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「兇器を持参せよ」って?? 戦争末期の招集が雑すぎる件

大陸の細道
(著:木山 捷平)
2017.10.22
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召集令状といえば赤い紙、いわゆる「赤紙」ですが、この時は緊急ゆえか、物質不足ゆえか、白い紙で来たそうです。主人公、戦時下なのにのらりくらりといつも酒を飲んでます。爆弾投げ訓練の際にもこっそり飲みにいこうとします。終始のほほんとしているようで、たまらない絶望と苦闘も伝わってきます。子どもに読ませる戦争小説にいいのではないでしょうか。目をそむけたくなる場面はなく、でも戦争の生の暗黒を感じることができて。(カラスヤ)
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『大陸の細道』書影
著:木山 捷平

M農地開発公社嘱託として満州に赴いた木川正介。喘息と神経痛をかかえ、戦争末期の酷寒の中で、友情と酒を味方に人生の闘いをはじめる。庶民生活の中の「小さくて大きな真実」。“日本の親爺”木山捷平が、暖かく、飄逸味溢れる絶妙の語りくちで、満州での体験を私小説世界に結晶させた。芸術選奨受賞作。

レビュアー

カラスヤサトシ イメージ
カラスヤサトシ

1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』『カラスヤサトシの孫子まるわかり』『カラスヤサトシの戦国散歩』など多数。近刊にこの連載「文庫で100年散歩」を収録した『カラスヤサトシの日本文学紀行』があります。


近況:庭のナスビとトウガラシが、まだ生り続けているのですが、いつまで生るものなのでしょうか

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