくまで一面です。すごいのよ。極端にゆうたら地に足のついた建国小説。防衛問題から税制論議まで、水も漏らしません。それでいてサクサクとビートに乗れる作品。
今回は書き下ろしストーリーも2本掲載して、web系ルーティン・ユーザーもマスト・バイでフィジカル・ストアにゴーだぜ世露死苦(やっぱ電脳臭がしない)。
平穏無事が最高ってわけじゃないのね
おや……あっというまに12月ではありませんか! 個人的には夏コミが終わるとすーぐに1年が終わる感じがしていて(夏コミ→冬コミ間は4ヵ月しかないんだから当たり前だけど)気がつくと『笑ってはいけないアメリカンポリス24時』をみてあっというまに来年だな、平成さえも後半残り5分みたいな感じだな……という思いとともに今年を振り返ってみると、個人的な理由ばかりですがとにかく疲れたなー、心安まる瞬間がほとんどなかったなーという感想しか湧いてこなかったのですorzああ……。平穏無事、何事もなく辛いことも哀しいこともない平凡で無風な毎日が欲しいなあとしきりに思っておりました。
──とまあ、グチっぽいのは魚だけで結構ということにしまして本題に。毎度楽しく(仕事なのに)読んで校了に取り組んでいた『パラミリ』ですが、3巻ではいよいよガチで強力(見かけ以外は)な侵略者が登場してしまいます。どういった類いの侵略者なのかは本作品でご確認ください、なのですが、読後に思ったことなどを……。インベーダーとか、ウイルスとかもそうですが、何らかの変化をともなう、よそから来た異なるものこそが、変化と発展と永続性をもたらしていくものだ、というのは確かにそうだなあと。でも平穏で何の変化もない世界でひたすら穏やかに過ごしてみたい、という気持ちも確かにあるのですがねえ。どちらにしても自分ではどうしようもないことなのですが、まさか齢50年になってまでいろいろな目に遭って考え込んだりするとは……。在りし日に想像していた「大人」ってもっとしっかりしたものじゃなかったのかなあ。
まあとにかく、長い長い螺旋(らせん)階段、下に行くのか上に行くのかもわからないけど、少しずつ個人的な変化と進化を目指して歩いて行ってみよう、というのを2018年の目標にしておきます。
そうそう、『パラミリ』作品自体のお話に戻りますが、今巻は晴克くんの秘密とか、意外な人物がアレだったり、待ってましたの人間関係の進化もありましてとても充実しておりますよ! 大事なことなのでもう一度いいますが、ぜひ本作を手にとってお確かめくださいませ!!
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