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警視庁新兵器「法医昆虫学」捜査官──現場の「虫」から難事件を解く!

「虫の声」で事件を解決!

法医昆虫学とは、死体についた虫の成長と生態系の組まれ方から、死亡推定日時や犯行現場を割り出していく学問のこと。アメリカでは実際に、犯罪捜査や裁判の証拠として採用されている。警視庁もついに難事件解決に、「法医昆虫学」を試験的に採用することにした。その任務を日本で初めて任されたのが、36歳の法医昆虫学者・赤堀涼子だ。まるで「虫の声」でも聞こえるかのように、死体周辺の虫や微物から鋭い分析を導き出す。そして何の因果か、彼女のサポート役を務めるのが岩楯警部補。二人による別方向からの捜査が、着実に実績を積み重ねつつあった──。

【週刊・赤堀涼子】
コオロギが温度によって鳴き声を増減していることを知っていますか? 昔の人は、コオロギの鳴き声から気温を割り出す公式まで作っていたんですよ。それはノハラコオロギが十五秒間に鳴く回数に、三十八を加えるというもの。なんとこれ、そのときの華氏温度になるんです。秋の夜長に、ぜひお試しあれ!(2017.02.24)

2016.10.29
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『潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官』書影
著:川瀬七緒

最新刊 2016年10月25日発売 【単行本第5弾】

女性の死体はいつどこでミイラに!?

伊豆諸島の「神の出島」でミイラ化した女性の遺体が発見され、警視庁から岩楯警部補が派遣された。首吊りの痕跡から、解剖医は自殺と断定。死亡推定月日は3ヵ月以上前とされた。第一発見者によれば、島のハスキー犬がミイラを引きずってきたらしい。遅れて島に入った法医昆虫学者・赤堀涼子が、事前に解析した微物と、現場周辺を調べて出した結論は……。

著者写真

法医昆虫学シリーズもいよいよ五作目となりました。毎回、この物語を書き終えたときには、アクの強い登場人物たちとしばらく距離を置こうと本気で思います。それぐらい、心身ともに消耗するのですが、ふいに「また会いに行くか……」という気にさせられる。私にとってこのシリーズは、中毒性の高い厄介なものになっているのは確かです。

さて、本作「潮騒のアニマ」は伊豆諸島が舞台です。物語はミイラ化した自殺体を巡って、岩楯警部補と法医昆虫学者の赤堀涼子が捜査に駆り出されるところから始まります。

取材も兼ねて訪れた伊豆諸島のある島は、妖しいほどの静けさに満ちていました。透明度の高い海や白い砂浜には人気がなく、時間だけがただゆっくりと過ぎていく場所です。

文句なく美しいはずなのに、どこか不安になる独特の環境のなかで、岩楯と赤堀がどんな行動に出るのか。そして、閉ざされた昆虫相と生態系は何を伝えてくるのか。

シリーズを通して虫嫌いの方にこそ読んでほしいと言い続けていますが、また同じことを言いたいと思います。虫たちが愛らしく思える瞬間が必ずあるはずですから。

著者サイン
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『メビウスの守護者 法医昆虫学捜査官』書影
著:川瀬七緒

【単行本第4弾】

山奥で見つかったバラバラ死体。「虫の知らせ」がおかしい!

7月初旬、東京都西多摩で、男性のバラバラ死体が発見される。岩楯は、山岳救助隊員の牛久とペアを組み、捜査に加わった。捜査会議で、司法解剖医が出した死亡推定月日に赤堀が異を唱えるが、否定される。他方、岩楯と牛久は仙谷村での聞き込みを始め、村で孤立する二つの世帯があることがわかる。──死後経過の謎と、村の怪しい住人たち。遺体の部位はいったいどこに!

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『水底の棘 法医昆虫学捜査官』書影
著:川瀬七緒

【文庫第3弾】

水死体からも「虫の声」は聞こえるのか!?

第一発見者は、法医昆虫学者の赤堀涼子本人。東京湾・荒川河口の中州で彼女が見つけた遺体は、虫や動物による損傷が激しく、身元特定は困難を極めた。絞殺後に川に捨てられたものと、解剖医と鑑識は推定。が、赤堀はまったく別の見解を打ち出した。岩楯警部補はじめ捜査本部は被害者の所持品から、赤堀はウジと微物から、それぞれの捜査が開始された!

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『シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官』書影
著:川瀬七緒

【文庫第2弾】

法医昆虫学が、従来の科学捜査を超える!

東京・葛西のトランクルームから女性の腐乱死体が発見された。全裸で遺棄された遺体は損傷が激しく、人相はおろか死亡推定日時の予測すら難しい状態だった。捜査一課の岩楯警部補は、早速捜査に乗り出した。検屍を終えてわかったのは、死因が手足を拘束されての撲殺であることと、殺害現場が他の場所であると思われることの2点だった。発見現場に蠅とウジが蝟集していたことから、捜査本部は法医昆虫学者の赤堀の起用を決定した。

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『法医昆虫学捜査官』書影
著:川瀬七緒

【文庫第1弾】

刑事たちが思い知らされた、昆虫学の実力!

全焼したアパートから焼死体が発見され、放火殺人事件として捜査が開始された。解剖の結果、意外な事実が判明する。腹腔から大量の蠅の幼虫が発見されたのだ。一部は生きた状態で。混乱する現場の署員たちに、さらに衝撃が走る。手がかりに「虫」が発見されたせいか、法医昆虫学が捜査に導入されることに。日本では始めての試み。赤堀涼子という学者が紹介され、一課の岩楯警部補と鰐川は昆虫学の力を存分に知らされるのだった。

※本書は2012年7月に刊行された「147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官」を改題、一部を加筆・修正し文庫化したものです。

⇒単行本はこちら

川瀬七緒(かわせ・ななお)

1970年、福島県生まれ。服飾デザイン会社に就職し、デザインのかたわら2007年から小説の創作活動に入る。2011年、『よろずのことに気をつけよ』で第57回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー。日本では珍しい法医昆虫学を題材にした「法医昆虫学捜査官シリーズ」は『147ヘルツの警鐘』『シンクロニシティ』『水底の棘』『メビウスの守護者』『潮騒のアニマ』の5作となり、根強い人気を誇っている。

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