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講談社ラノベ文庫11月刊のラインナップを一挙ご紹介! 校了を担当する2人の秘密コメント付きをチェックしよう!!
講談社ラノベ文庫編集長(であるらしい)。月刊少年マガジンに約20年在籍後ラノベ文庫へ異動し現在に到る。頭の中身は自称永遠の17歳だが頭の外側は……!?という、ドラえもんのいないのび太、みたいな感じのおっさん。編集者としてのモットーは「相手の技は必ず受けろ!」、身につけたい能力は「速読」、異世界に行ったら「蕎麦屋」をやりたい。一度言ってみたい台詞は「どうしたんだ、顔が赤いぞ。熱でもあるのか!?」
講談社ラノベ文庫編集部校了担当者。またの名を金剛寺大三郎。軍手とガムテと段ボールが似合うナイス・ガイ。講談社ラノベ文庫の新刊を責任持って校了してますが、やたらフセンをいっぱい貼って返してくるのでうっとおしいみたい。「笑ったとこにいちいち『(笑)』っていうフセン貼ってくんの、どうなんすか」(編集部員・談)
大団円!
『銃皇無尽のファフニール』15巻にて“本編”は完結……。思えば担当S(王子)から「はいっ!」とばかりに手渡された1巻の原稿を読んでから、あっというまに5年経ってしまったんだなあ……とあらためて感慨深く思い返します(おじさんなので少々感傷的なのです)。
最後の戦いに赴くユウくんとブリュンヒルデ教室のみなさんの激しい戦いぶりは是非当作品を手にとってお読みいただきたいのですが、ちょっとネタバレ的感想を書いてみたりしますがおゆるしくだされ!
個人的に大好きな「ラストシーン」てどんな感じのものだっけ……と改めて思い返してみました。するとどうも、「ふってくる」「星になる」系のものがより強い印象をもって心に残っているなあと。たとえば、9人の戦士が戦い続ける名作マンガのラストとか、ちょっと趣旨がちがうかもしれませんが「伊達じゃない」といって小惑星を押し返すアニメとかかなあと。そんな印象的なシーン、もちろんありますよ本作に……おっと誰か来たようだ(王子かな? 彼は旅に出ているはずだが)。
ごほっごほっ……。ということで、世界を喰らうアンゴルモアとの戦いは終わったのですが、実は重要なものが解決していないのでは? 結局ユウくん、イリスちゃんを選んだとしても他の女子のみなさん微妙にアクションを緩めていないのでは!? と思いつつ用意されている番外編たる次巻に期待増し増しなのであります!
あったらいいのにな……
規格外の『鑑定』スキルを得たことでいろんな危機に遭遇するはめになり、結果として冒険の旅に出た主人公・メルと仲間達の物語、満を持して第2巻の登場です。妖精王ウーたんを筆頭に今巻でも楽しいキャラのわちゃわちゃ感がとてもここちよく伝わってきました。 そこは高値安定かと。
メルくんが所持する『鑑定』のスキル、自分に備わっていたらどうするかなーと、これを書いている煮詰まった夜にはつい考えてしまいました──。一応、編集のお仕事を生業としているのだから、伝説の編集者のところに行ってそのスキルを読み取ったりしてもいいなあ……。さてどの先輩のところに行ったらいいかなあ!? いや、編集者じゃなくても、尊敬する漫画家さんのところにいって、創作の秘密を読み取ったり……いやいやそれは道義的にまずいなー……。そうだ、過去の歴史的創作者のスキルを……それだとシルフィが必要になるんだよなあ。うーん……。
結局そんなことを考えているなら、キーボードたたいてとにかく文章書いておけよ、というような怖いまなざしが、当ページ担当の編集部KKさんから発せられた気がしたので、おとなしく画面に向かうことにしました。ひえーっ(泣)──告白しますと自分は「締め切り」が苦手です。もし作家や漫画家だったら、絶対締め切りを守れない自信がありますw だからお仕事をお願いする方々にも強く締め切りが言えないタイプです。どうでもいいオチでごめんなさいっ!
