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一流の人は、なぜ「氣」を学ぶのか? 元氣と病氣の浮氣のセルフマネジメント

一流の人が学ぶ 氣の力
(著:藤平 信一)
2017.11.16
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どんなにスピリチュアルなことが苦手な人でも、日本人なら誰もがその存在を否定しないのが「氣」という概念ではないでしょうか。

私たちはふだんから「氣」という文字が含まれた言葉を何氣なく使っています。「氣が強い」「氣になる」「元氣がない」「勇氣」「氣分がいい」……など。

西洋風にいうと「オーラ」でしょうか。目に見えないけれど無意識に感じとれる何か。

本書では、世界24ヵ国に3万人が学ぶ心身統一合氣道の2代目会長であり、メジャーリーガーやレーサーなどのトップアスリート、著名な経営者など第一線で活躍する多くの教え子を持つ藤平信一さんが「氣」というテーマを解説。

とくに、一流の人の「氣」との付き合い方を例にあげ、私たちの生活でうまく「氣」を活かす方法を教えてくれる本です。

表紙画像

日本の王貞治氏やメジャーリーガーも熱心に指導を受ける心身統一合氣道の「氣」。企業の人材育成でも注目されています。そんな「氣」のセルフマネジメント法が身につく1冊です。

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その不調、「氣」が滞っているかも?

「氣」という文字がつく言葉は、良い意味でも悪い意味でも使われますよね。「人氣」「景氣」「病氣」「浮氣」など、人間の状態をあらわすときに多く使われています。はたして、目に見えない「氣」とはいったい何なのでしょうか。

──氣は外界と常に行き来しています。それが活発な状態を「元氣」といいます。何らかの理由でそれが妨げられた状態を「病氣」といいます──

筆者によると、「氣」は澱(よど)みがなく循環しているのが正しい状態なのだそうです。でも、普段の生活の姿勢や、考え方や、行動などささいなことがきっかけで氣が滞(とどこお)ってしまいやすいのだとか。

そして、氣が滞ってしまうと体調だけではなく周囲との人間関係に様々な不調が出ます。

──・氣が利かない・相手の意図を汲み取れない・相手に意図が伝わらない・誤解や行き違いが多い・空氣を読めない・視野が狭い・何事にもやる氣がおきない・落ち込むと立ち直れない・風邪を引きやすい・寝ても疲れが取れない──

これらが、生まれつきの性質や能力ではなく「氣」が滞ることで起きていると著者は語っています。

確かに、いくら頑張っても思うように結果が出ないこと、本人は必死で努力しているつもりでも周囲から見ると空回りしているようにしか見えないときってありますよね。

いわゆる「運氣が下がっている」と言われるような状態です。そうなったとき、私たちは神頼みに走るか、やけ酒などに走るか、出口の見えない不調から逃げようとして余計に悪い結果になることがほとんどでしょう。

ところが、本書ではそのような状態に対して体や呼吸、そして行動からのアプローチが有効だという具体的な解決策を教えてくれます。


成功の秘訣は「氣」にあり

「病は氣から」という有名な言葉がありますが、それだけ「氣」というのは人間の体にも心にも大きな影響を与える存在だそうです。

人間関係においても「氣」は大きな威力を発揮します。

ベテラン社員が辞めたことにより1人あたりの仕事量が増え、社内の雰囲氣も最悪になっていた会社が、筆者の指導により“挨拶”を徹底して取り入れたことで劇的に仕事の効率も人間関係も良くなった例が出てきました。

たかが挨拶で?と思うかもしれませんが、こちらの会社でも実際に取り入れるまでは効果に疑問を持つ社員が多かったそうです。

ところが、挨拶をすると少なくともその瞬間相手にしっかり意識が行きますよね。「この人に仕事を振っても大丈夫そうだな」「今は大変そうだから後にしようかな」など、その人にしっかりと意識を向ければ見えてくる情報は数多くあるでしょう。

忙しく、余裕がないと目の前のことにだけにしか意識が行かなくなるのでつい視野が狭くなってしまいますが、挨拶をきっかけに視野を広げることができます。仕事は1人だけで進めるより協力して行ったほうがいいので、相手と「氣」を通いあわせたほうがどんな仕事でもスムーズに進むでしょう。

実際に、行き違いやミスがぐっと少なくなってベテラン社員が減った状況のままでも以前と同じ仕事の量をこなせるようになったそうですよ。

これは一例ですが、「氣」とうまく付き合えるようになれば、あらゆることが上手く回るようになるようです。

一方で、つい私たちはいつも「運氣の良い状態」を願ってしまいがちですが、不調の状態も考え方によっては「姿勢や呼吸、他人との関わり方を見直すときだよ」と自らが教えてくれているサインなのかもしれません。

今の自分の状態と向き合うことができるようになるというのが「氣」と正しく関われるようになることの良さではないかと思うのです。

チャラチャラした“スピリチュアルブーム”とは全く異なり、合氣道を通して多くの著名人を指導している筆者が実際に体験として学んだことが分かりやすく書かれているので、「ちょっとやってみようかな」と読んでいる途中から既に前向きにポジティブになる自分を感じることができました。

今の状況を変えたい、変わりたいと思ったら、自分がプラスの「氣」を発することができれば、自然と周囲に良い人が集まり、すべてがうまく回るようになっていくでしょう。

職場での人間関係を良くしたい方、家族や恋人との関係を良くしたい方、仕事のパフォーマンスを上げたい方、リーダーとして人の上に立つために必要な資質を学びたい方、スポーツで結果を出したい方、子供の教育に悩んでいる方、人前で話す機会の多い方……あらゆる状況で応用がきくので、何かピンと来るものがあった方はぜひ手にとってみてください。

  • 電子あり
『一流の人が学ぶ 氣の力』書影
著:藤平 信一

ロサンゼルス・ドジャースなどのメジャーリーガーらも熱心に指導を受ける心身統一合氣道の「氣」。日本では、大記録を打ち立てた王貞治氏を筆頭に、数多くのオリンピック選手も「氣」を取り入れてきました。さらに、超一流企業から人材育成のための研修要請もあとを絶たちません。そんな「氣」のセルフマネジメント法が身につく1冊です。

レビュアー

上岡史奈 イメージ
上岡史奈

20代のころは探偵業と飲食業に従事し、男女問題を見続けてきました。現在は女性向け媒体を中心に恋愛コラム、男性向け媒体では車のコラム、ワインの話などを書いています。ソムリエ資格持ちでお酒全般大好きなのですが、花粉症に備えて減酒&白砂糖抜き生活実践中。

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