今日のおすすめ
【名作発見】貧しい美少女と金持ちの不細工。明治の暗黒面を見よ!
(編:講談社文芸文庫 選:齋藤秀昭 著:泉鏡花/樋口一葉/田山花袋/徳田秋/川上眉山/広津柳浪/小栗風葉/前田曙/北田薄氷/江見水蔭)
- 電子あり
死、貧窮、病苦、差別──。明治期、日清戦争後の社会不安を背景に、人生の暗黒面を見据え描き出した「悲惨小説」「深刻小説」と称された一連の作品群があった。虐げられた者、弱き者への共感と社会批判に満ちたそれらの小説は、当時20代だった文学者たちの若き志の発露であった。「自然主義への過渡期文学」という既成概念では計れない、熱気あふれる作品群を集成。
レビュアー
1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。近刊に新書館『カラスヤサトシの孫子まるわかり』、講談社『カラスヤサトシ』9巻、リイド社『カラスヤサトシの戦国散歩』があります。
近況:12月15日、竹書房より新刊『お湯もプロペラも頭蓋骨もみんな神様だった!』発売です、神社仏閣めぐりの本です、どうぞよろしくお願いいたします。
抱腹絶倒⇒「カラスヤサトシYouTube」最新版はこちら
関連記事
-
2016.11.27 レビュー
【名作発見】評論家にぶち切れた女流作家を鎮める「独断峡」とは
『自伝的女流文壇史』著:吉屋信子
-
2016.11.06 レビュー
【名作発見】昭和初期の流行語「いやじゃありませんか」が本当にいやだ
『百閒随筆2』著:内田百閒 編:池内紀
-
2016.10.30 レビュー
【名作発見】人様に迷惑かけまくった作家人生、克明に書きました。
『贋物・父の葬式』著:葛西善蔵
-
2016.10.16 レビュー
【名作発見】志賀直哉は、いつになったら土に還れるのか?
『鮎の宿』著:阿川弘之
-
2016.09.25 レビュー
【名作発見】戦後、先祖に紹介する「墓デート」でキスを迫った男
『ある女の遠景』著:舟橋聖一
人気記事
-
2024.04.02 レビュー
ホスト、立ちんぼ、トー横……慶応女子大生が歌舞伎町で暮らし取材してきた生の声
『ホスト!立ちんぼ!トー横! オーバードーズな人たち ~慶應女子大生が歌舞伎町で暮らした700日間~』著:佐々木 チワワ
-
2024.04.01 レビュー
人間力がすごすぎる、栗山英樹さんの熱い人生哲学
『信じ切る力 生き方で運をコントロールする50の心がけ』著:栗山 英樹
-
2024.03.28 レビュー
理系に強い子どもに育てるヒント満載! 数学センスを磨く新しい勉強法
『中学数学で磨く数学センス 数と図形に強くなる新しい勉強法』著:花木 良
-
2024.03.26 レビュー
どこにでもいる!? 人間関係の悩みを生み出す人の生態
『職場を腐らせる人たち』著:片田 珠美
-
2024.03.27 レビュー
SNSでことばの事故を起こさない方法とは!? 日本語ラップは言語芸術!?『日本語の秘密』
『日本語の秘密』著:川原 繁人