今日のおすすめ
【2017年は雑学に強くなる】漢字、俗語、温泉、昭和など、使える本まとめ
年末年始はどのように過ごしますか? 家族で実家に帰る方、旅行先で過ごす方、自宅でのんびり過ごす方、いろいろでしょう。
今回の特集では、休暇中に読んでおくと楽しくなる、ちょっとした雑学の本をご紹介します。
お正月休みの間に知識の探求を行って、知的欲求を満たしておきましょう。2017年はあなたの仕入れた雑学で、宴席が華やぐこと間違いなし!?
宴席での話のつかみに、ちょっとアレな言葉の雑学を活用してみる
言葉の雑学は、宴席の話のつかみに実は最適。同世代ならジェネレーションギャップを感じることもありませんから、その当時に流行した言葉や、それにまつわる思い出話などに花が咲くでしょう。もし世代が離れていても、逆に「こんな言葉、知らないだろう?」と先輩風を吹かせてみるのも一興。
ちょっとユニークでアレな感じの、言葉に関する雑学本を2冊ご紹介します。
言葉はいつの間にか流行っていつの間にか死語になっていきます。そのサイクルはとても早く、あまりに死語ばかり使っていると「オジサン」などと若い世代から揶揄されることもあります。
本書は、そうした「流行した死語」のなかでも「俗語」に限って集めたユニークな辞典風読み物。俗語とは、改まった席では使えない話し言葉をいいます。なんと明治時代に遡り、現代に至るまでに消えていった「俗語」を集めたものです。
たとえばバブル世代なら「アッシー君」「ヤンエグ」なんて言葉を覚えている方も多いことでしょう。昭和を代表するような「ガチョーン」だとか「アベック」、さらに古くは「銀ブラ」「カストリゲンチャ」なんて言葉の語源や意味を知ることができます。
言葉のチョイスも説明もどこかアレで楽しい本書、ついニヤニヤしてしまうこと請け合い。
巻末には俗語の特徴や、その流行や変遷を解説する章が設けられており、俗語から風俗を辿れるようになっています。
レジャープランのお供に! 片手に携えてちょっと足を伸ばしてみよう
お正月休みは自宅でゆっくり派? 家族で実家に帰る派? それとも旅先でのんびりする派? いずれの場合にも、ぜひレジャーのお供にこれらの本を活用してみませんか?
出先でちょっと足を伸ばせば入れる名湯、その移動中に必ず通るであろう国道の、ためになる楽しい2冊をご紹介。レジャープランの延長で、さらにゆったり、知的な旅を満喫できることでしょう。
みなさんは温泉旅行を決めるときに、どのような条件を重視して計画しますか? 温泉宿までの交通手段の良さなどの立地条件? 宿のお食事? 温泉の効用?
本書は温泉評論家である著者が温泉ファンのみなさんへ、一歩進んだ「違いのわかる温泉通」となる足がかりとして送る1冊です。さまざまな温泉に通い詰めた著者が独自の5つの客観的指標によって評価した、ベスト100位までの温泉を紹介しています。
その評価指標とは、源泉の質そのものだけでなく、その源泉がどのように提供され利用されているかや、周囲の景観や温泉地そのもののホスピタリティにも及んでおり、その温泉地の客観的なデータが一目瞭然で分かるのが特徴です。
巻末には、紹介した名湯の日本地図上での位置を示した索引や、各指標ごとのランキングも掲載しており、総合的なだけでなく、ピンポイントな指標による名湯を自分で探せるのもGOOD。温泉を理解するコラムも各章に用意されていますあので、お湯を楽しむために必要な知識として頭に入れておくと便利です。
旅先や実家の近くにランクインした温泉地があるかも知れません。移動の際にはぜひカバンに本書をしのばせておくことをおすすめします。
音楽好きなら、流行の背景にある光と影を語ってみない?
