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【ホリエモン式】飲食店経営の極意。飲食店で必要なのは料理の腕より経営力!

まんがでわかる 絶対成功!ホリエモン式飲食店経営 ~『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』外伝~
(監修:堀江 貴文 原作:三戸 政和 漫画:NICOMICHIHIRO)
2019.07.05
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俺……定年したら退職金で悠々自適に、飲食店でも開いて老後を気楽に過ごすんだ……。
よくある、サラリーマンの夢です。こだわりぬいた素材を腕によりをかけてそして安く提供する。手打ちそば屋とか純喫茶とかがよくある話ですよね。退職後ではなくとも、脱サラして飲食店の起業というのもよくある話です。


ですが。その夢が退職後のサラリーマンの死亡フラグにならないようにするために、理想と現実を「知って」おきましょう。難しい経営の本に手を伸ばすその前に、まんがで気軽に触れておくだけでも全然違いますから。

夢を夢で終わらせないための第一歩として、そして今まさに飲食店経営に悩んでいる人のはじめの一歩にオススメな1冊がこちら、『まんがでわかる 絶対成功! ホリエモン式飲食店経営』です。
本書は、講談社プラスα新書から刊行されている、『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』の内容を中心に構成され、あのホリエモンこと堀江貴文氏が監修を行った超実践的なまんがです。

本作の主人公は定年後に夢だった喫茶店を高円寺にオープンさせた妹尾。中小企業を総務課サラリーマンとして勤め上げた素直で実直な人間です。退職金で自分のこだわりを詰め込んだお店を開き、現役時代の同僚や友人をオープン記念に招き、これからセカンドライフのスタートだと意気込む、よくある、まさにモデルケースです。
そんなオープンしたての彼の店に、突然現れた謎の美女。その美女にこの店は1ヵ月、持って3ヵ月で潰れてしまうと言い渡されてしまいます。

妹尾はその美女、堀江美麻(みま)にコンサルティングしてもらい、経営を立てなおすことを決意します。

次から次へと表面化するお店の課題を解決し、「潰れない店を作る」思考プロセスは独立志向を持たない方でも普段の仕事に役立たせられるかも知れません。

本稿をお読みの皆さんも実際、町を歩いてみると新しいお店……とくに個人経営のお店が生まれては消え、生まれては消えというのを目にしたことはあると思います。
人当たりはよさそうだけど、商売の経験はほとんどなさそうな店主が意気込んでスタートするものの、次第にお店に元気がなくなり、ロウソクの火が消えるように閉店してしまう。
おそらく脱サラ引退起業組とみられるお店が、経営力が足りなくて潰れていくケースを見かけた経験、ないでしょうか。
まさにこのとおりで、本書の帯にもホリエモンが

定年後に趣味で開いた飲食店で人生をダメにする人が多すぎる。必要なのは料理の腕より経営力。

と述べていますがまさに正論でそのとおりだと思います。

あらゆる業種の中で1年以内の廃業率が18.9%とダントツに高いのが飲食業です。



そして、2006年から2009年の間に、75,000店が新規開店しているものの、それを2倍以上も上回る164,000店が潰れているという、超レッドオーシャンなのが飲食業です。
しかしながら飲食業がそういう業界であるということを「知らない」で始めることが多いからではないかと思うのですが、本書においては素人の飲食開業がなぜ失敗するのかを大きく2つ、紙面を割いて語られています。

まずモアイの試し読み にて配信中の第1話でも取り上げられているF/L比率。
詳しい説明は試し読みと以下の引用画像に譲りますが、
ざっくり言うとFood(食材費)Labor(人件費)/売上高の比率であって、コスト調整をしたり、売り上げ目標を日販何食(何杯)にしなければいけないか計画を立てたりするための指標です。



商売や経営をやっていれば常識中の常識ではありますが、そういう業界ではないところや部署で宮仕えをしていれば、知らなくても仕方がない考え方ではありますが、知らないで済まされないのが現実です。

そしてもう1つが、プロダクトアウトの罠です。これは企画や開発をしている人は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
作り手の理論や計画を優先させる方法のことです。 生活者のニーズよりも、「作り手がいいと思うものを作る」という考え方です。

確かにコンセプトが明確な、自分の好きなように店をやるという理想は決して間違っていないと思います。しかしそのお店にお客さんが来てくれると言い切れるでしょうか。自分のいい店は、生活者にとっても良い店かどうかはわかりませんよね。そんなよくある失敗に、妹尾と堀江は、このプロダクトアウトの罠からどう脱するのか。あっと驚く解決策ではないですが、その実とても現代的な方法で乗り越えていきます。それはぜひ、本書でご覧ください。

妹尾は物語の中でそのことを知ることがありませんでしたが、コンサルタントの堀江美麻はホリエモンの妹です。(そういう設定です)
彼女もまた、独立起業を兄に認めてもらいたいという、試練を背負った存在です。これによって教えるものと教わるものの視点が交差することで、読者として一方的に詰め込まれる感覚が少なく、理解を深めてくれています。

平成が終わり、令和の時代が始まり65歳で定年退職しても、セカンドライフはけっこう長く続きます。私はまだまだ100年時代の折り返しポイントにもたどり着いていませんが、「次」をちゃんと考えなければ生き抜けない時代です。
次を考えるきっかけにちょうどいい1冊ですよ。

  • 電子あり
『まんがでわかる 絶対成功!ホリエモン式飲食店経営 ~『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』外伝~』書影
監修:堀江 貴文 原作:三戸 政和 漫画:NICOMICHIHIRO

大ヒットのビジネス書を漫画化! 65歳で定年を迎えた妹尾は、夢だった喫茶店をオープンさせるが、客として来店した堀江美麻に「3ヵ月以内に潰れる」と告げられる。飲食店経営のことを何も知らないと痛感した妹尾は、美麻とともに店を立て直すことになった。だが、妹尾が知らないことがもう1つ。実は美麻は、堀江貴文の妹だったのだ! ビジネス界の寵児が教える、飲食店経営の極意!

レビュアー

宮本夏樹 イメージ
宮本夏樹

静岡育ち、東京在住のプランナー1980年生まれ。電子書籍関連サービスのプロデュースや、オンラインメディアのプランニングとマネタイズで生計を立てる。マンガ好きが昂じ壁一面の本棚を作るものの、日々増え続けるコミックスによる収納限界の訪れは間近に迫っている。

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