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講談社ラノベ文庫10月刊のラインナップを一挙ご紹介! 校了を担当のここだけ秘密コメント付き!
講談社ラノベ文庫編集長(であるらしい)。月刊少年マガジンに約20年在籍後ラノベ文庫へ異動し現在に到る。頭の中身は自称永遠の17歳だが頭の外側は……!?という、ドラえもんのいないのび太、みたいな感じのおっさん。編集者としてのモットーは「相手の技は必ず受けろ!」、身につけたい能力は「速読」、異世界に行ったら「蕎麦屋」をやりたい。一度言ってみたい台詞は「どうしたんだ、顔が赤いぞ。熱でもあるのか!?」
講談社ラノベ文庫編集部校了担当者。またの名を金剛寺大三郎。軍手とガムテと段ボールが似合うナイス・ガイ。講談社ラノベ文庫の新刊を責任持って校了してますが、やたらフセンをいっぱい貼って返してくるのでうっとおしいみたい。「笑ったとこにいちいち『(笑)』っていうフセン貼ってくんの、どうなんすか」(編集部員・談)
心の琴線が刺すようにかゆい。どす黒い青と、ただれた春
たいへんです。『ありえない青と、終わらない春』『こんな僕が荒川さんに告白ろうなんて、おこがましくてできません。』で確実にファンを増やしてきた清水苺(講談社ラノベチャレンジカップ出身・美人)、驚愕の大変貌の巻でございます。本作をあえて分類するならピカレスク・ノワール・エロチック・サイコ・サスペンス金瓶梅、なんだそれ。すごいです。純真な青少年は鼻血ブーで谷岡ヤスジ。巨匠です。ティッシュを用意してお読みくらさい。もう冒頭からサービス・シーンが暴走しますが、これがサービスじゃなくて本筋なのよ。次から次へ出てくる美女がみんな自ら服を脱いで抱きついてきます。「私のこと、好きにして」とかそんな感じ。たとえるなら、悪魔と天使が子羊を巡って快楽爆発。興奮と欲望のダークネスサーガだそうです。意味わからんですと? 本作オビの惹句をご覧ください。特にオビの背にあたる部分にご注目!! おそるべきキャッチ・コピーです!!
「ごきげんよう。」
やっぱ意味わかんねえじゃねえか。
こういうオビを作るのは当編集部のモノマネ芸でおなじみ江戸屋熊猫(仮名)という人ですが、最近あんまモノマネをやってくんない。満たされてんのかなあ。なんかときどき緑色のバカでかいボールに乗ってゆらゆらしながら仕事してるしなあ。まあね、このフレーズが何かは読んでいくとわかるんです。刺激が強いです。ただし、ひとつ言っとくぞ青少年諸君よ。うちの熊猫(仮名)はダテに北関東で育ってないよ。知らねえだろうけど。いたずらに早稲田政経で留年してないよ。その証拠は作者あとがきをお読みください。単にエロけりゃウケるだろうとか安直に作られた作品ではありませんのです。小説に命をかけた俊英の渾身のエロ。存分にお楽しみください。ではごきげんよう鼻血ブー。
旧帝国陸軍特務機関は新オタクの聖地・東池袋に何を追う
恥ずかしいけど頑張りました。どーも、中井りんです。間違いました。ラノベ文庫の大ちゃんです。頑張りましたのよ今月は。なんとねえ、6冊を校了いたしました。拍手をっ! ……ごめん。もうちょっと辛抱して。
本作は、珠玉の新シリーズ。“魔術”“流儀”と来て“血風録”ですよ。作者あとがきの1行目にはこうあります。
「主人公が血まみれになって、モブキャラは容赦なく死ぬよ!」
あー、そう来たのね、なんつってわかったような顔してると容赦なく血まみれにされちゃいます。実は本作、警察小説なのです、ざっくり言うと。えー!? 連続魔術師殺人事件。単独犯か組織犯か。アクションも高品質、謎解きも重厚です。当然、これ以上はお話できません。
お話の本筋とちょい離れたとこで大ちゃんが嬉しくなりましたのは、プロローグの1行目。
「池袋北口からほど近い中華飯店に──」
