表紙を見て期待した人、あなたは正しい
めちゃくちゃかわいいパッケージのお菓子やジュエリーの封をあけるとき「ああ間違いない」と思う。『甘神さんちの縁結び』も、表紙を紹介する時点で大勝利なラブコメです。
ああ~、なに三人で手を取りあってるの~! かわいい。こちらの巫女さんたちが甘神さんちの三姉妹。仕草もヘアスタイルもお召し物も満点にかわいいのですが、私はとくに三人の表情と顔立ちのディテールを推したい。彼女たちの目元や口元だけで、誰がどの子なのかがすぐわかるんですよね。
ね? 彼女たちのくるくる変わる表情を眺めるだけで楽しい。そして塩を撒(ま)かれている若者が本作の主人公“上終瓜生(かみはてうりゅう)”。諸事情あってこの甘神さんちに居候することになった受験生。
ということで、最初から最後まで甘神家の巫女三姉妹の愛くるしさを至近距離で堪能しつづけるマンガです。あーかわい!
とにかく勉強がはかどらない
瓜生は京都の児童養護施設育ちの17歳で、現在は受験勉強真っ最中。
神様なんて信じない主義の瓜生ですが、よりによって「甘神神社」の宮司さんに引き取られ居候することに。ちなみに彼の志望校は京大医学部。難関校! 瓜生にしてみれば落ち着いて受験勉強に打ち込める環境が手に入ってラッキーくらいのつもりで甘神神社に向かったわけですが、初日からまったく落ち着かないのです。なぜなら甘神家には三姉妹が暮らしているから。
まず、挨拶もそこそこにたわわな胸(しかもレースのブラジャー)にウッカリ激突します。このお胸の持ち主は、甘神家の長女“夜重(やえ)”。
おっとりしたお姉さんです。彼女との「事故」はまだまだ続きます。
こちらは押し入れの雪崩に巻き込まれた勢いでおしつぶされそうになったところです。大変。
で、甘神家の巫女は三人いるので、こういった事故が起こる確率も三倍なんですよね。
ウッカリ足をすべらせて覆い被さってしまった相手は14歳の三女“朝姫(あさひ)”。
ちょっとあざとい妹キャラ。なにかと瓜生にちょっかいを出してきます。
そして、先ほどから瓜生に塩を撒きまくっている巫女さんも甘神家のお嬢さんです。
次女の“夕奈(ゆな)”は瓜生と同い年の17歳。むすっとした顔がかわいい彼女とは何が起こるの?
起きてる時のツンツンした態度とは別人のような寝姿。困ったね(このあと更なるアクシデントがおこります)。
居候先がまさかの美少女巫女さんハーレムだった瓜生の試練はまだまだ続きます。
宮司さんによって突然始まる「婿入り話」。誰の花婿になるかって?
一つ屋根の下で暮らす巫女三姉妹のうちの誰かと結婚し、神社の後継となれというのです。
ということで、「お見合い」もちゃんと三人前用意されています。目のやり場に困る。
どの巫女さんと結婚するの!?
三姉妹と共同生活をしつつの受験勉強だけじゃなく「結婚相手選び」も半強制的に始まってしまったわけですが、見てるこっちは甘神家の日常が本当に楽しいんですよね。
姉妹のやりとりがかわいいし、
下着もバリエーションに富んでいますし。
そして、すごく気持ちいタイミングで甘神三姉妹たちの美しい表情が惜しみなく描かれるんですよ。これが本当に気持ちいい。
どきっとする。絶対好きになるよ、こんな表情見ちゃったら(これが三人分あるわけです)。どの子をえらんでも良縁。
「祈ったところで願いなんて叶わない」「神様なんて信じない」と奇跡を信じない瓜生ですが、甘神さんちの三姉妹とのご縁によってどうなるのでしょう。
奇跡みたいに綺麗、ハイその通りだと思うよ。表紙で「降参!」と思ったけれど、中身はもっとすごかった。参りました。願わくば三姉妹全員と結婚するっていう奇跡が起きてほしい。
レビュアー
元ゲームプランナーのライター。旅行とランジェリーとaiboを最優先に生活しています。