ずむっ……しまっ……もっにゅううん……「おやすみなさい」
ハーレムです。下僕です。
キャッキャうへうへ、いやん、ばかん。
冒頭からサービス・シーンが疾走しています。 安定の赤福大和、新シリーズ第2弾!
今回はカラー・イラストについてもご紹介しときます。巻頭のこれよ、これ!! ボケアシとかハイライトとか、いまどきそういう表現は使わんかもだが、すごいです。「しま……!」「はああん?」のこの見開き口絵は、手にとって見なきゃダメ、絶対。もう、ひとことで感想が言える!!
やーらけ~っ。
さわった気になります。ガチで。
ちなみに校了するときって、1枚に4ページ分がくっついたでかい紙で見る場合が多いので、いうたら平べったいんだが、本になってページを広げると、ほら、こうなのよ(どうなのよ?)。曲げて見ることになりますでしょ。やーらかさが倍増すんだよ。
大ちゃん、人間のデブはいやだけど、にゃんことかレッサーパンダとかコアラとかはデブが好き。コロコロやーらかそうなのが好き。編集部の栗きちくん(仮名)を見ると、ちょっちもこもこしたくなります。大規模誘拐事件の犯人・真相を追いながら、このやーらかさをご堪能くださいよ。とってつけたみてえじゃねえか。いやん。
カポナータ食べたい!
その昔、弊社に「新館」と称する、どこが新しいのかさっぱりわからない老朽化した建物があった20年以上前のお話です。その「新館」の3階に、当時所属していた漫画誌の編集部がありました。
漫画誌編集のお仕事、それは「いつまで経っても終わらない、1日が24時間じゃ足りない」という過酷な側面を持ちます(もちろん今もその部分はあると思いますが)。頭脳労働と肉体労働と精神修業を同時にこなすような心身共に疲れる一方の毎日──そんなある日のこと、深夜か早朝か分からない時間になった頃……。疲れて机に突っ伏していた自分の周囲にとても「美味しい匂い」が漂ってくるのです。
振り返ると、1人の編集部の先輩が、編集部の作業台の上に材料を並べ、料理を作り始めているのです……。メニューは「カニ缶てんこ盛りのクリームパスタ」、どこかでいただいたと思われる高級カニ缶を全部どっさり使った逸品。その先輩は自他共に認める料理自慢。日頃の鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように深夜の編集部で腕を振るっていました。
フロアの面積が狭かったこともあって、美味しい匂いが瞬く間に隣の編集部までとどき、深夜労働中の人が次々とやってきて、それこそ炊き出しみたいな状況でそれぞれ紙の容器に一口ずつパスタとスープをすくって口にはこぶ。どの顔にも浮かぶ安らぎの表情、そしてつくった先輩の表情には……。先輩はたくさんのヒット作品を担当する名編集者だったのですが、会心の出来の漫画を校了した時のような満足感を湛(たた)えていました……。混迷する深夜の編集部での、今となっては懐かしい記憶のひとつであります。
話は戻って、当作品を読むと、前巻も同様ですが匂いと味が行間から漂ってくるようで、そしてダブルヒロインの1人、葉月が語るように、主人公・篝くんの料理にこめられた「優しさ」「思いやり」までも匂いと色になって目の前に「はいっ」と出されているかのような気分になってきます。
──でも、どんなに素敵な料理をつくっても変えられない心模様……。ふたりとひとりというどうにもならない関係性からくる今回の事件は姉・葉月の「あのころに帰りたい」という気持ちから生じるものなのですが、あの頃に戻ることはできないわけでして、誰もがとにかく進むしかないんですよねえ……。
そう、あのころにもどることはできないのです……。あの狂乱の一夜、カニクリームパスタの宴……。だけどその編集部があった建物はもうありません。つくってくれた偉大な先輩にももう会うことはかないません。
それでも、葉月や水希や篝たちがきっとそうするように、いまここにいるものは、なんとか前に進んでいくしかないんですね。そう、やっぱり……。
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