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【名作発見】井伏鱒二がいぢめた、雷嫌いで有名な作家は誰?
著名な人、無名な人、かつては著名だった人。様々な人びととの交流の記憶を綴る、著者74歳の頃出たエッセイ集。長い年月生きた人の話は、ただあったことだけを語っても珠玉のエンタメになると思います。戦時中のヒトラーに心酔する日本の地方の若者、戦前はやった髪型など、サラッと出てくるものも見逃せない。むろん有名作家のエピソードも。(カラスヤ)
「白雲なびく駿河台……」。自作の明治大学校歌をきいて涙滂沱の老詩人・児玉花外の深い悲しみ。対局前、将棋を放念し無心の散策をする大山康晴名人。窓辺の風に微かな音色を奏でる、太宰治の形見の琴。人生の途上巡り合った人々の、心に残る鮮烈な記憶と忘れ難いその風貌を、温もりある自在の筆に綴る。井伏鱒二の文学の精髄を伝える36篇の珠玉の名随筆。
レビュアー
1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。近刊に新書館『カラスヤサトシの孫子まるわかり』、講談社『カラスヤサトシ』9巻、リイド社『カラスヤサトシの戦国散歩』があります。
近況:連休の予定を前もって考えられる人間に、いつかはなりたいものです。
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