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軒下につるされていた「伝説のミイラ」、常陸坊海尊はクズだった?
(著:秋元松代)
海尊は400年生きて死んだといわれてますので、この頃死んでるのは伝説と矛盾はしてないですね。即身仏の作り方を調べると「うるしを飲んで内部からの腐敗をふせぐ」とか「土中で1000日間、経をとなえる」などはあれど「軒下につるす」は見つかりませんでした。この作品は小説ではなく戯曲で、舞台で演じられたもの。それこそ「おいおい大根じゃねーぞ!」という笑いがおきるためのセリフだったのかもしれません。(カラスヤ)
海尊と名乗る法師が村々を懺悔し流浪するという東北の貴人伝説を背景に、学童疎開し孤児となった啓太の罪の生涯を描く田村俊子賞、芸術祭賞受賞の「常陸坊海尊」、和泉式部に纒る伝説を題材に、九州の炭坑事故で冒された豊市、その母と嫁に、式部の後裔という魔性の尼僧を絡め社会の底辺に生きる人々の深い哀しみを描く毎日芸術賞受賞の「かさぶた式部考」、方言を駆使し民衆の苦悩に迫る戯曲2篇。
レビュアー
1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。近刊に新書館『カラスヤサトシの孫子まるわかり』、講談社『カラスヤサトシ』9巻、リイド社『カラスヤサトシの戦国散歩』があります。
近況:ウェルカムボードなるものを頼まれました。全力で取り掛かろうと思います。
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