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発達障害を生きる、さかもと未明さんの絵画展開催! パリのエスプリを描く

2019.04.16
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■発達障害を生きる、さかもと未明さんが絵画で得た幸せ

漫画家、作家、写真家、歌手としてマルチに活躍するアーティスト、さかもと未明さん。さかもとさんがいま、アーティストとしてあらたに取り組んでいるのが絵画です。時代を切り取るユニークな観察眼でジャンルに捕らわれない様々な作品を送り出してきたさかもとさんが、「絵画」に辿り着いたのは、40歳を過ぎて宣告された「発達障害」の治療を通してでした。

自分を苦しめた「生きにくさ」の正体

コミュニケーションがうまくいかない、片付けられない、約束が守れない、気分の乱高下が激しい、買い物などへの依存傾向……さかもとさんは、幼少期から他人との違いに悩み、家庭内ですらも孤立し、悩んでいました。

30代から難病である膠原病を患い、「生きにくさ」が限界に達していたとき、ふとしたことから「大人の発達障害」についての著書も多数ある星野仁彦先生の元を訪れ、ADHDとアスペルガー症候群であると診断を受けます。

発達障害は脳の代謝異常などが原因で起こると言われ、その症状も様々です。さかもとさんは星野先生のもと、投薬やカウンセリングでの治療を開始。その過程で、結婚し、少しずつ、幸せを実感できるようになっていきます。そして、もうひとつ「アートとの出会い」がさかもとさんを大きく変えたのです。

アートと向き合い、辿り着いたのは

版画から始まり、やがては絵画を志し、2017年には銀座の名門画廊で本格的に画家デビューを果たします。

「作品を描いていると、自然と落ち着いた心持ちになるんです。癒やしを越えて、愛というか。生きにくいのは確かだけど、周りの理解とサポートがあって、そしてアートに向き合えることができるようになって、心の底から幸せを実感できるようになったのです」

さかもとさんが、2017年から2018年にかけて2度パリを訪ね、描きためたスケッチや写真をもとにパリの風景を描いた作品を中心にした個展が開催されることになり、話題を呼んでいます。水彩、油絵などさまざまな手法で表現された作品たちに溢れる、さかもとさんの「愛」に触れてみてはいかがでしょう?

さかもと未明絵画展
L’esprit de Paris~パリのエスプリ
会期 2019年4月13日(土)~21日(日) 10:30~18:30(最終日は17:30まで)
※予約不要、無料
会場 ホテル椿山荘 東京 3階アートギャラリーにて開催

出典元 https://kurashinohon.jp/1046.html

さかもと未明(さかもと・みめい)

漫画家、作家。1965年神奈川県に生まれる。玉川大学英文科卒業後、商社勤務を経て漫画家に。その後、評論活動やテレビ出演も多くコメンテーターとしても活躍、歌手デビューも果たす。2007年に膠原病と診断され、発達障害だったことも明らかに。著書に『神様は、いじわる』(文春新書)、『どん底力! 失意の底から這い上がるための29の方法。』(マガジンハウス)、『女子のお値段』(小学館)、『まさか発達障害だったなんて 「困った人」と呼ばれ続けて』(PHP新書、星野仁彦氏との共著)、『マンガローマ帝国の歴史』(講談社)など。

『奥さまは発達障害』のほか、料理、美容・健康、ファッション情報など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。

講談社くらしの本はこちら

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  • 電子あり
『奥さまは発達障害』書影
著:さかもと 未明 監:星野 仁彦

本書は、膠原病という難病を抱え、発達障害の人が直面する様々な困難と向き合う著者の「日常」を綴ったコミックエッセイです。

40代になって発達障害(アスペルガー症候群、ADHD)を宣告された、さかもと未明氏と宣告をした発達障害臨床の第1人者、星野仁彦先生が、「発達障害の真実」に迫ります。
発達障害と診断されるまで。診断されてから薬物療法や心理療法と取り組みながら、日常をどう過ごしていくのか──世間を騒がせた、「不倫裁判」や「JAL事件」についても赤裸々に描きます 。「空気が読めない人」「困った人」「非コミュ」……そんな社会問題の背景として、近年、ごく身近な問題となった「大人の発達障害」について、著者の体験を通じて理解を深める1冊です。

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