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思想犯として投獄された著者が、凄惨な経験を書き殴る!【女流文学賞受賞作】
(著:平林 たい子 解説:中沢 けい)
警部補がうっかり思想犯を取り逃がし、思想犯の妻たる著者に「前日から外出していたと口裏をあわせてくれ」と頼む場面が出てきます。本庁の人間に監査されているのです。このウソはバレて警部補は本庁へ連れていかれます。権力側と反権力の間の微妙な交流、共感なども描かれていて、やはり人間、どっちの側になるかは成り行きとタイミングなのかなと。(カラスヤ)
日本の敗戦を機に再びペンを執る自由を与えられた平林たい子が、留置所での凄絶な闘病生活の有様を、マグマが噴出するような勢いで書きつけた「こういう女」(第1回女流文学者賞受賞)「一人ゆく」「私は生きる」、プロレタリア作家としての地位を確立した初期代表作「施療室にて」の他、「うた日記」「野の歌」「鬼子母神」「人生実験」「人の命」を収録。
レビュアー
1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。近刊に新書館『カラスヤサトシの孫子まるわかり』、講談社『カラスヤサトシ』9巻、リイド社『カラスヤサトシの戦国散歩』があります。
近居:こんなまとまった雹を見たのは初めてではないでしょうか。先週火曜日のことです。
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