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【名作発見】昭和初期の流行語「いやじゃありませんか」が本当にいやだ

百閒随筆2
(著:内田百閒 編:池内紀)
2016.11.06
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「いやじゃありませんか」の所を「やあねえ」に代えて全体を女言葉にしたら、フツーに水商売の女性が今もしゃべってそうな感じになる気がします。ひょっとすると「やあねえ」が先で、そこにへりくだった言い方の「いやじゃありませんか」をあてはめたのかもしれません。今も昔も流行語の多用は人の神経にさわるものなのなだと学習。(カラスヤ)

『百閒随筆2』書影
著:内田百閒 編:池内紀

当代随一の文章家と謳われた百鬼園の随筆第2巻。虚実皮膜の間に走らせる百閒独特の文章は、鋭く正確な観察と夾雑物を削りとる俳諧精神とにささえられ偏屈で幻想的、鬱屈して滑稽、深刻と軽妙とが精妙に混り合い、当代随一と謳われた。「ねじり棒」をはじめ、「サラサーテの盤」「時は変改す」「彼ハ猫デアル」「ノラや」「面影橋」「暗所恐怖」「みよし野の」「残夢三昧」など20篇を収録。

レビュアー

カラスヤサトシ イメージ
カラスヤサトシ

1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。近刊に新書館『カラスヤサトシの孫子まるわかり』、講談社『カラスヤサトシ』9巻、リイド社『カラスヤサトシの戦国散歩』があります。

近況:いきなりの寒さにビビっております。毎年こんなではなかったハズだと。

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