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イケメン&美少女の「腸内細菌」にキュン死です。『はたらく細胞』増殖!

はたらく細菌(1)
(漫画:吉田 はるゆき 監:清水 茜)
2018.03.03
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何かと話題の「腸内フローラ」「腸内細菌」が気になって仕方がない。

インフルエンザ予防になると聞き、試しにこの冬は家族でR1ヨーグルトを飲んでみました。結果、全員インフルエンザどころか風邪もひかなかったのです。去年の冬は「インフルエンザだノロウイルスだ風邪だ」と、保育園休んでばかりだった娘が、今年は一日も休まなかったなんて……! 

腸内細菌恐るべし!

でもまあ腸内環境によって健康や美容が左右されるのは、なんとなくわかる。しかし「人間の思考や行動の傾向」、つまり性格まで腸内フローラによって左右されるという研究が報告されています。

体の健康はもちろん、脳や心の健康まで左右してしまう腸内細菌! 奴らの正体がすごく気になりませんか……?

大人気コミック『はたらく細胞』のスピンオフ作品で、体内の細菌を擬人化した漫画が、今回紹介する『はたらく細菌』です。

どこまでも繊細な線と美しく柔らかい水彩にキュンキュンしっぱなしの吉田はるゆき先生の作品。監修は『はたらく細胞』の清水茜先生。

面白いのにためになる漫画!ということで、『はたらく細胞』も『はたらく細菌』も話題沸騰中。

腹痛、下痢、便秘、おなら、ニキビなどが、どういう細菌たちのメカニズムで引き起こされているのか。そして彼らがもし人間の姿をしていたら、何を考え何をするのか。少しだけ覗いてみましょう!

私たち人間の腸内には、数百種類・500兆個以上・総重量1kg以上の細菌がいて、食べたものをもとにそれぞれの陣地を広げるべく毎日戦っています。

第1巻はその腸内細菌たちの陣取り合戦がメインで描かれています。

腸内細菌は主に「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌(ひよりみきん)」の3種類に分類される。

ビフィズス菌の一種のビフィダム菌さま! イケメン!



ロンガム菌ちゃん、キャワイイ!!


乳酸菌の一種の、ラクトバチルス菌ちゃん。ロンガムちゃんのことが大好き!


以上は善玉菌。

食物繊維を分解して酢酸や乳酸を作ることで、悪玉菌の侵入や増殖を防いだり、腸の動きを促します。


続いてウェルシュ菌=悪玉菌。

見るからに悪そうなキャラ……。動物性タンパク質などを分解して、有害物質を作る菌。

悪玉菌は他にも病原性大腸菌、黄色ブドウ球菌などがいる。

そしてバクテロイデス菌は日和見菌。

日和見菌は善玉菌か悪玉菌、どちらか優勢な方に味方して作用する。
八方美人というか、策士というか……。
それも日和見菌の生きる知恵なんでしょうね。

そしてなんと、この愛くるしい大腸菌も日和見菌なんですって! 悪玉菌じゃないの!

病原性を持っていない大腸菌は、日和見菌に分類されることが多いそうです。ビタミンを作るなど善玉菌のような働きもする。

この大腸菌ちゃんは、こんなにピュアで可愛いのに、いつも「大腸菌」という名前だけで中身も見てもらえないままに判断されて嫌われちゃう。そして人知れず傷ついて、名前にコンプレックスを持っている。

だけどある日悪玉菌のウェルシュ菌に「自分の心まで名まえに振り回されんなよ」「自信持ちやがれ!」と頭をくしゃくしゃされて……なーんてときめくエピソードも出てきたり。キュンキュンポイントも随所に現れて見逃せません……!

話は戻って、腸内細菌の理想のバランスは、善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌70%といわれています。だから日和見菌が善玉菌、悪玉菌、どちらに協力するかは体にとって一大事!

すべては宿主(わたしたち人間)の生活習慣にかかっている! 食生活、ストレス、睡眠、薬(抗生物質)の服用など。この漫画を読むと、本当に生活習慣……特に食べ物は気をつけなきゃなあ……と反省させられます。

そうそう、納豆菌も登場します!

個人的にこのキャラクター大好き。癒(い)やされる。
こんな可愛い顔して、納豆菌は最強らしいですね。

『はたらく細菌』で登場するのは腸内細菌だけではありません。皮膚の表皮ブドウ球菌、黄色ブドウ球菌、マラセチア菌。虫歯菌も今後出てくるようですよ。

ちなみにこの漫画が面白すぎて、勢いで本家の『はたらく細胞』も5巻まで一気読みしました!

こちらは赤血球、白血球、血小板、キラー細胞、マクロファージ、ヘルパーT細胞などの細胞たちが、肺炎球菌、スギ花粉アレルギー、インフルエンザ、食中毒、熱中症、がん細胞といった疾病や症状に対して、どのようなはたらきをするのかという奮闘を描いています。

『はたらく細胞』は2018年7月にTVアニメ化が決定しています。今から楽しみ!

『はたらく細胞』『はたらく細菌』をまとめて、家庭用医学書の横に揃えて置いておきたいほど役に立ちます!

子どもから大人まで幅広く楽しめて、ためになる。

不規則な生活になりがちな現代日本に生きるみなさま、体内のたくましく心強い細胞や細菌たちに思いを馳せながら、健康的な生活を目指してみませんか?


※『はたらく細胞』の特設サイトはこちら⇒http://hataraku-saibou.com/

  • 電子あり
『はたらく細菌(1)』書影
漫画:吉田 はるゆき 監:清水 茜

累計130万部突破! 『はたらく細胞』初の公式スピンオフ! 主人公は、誰しもの体内にいる“細菌”! おなら、便秘、サラサラヘアー、虫歯……。そのすべてに、良い菌&悪い菌&空気よむ菌……。あなたの体内でがんばっている細菌たちの、健気で真面目な“はたらき”があった! 美容と健康に役立つ知識ももりだくさん! 
話題騒然の“細菌”擬人化漫画!

レビュアー

野本紗紀恵 イメージ
野本紗紀恵

一級建築士でありながらイラストレーター・占い師・芸能・各種バイトなど、職歴がおかしい1978年千葉県生まれ。趣味は音楽・絵画・書道・舞台などの芸術全般。某高IQ団体会員。今一番面白いことは子育て。

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