「好きな音楽は?」という質問に対して「まずジャンルから質問して!」と思う方や、最近の音楽は……なんて、音楽に一家言お持ちで、同好の士と音楽論についてじっくり語りたい方にぜひおすすめしたい2冊をご紹介しましょう。
なぜいままで言われてきたいわゆる「音楽的ヒット」が生まれなくなったのかに迫る最新音楽事情と、かつて流行った昭和のモダン歌謡の時代を語るこの2冊を読んで、流行の裏に隠されたものを読み解いてみませんか?
たとえばカラオケに行ったとして、あなたはどんな歌を歌いますか?
おそらく本記事を読んでいる方のほとんどが、いわゆる最新のヒットチャートに名を連ねるような曲ではなく、10~20年くらい前の曲を歌うことでしょう。しかも、それらはたいがい「誰でも知っている」曲ではありませんか?
一方の最新の曲については、実はカラオケボックス内の誰ひとりとして知らない、なんてこともざらのはずです。ここから、「流行歌」と言われる曲はなんだったのだろうという疑問が浮かぶはずです。
本書は楽曲のヒットに的を絞り、現在の音楽業界がかつての音楽番組が大盛況だった時代からどのように変遷してきたかを探る、たいへん意欲的な1冊。たとえば先に問いかけたように、カラオケのランキングや、オリコンランキングなどのデータを使い、いま私たちが接している音楽が、昔とどのように異なってきているのかを探ります。
CDが売れなくなったと言われて久しいなか、アーティストが売上をあげる方法が変わってきているのです。「音楽の今」を掴むのにぜひ読んでおきたい音楽論です。
「エロ・グロ・ナンセンス」という言葉は、昭和初期の文化風俗を総称して呼ぶ言葉だそうです。本書は、エロティックでグロテスクな昭和のアンダーグラウンドな文化のうち、「エロ歌謡」なるものにスポットを当てたユニークな文化・音楽史論です。
エロ歌謡とは、情念と官能を盛り込んで性的興奮を暗喩するような歌詞に発展した後に、発売禁止にまで至ることになったエロい歌謡曲の数々を指します。こうした不埒な歌謡曲は戦後を経てどうなったのでしょう? 山本リンダや山口百恵、果ては椎名林檎にまで至る「エロ・グロ・ナンセンス」の精神についても語り尽くしていますので、日本の歌謡史を追いかけているなら必読です。
関連記事
-
2016.10.29 特集
【全日本人必読】風と雲のことば、粋で豊かな表現を知っておこう
『風と雲のことば辞典』監:倉嶋厚 著:岡田憲治/原田稔/宇田川眞人
-
2016.12.23 特集
【食通と健康の科学】チーズのカビは、なぜ美味しく食べられる?
-
2016.12.23 特集
【ワイン選びの科学】デートで失敗する、恥ずかしい誤解とは?
-
2016.01.07 特集
支持率断然! すごい家電トリビア【最新版】
『すごい家電 いちばん身近な最先端技術』著:西田宗千佳
-
2016.03.16 特集
死の海から生命の宝庫へ。世界が注目する「日本海」ミステリー
『日本海 その深層で起こっていること』著:蒲生俊敬
人気記事
-
2024.04.02 レビュー
ホスト、立ちんぼ、トー横……慶応女子大生が歌舞伎町で暮らし取材してきた生の声
『ホスト!立ちんぼ!トー横! オーバードーズな人たち ~慶應女子大生が歌舞伎町で暮らした700日間~』著:佐々木 チワワ
-
2024.04.01 レビュー
人間力がすごすぎる、栗山英樹さんの熱い人生哲学
『信じ切る力 生き方で運をコントロールする50の心がけ』著:栗山 英樹
-
2024.03.28 レビュー
理系に強い子どもに育てるヒント満載! 数学センスを磨く新しい勉強法
『中学数学で磨く数学センス 数と図形に強くなる新しい勉強法』著:花木 良
-
2024.03.26 レビュー
どこにでもいる!? 人間関係の悩みを生み出す人の生態
『職場を腐らせる人たち』著:片田 珠美
-
2024.03.27 レビュー
SNSでことばの事故を起こさない方法とは!? 日本語ラップは言語芸術!?『日本語の秘密』
『日本語の秘密』著:川原 繁人