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【悩める母に最新常識】「ヘルスリテラシー」満点の子育て食とは?

小児科医がすすめる最高の子育て食
(著:伊藤 明子)
2018.04.01
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「座って食べなさい!」
「食べ物で遊ばない!」
「もう食べないの? もっと食べなさい! 食べてお願い!」

……食事のたびにこんな調子。2歳の娘にご飯を食べさせるのは戦争だ。
おまけに、平均よりかなり大きく生まれたというのに、今では成長曲線の一番下。

「なんで食べてくれないんだろう……。なんで動き回るんだろう……。保育園ではちゃんと食べてるみたいなのに。他の家庭ってどうなんだろう。私がメシマズすぎるのか!?」と悩んでばかり。

そして数年前までは確か一般的に「アレルギーにならないように離乳食はなるべく遅く」と言われていた記憶なのに、少し前に全く逆の「早めの方がアレルギーになりにくい」という記事を読んで戸惑ったり。

最新の情報の方を信じて0歳の息子の離乳食を5ヵ月ジャストから始めて、小麦、大豆、乳、卵といったアレルギーになりやすい食物も早め早めに食べさせていたら、ママ友たちから「え……それ早すぎない……?」「遅めの方がいいんじゃない?」みたいに引かれてしまったり。

一体何が正しいんだ! どうしたらいいんだ!
子どもの食に関する悩みは尽きない。


■ヘルスリテラシーの低さは子どもの健康や命も奪う!?

インターネットで情報が氾濫する現代で、私も含め世の母親たちに必要なのが「ヘルスリテラシー」であると、著者の小児科医・伊藤明子氏は言う。

ヘルスリテラシーとは、健康に関する情報を正しく選び、理解し、評価し、意思決定をして活用するための知識、意欲、能力のことです。(中略)
日々の子育てにおいて、実際にお子さんが今後健康でいられるかどうかは、親御さんのヘルスリテラシーにかかっていると言っても過言ではありません。しかし、わたしのクリニックを受診した親御さんに、お子さんの栄養や食について悩んだときにどこで情報を得るかを訊ねると、「ネットでキーワード検索して一番上に出たサイトを読む」「Yahoo!知恵袋を読む」というお答えをされ、驚いてしまいます。(中略)
しかしネット上には、医学的・生理学的に説明がつかない極端なことをすすめていたり、商品を売りたいがために都合の良い情報だけをかいつまんで説明していたりするサイトが多々あります。そればかりか、明らかに間違っている情報や、10年以上前の古い情報も普通に見受けられます。

うんうん、まったくそのとおり……。大きな声では言えないけれど「白砂糖は絶対食べちゃダメ」「離乳食は1歳から」「予防接種は重大な副作用だらけ、絶対受けない!」などというお母さんもたまに見かけて、「お、おお……」と絶句しながら距離を置いてしまう自分。

母親がハチミツを0歳児に与えて亡くなってしまったり、保育士が1歳児に塩を入れた飲み物を飲ませ亡くなってしまったりと、悲しい出来事があったのも記憶に新しい。これらもヘルスリテラシーの低さから起きたことと言える。

医療系情報サイト「WELQ(ウェルク)」の信憑性の低い大量の情報掲載問題も思い出される。WELQは閉鎖に至ったが、未だに、何の専門的資格も持たない投稿者に記事の信頼性を投げているキュレーションサイトや、業者のサイトに誘導することが目的のアフィリエイトサイトが検索結果トップに出てしまう現実は変わっていない。

「検索できる能力のある人、鵜呑みにせず疑問を持てる人、正しい情報と間違った情報を判断できる人」と、「そうでない人」との情報格差が昔に比べ非常に激しい時代なのだ。


■いままでとちがう8つのヘルシーの常識

さて、本書は現役の小児科医が

わたしがこの本でご紹介する情報は、同時通訳者として30年以上働いてきた英語力を活かし、海外の論文にも直接目を通したものばかりです。(中略)いずれにせよ、複数の研究レビューにしっかりと目を通した上での情報を厳選しました。


というものだから心強い。安心して読み進めよう。

早速、「いままでとちがう8つのヘルシーの常識」で、古い情報しか知らないお母さんは驚く項目があるかもしれない。
──
1.「ノンオイル=ヘルシー」はウソだった
2.赤ちゃんの4人に一人が足りないビタミンD
3.肉や魚を食べないと病気リスクが上昇
4.卵を毎朝食べた方が「脳」にいい
5.野菜ジュースで体は老化する
6.離乳食は「白米の全粥から」でなくてOK
7.塩分過多だと体が「炎症」を起こす
8.赤ちゃんの日焼け止めは使い方に注意
──
個人的には日焼け止めクリームの使い方の項目に、目から鱗だった。


■体・脳・心に効く58の簡単レシピ

0歳~学童期の子どもにおすすめのレシピがたっぷり58も紹介されている。目にも美しいカラー写真付きで。

著者が名付けた「調和食(ハーモニーフード)」とは、「体・脳・心の調和をとる食事」、そして「食材同士の調和」「人間と自然の調和」「忙しい中での時間との調和」「家族との調和」など様々な意味が込められているとのこと。

個人的に気になったレシピをいくつか紹介してみる。
まず我が家の0歳7ヵ月の息子に、「アボカドとシラスのペースト」。

離乳食なのに大人が食べても美味しそう。そしてアボカドってこんな小さい時から食べさせていいものなんだ。

早速作りました!



森のバターと言われるほど栄養豊富なアボカド。

美味しそうに食べました! これはいい!

そして絶賛イヤイヤ期、食べ物で遊んでしまうイタズラ盛りの2歳の娘には「わらび餅」が良さそうだ。

一緒に作れば嬉しくて食も進むし、遊ばず食べてくれるはず!
本書では幼い頃から料理に親しむことをすすめていて、「幼児に料理を教える5つのコツ」まで伝授してくれる。よし、頑張って我が家もやってみよう!

そして子どもとか関係なく気になったレシピのオマケ。「牡蠣のみそ汁」。
牡蠣をそんな風に使うなんて! 絶対おいしいやつ。むしろ大人が食べたい。


作るのが何かとめんどくさい離乳食の時期と、地獄のイヤイヤ期が同時にやってきて精神的に参っていた。それを料理で楽しく幸せな時間に変えたいな…………変えられるかな………と想像していたら少しワクワクしてきた。

本書で、様々な研究の結果や学術的な知識・見解を知り、子どもが心身ともに健やかに育つ美味しくて楽しい食事を取り入れてみませんか?
戦争のような子どもとの食事タイムが、豊かな親子の成長タイムへときっと変わります!

  • 電子あり
『小児科医がすすめる最高の子育て食』書影
著:伊藤 明子

「食と栄養」の情報を正しく選択するために、「ヘルシーの原則」と子どもの「調和食」を提案します。
テレビで話題の「東大ママドクター」、健康×免疫力が高い×頭がいい×心が安定した子どもが育つ、医学の最新研究に基づく食事法を紹介!
親子で食べてうれしい58の簡単レシピ付き。

レビュアー

野本紗紀恵 イメージ
野本紗紀恵

一級建築士でありながらイラストレーター・占い師・芸能・各種バイトなど、職歴がおかしい1978年千葉県生まれ。趣味は音楽・絵画・書道・舞台などの芸術全般。某高IQ団体会員。今一番面白いことは子育て。

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