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【名作発見】人様に迷惑かけまくった作家人生、克明に書きました。

贋物・父の葬式
(著:葛西善蔵)
2016.10.30
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完全にうつらないよう隠れてたのかもしれません。でも、うつっていたような気がします。主人公、つーか葛西善蔵の「人様に大迷惑をかけまくりつつ、自分の道をもあまり進まない」感じが作品の随所に出てます。この作品に出てくるパーティー主賓の作家に「おい、もっとちゃんとしろ」と説教くらうのもムリないかと。自分のダメさも克明に描きつつ、他人のイヤな所もきっちりと描く、それが妙なユーモアになっててクセになります。(カラスヤ)

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『贋物・父の葬式』書影
著:葛西善蔵

私小説作家にして破綻者の著者。彼の死とともに、純文学の終わりとまで言われた。その作品群は哀愁と飄逸が漂い、また、著者の苛烈な生き方が漂う。

レビュアー

カラスヤサトシ イメージ
カラスヤサトシ

1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。近刊に新書館『カラスヤサトシの孫子まるわかり』、講談社『カラスヤサトシ』9巻、リイド社『カラスヤサトシの戦国散歩』があります。

近況:『カラスヤサトシの孫子まるわかり』新書館より発売しました! 孫子全文関西弁訳付きです、よろしくお願いいたします。

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