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【本当の美しさ】女優指名No.1のカリスマヘアメイク・河北裕介のポジティブ美容論

2019.02.16
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美しくなるメイク術の本かと思って読み始めたら、「これはメイクに限ったことではない」ということにすぐ気がついた。
女優指名No.1のカリスマヘアメイクの河北氏が辿り着いた「本当の美しさ」について、表面的にはヘアメイクのこととして言語化されているが、よくよく本質まで探ってみると、人生、仕事、恋愛……女性を取り巻く様々なものに通じる哲学の話であることがわかる。

女性を応援し、読むだけで美しくなれる本書の魅力とは何かを探っていく。


【女性の哲学の本として】

実力派の超一流ヘアメイクの視点は、女性の表面だけをさらわない。メイクやファッション抜きにして、ストレートに、「素敵な女性の内面」とはどんなものかを語っているのが魅力的。

たとえば……

「愛や幸せは自らの手でつかむもの」
「自分や物事を俯瞰で見られる女性こそ、真に知的」
「人に感謝しよう。どんな偉人でも独りで何かを成し遂げた人はいない」
「「夢」と「妄想」は違う」
「いつもハッピーでいる必要なんてない。そんな人、深みもなければ面白みもない」

当たり前のようでいて、せわしない日常でついつい忘れがちなことを、力強い言葉で思い出させてくれる。

いつの時代も、ポジティブは幸せを引き寄せる。


また、顕在的にはメイクやファッションの話に聞こえながらも、それ以外のことに置き換え可能な言葉も多い。

たとえば、

「“新しい自分”にリミットをかけないで。つかみどころのない女こそ魅力的」

これは新しいメイクやファッションに挑戦しつづけること⇒⇒⇒新しい興味に挑戦しつづける女性は魅力的……とも解釈できるし、

「自分のための努力は努力のうちにカウントしない」

美容のための努力⇒⇒⇒仕事や夢の努力……に置き換えられるし、

「「大人なのに可愛い!」なんていうギャップより、大人っぽい女を目指す」

若作りメイクをしないで年相応の大人メイクをする⇒⇒⇒無理して若者に合わせなくても大人らしい今のままで十分素敵……と捉えることができるし、

「塗れば塗るほどあなたらしさは消えていく」

ファンデーションで隠すほどらしさが消える⇒⇒⇒心を鎧で隠すのはあなたらしくないし個性が感じられない……と言った具合に。

メイクやファッションの真理は、女性の本質に対する心理に通じている。
見た目の美しさと内面の美しさとは、深く相関し合っているといえるのではないか。
そんなことに改めて気づかされる。


【もちろんメイクのコツも】

タイトルの通り、当たり前だがメイクの本でもある。
河北氏のとっておきのメイクのエッセンスが惜しみなく披露されている。

たとえば……

「男ウケを狙った媚びたメイクは素敵じゃない」
「チークは気配でいい」
「ファンデがキレイだねじゃなく、肌がキレイだねと思わせる」
「僕のメイクの絶対的ルールは、リアルであること」
「メイクはフェイクじゃない」

河北氏は「リアル」「個性」を特に大切にする。
右へならえで
「男性は若い女の子が好きだから若作りしなきゃ」
「あの女優さんみたいになりたい」
「流行に乗らないとおかしい」
という風に、「自分らしさ」を置き去りにして何かの模倣ばかりしている私たち日本人女性。
塗りすぎて、作りすぎて、まるでみんな同じ顔に。
でも人が人に惹(ひ)かれるときというのは、隙のある本当の姿、リアルな姿を知った時じゃないだろうか。

仮面をかぶるのはもうやめよう。表面も、内面も。

本書で使用しているコスメとメイク法の解説も、イラストと写真でとてもわかりやすい。

コラムでは、河北氏が推している3つのブランドや、河北氏オリジナルプロデュースブランドを紹介している。
定番アイテムから最新アイテムまで詳しい解説付きで、見ているだけでわくわくして手に取りたくなる。


【写真集としても美しい】

個人的に、本書は写真集として美しいところが本当に好きだ。
ページを開くたびに、美を具現化する三人の女性の様々な表情、様々な輝きが放たれて、まぶしいほどに美しい。
美しいものを見る……それだけで心が癒(い)やされ浄化される気がする。

「第一章 “色気”とは?」の沢尻エリカさん。

「第二章 “知性”とは?」の桐谷美玲さん。

「第三章 “自然体”とは?」の川口春奈さん。

3人それぞれとのトークセッションも、彼女たちの美しさの秘密が隠されていてとても興味深い!

「もう、誰かにならなくていい。"最高の私"になればいい」

自分のことを客観的に見つめ、年齢もコンプレックスも全て受け入れて肯定できたとき、自分にしかないチャームポイントが見つけられると河北氏は言う。

その自分だけの魅力を引き出す最強の手段がメイクであると。

大きな鏡を前に、ありのままの自分の姿と内面を受け入れてみよう。
その先にはきっと輝く自分がいる。

『ただの美人にならなくていい。“最高の私”になればいい 読む河北メイク』書影
著:河北 裕介

●数多の女性誌や広告で女優やモデルたちのヘアメイクを手掛け、女性たちから圧倒的な人気を誇るヘア&メイクアップアーティスト、河北裕介。そのメイクだけでなく、女性の美しさにまつわる考え方や言葉への支持が高く、初となる待望の「美の格言本」が実現。

●沢尻エリカ、桐谷美玲、川口春奈――「唯一無二の美しさ」を体現する3人の人気女優を、3都市で撮り下ろし。ビジュアルブックとしても楽しめる写真を豊富に収録!

●「自分らしい美しさ」「美しい人の共通点」「美のための日々の努力」など、河北氏と各女優のロングインタビュー&対談も掲載。

●「色気」「知性」「自然体」――。美しさの秘訣について、3つの章で展開。日々の生活に取り込める、大人の女性の「自分らしい美しさ」のための格言と考え方を紹介します。

●第1章:色気のある美人とは?――沢尻エリカ
「誰かっぽい顔じゃなく、“私”の芯を感じさせる顔が最高の色気を引き出す」
「“赤”をデイリーに使えると、格段に女が上がる」
「『大人なのに可愛い!』なんていうギャップより、大人っぽい女を目指す」etc.

●第2章:知性のある美人とは?――桐谷美玲
「毎日同じメイクして、どうするの?」
「好みではなく、その場に則したメイクを選択できる“嗅覚の鋭さ”が大人の女性には必要」
「丁寧に生きる。シンプルに生きる。そこから始まる」etc.

●第3章:自然体な美人とは?――川口春奈
「アイラインを取ったら誰かわからなくなる。そんな人にならないで」
「10年前に褒められたメイクを今すぐ変えよう。10年前の服、もう着ていないでしょ」
「コンプレックスを受け入れないかぎり、キレイにはなれない」etc.

●印象的なビジュアルに使ったメイクアイテムやプロセスも紹介。「河北メイク」に欠かせない、著者が愛してやまないアイテムのまとめも。

レビュアー

野本紗紀恵 イメージ
野本紗紀恵

一級建築士でありながらイラストレーター・占い師・芸能・各種バイトなど、職歴がおかしい1978年千葉県生まれ。趣味は音楽・絵画・書道・舞台などの芸術全般。某高IQ団体会員。今一番面白いことは子育て。

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