さらに警察官養成学校が小石川に広大な敷地を構えているという設定。もう完全に大ちゃんというか、講談社ラノベ文庫の徒歩圏テリトリーざんす。内緒だけど、本作の担当編集者のSHOWちゃん(仮名)も池袋をなわばりにしてるというウワサがあります。大ちゃんも池袋土着マンなのであれなんだが、注目は本文19ページのイラスト!!! 人物の背景のトーンというかアミで表現した高層ビル群! 一瞬でわかりました。これ、完全に池袋(新聖地・東池袋)じゃん。サ○シャイン、旧ア○ラックス、ア○メイト総本山、ゴミ焼却タワー。うー、芸が細かい。皆さんも、池袋にお越しの際は、ぜひ本作を思い出し、ついでに魔術師みたいなカッコしてるSHOWちゃん(仮名)がそのへんをドスドス歩いてないかさがしてみてください。見つけたら容赦なくいじり倒してください。ウソです。そっとしといてあげてくれさい。
ゆるくていいもん。ジャガイモ大好き。すっぽぽぽ
“おっさん系”かつ“追放系”しかも“辺境系”です。最も旬なテイストです。ホットでクールでナウなヤングです。……大ちゃん、とっぽいハッタリが苦手です。ミスター実直と呼ばれてんのよ。ミスター安直ではありませんぞ(怒)。第6回講談社ラノベチャレンジカップ出身、鬱沢色素最新シリーズの第2巻です。ストレス・フリーのリズム感みたいのが極まってて、読んでてハネちゃうよ、まじで。
〈じゃがいもを抜いていく。
すぽーん。
すぽすぽすぽすぽすぽすぽすぽすぽすぽすぽすぽーん!〉
〈リネアは超可愛い。
ここで抱きしめたくなる。
抱きしめようかな?
止めとこうかな?
いや……。
「リネア!」
もう我慢出来ない!
リネアの体を抱きしめる。〉
どうです。きゅんきゅん来てウポポポポポって感じでしょ。足手まといだったのに、いなくなってみるとけっこう困る人。やっぱ、あいついないとダメじゃん。そんな人にわだしもなりたい。宮沢賢治。あとねえ、251ページのイラストの上のコマ!! このシーンでこの表情!! 素晴らしいとしかいいようがない。いい役者さんだよねえ。校了してて、このページずーっと見ちゃいました。
もいっこだけネタバレごめんな。作者あとがきの後半。
〈2巻GOサインの連絡をもらった時は、1人で泣きました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。〉
もう大ちゃん、ミスター実直の称号を奪われた感じです。これからはミスター日直として黒板ふきをパタパタパタパタパタパタパタとハタいておきます。
定番中の定番なのです
コミックス第1巻も10月9日に発売され、ますます好調な当作品、ついに4巻登場であります。自分の強さ、特別さに気づいていない、というと普通は嫌みぽくなってしまうのですが、主人公のクロノくんのごく自然なリアクションに、思わずクスっとしてしまうのは毎度のことで、不思議と彼がすごいこと(他のみなさんから見て)をすればするほと好感度が増す、というところには毎度驚かされます。
自分は、職業的な観点でのお話の善し悪しというか、これは面白い(と思われる)面白くない(と思われる)基準として「自分がもしこの作品の1キャラになったとしたら、この主人公たちの仲間に入りたいか?」ということを基準にしてきました。ホント、クロノくんの仲間にだったら入りたいですね。彼ならどういうかたちであれ、自分を否定したりはしないだろうな、と強く思いましてそんなこれまでの、既刊からの感想を持ち続けつつ今回も校了していきました。この4巻もまったく同じ感想で、クロノくんがピンチの時にいる安心感を楽しむことができましたし、このクロノくんの強さに隠された秘密みたいなものの片鱗が、なんとなく見えてきそうな気がして今後がますます楽しみな作品であります。
いや、ホント、異世界に送られるなら、クロノくんみたいな友達と一緒に勉強したり、遊んだり、いろいろなことを教わったり、一緒にいろいろなところにいってみたいなあ……!!
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