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ナポリピッツァ、ラグー! ジローラモ・マンマの美味を食卓に

「妻・きっこの料理は最高デス!」と語るパンツェッタ・ジローラモさん。“きっこ”こと貴久子さんは、ジローラモさんのマンマの味を知ったことでイタリア家庭料理に目覚めたとか。そんなイタリアのマンマの味をおうちでいかがですか。

2016.10.22
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ジローラモさんと貴久子さんがまだナポリに住んでいたころ、日曜日のお昼は家族全員がマンマの家に集まって食べていたそう。メニューはたいてい、肉のラグーと手打ちパスタ。マンマのパスタは、市販ではなく田舎の小麦粉で作るので、それは香りがよく、軽いのでいくらでも食べられる危険なパスタだったとか。

ラグーソースはスタイルは違っても、イタリア各地でマンマの味の代表。ラグーというとボロネーゼを思い浮かべがちですが、ジローラモさんの出身地、ナポリのラグーには肉のかけらは入っていないとか。かたまり肉をトマトで煮込み、肉のうまみをいかしたソース。少しの肉で作ったソースを山ほどのパスタであえて、大家族が味も量も満足する、そんなマンマの愛情たっぷりの思い出の料理です。

今回はパンツェッタ家の思い出の味、ナポリ風ラグーをご紹介します。

ナポリ風ラグー(約4人分 ソースは約8人分作りやすい分量)

■材料
パッパルデーレ(お好みのパスタで)…4人分
煮込み用肉(骨つきラム肉、牛すね肉、豚バラ肉など好みのもの)…約800g
生ハム(またはパンチェッタ)…50~100g
玉ねぎ…1個
トマトの水煮…2~3缶
塩…少々
オリーブオイル…大さじ2
塩…適量
チーズのすりおろし(パルミジャーノ、ペコリーノなど好みのもの)…約1/2カップ

■作り方
1.ナポリ風ラグーを作る。煮込み用の肉は大きめに切る。厚手の鍋にオリーブオイルを熱し、肉の表面をまんべんなく焼く。

2.1に生ハム、丸ごとの玉ねぎ、トマトの水煮を加え、弱火で2~3時間煮込む。途中、水分を足してもよい。塩で調味する。(圧力鍋で1時間30分煮込んでもよい)。

3.鍋にたっぷりの湯を沸かして塩(約0.8%。湯1ℓに対し約8g)を入れる。パスタを入れ、ときどき混ぜながらゆでる。

4.ゆで上がったパスタの湯をきって温めたボウルに入れ、チーズを加えてあえ、続いてラグーのソースの半量を加えてよくあえる。

5.皿に盛り、ラグーを少しかけて、好みでチーズ(分量外)をふる。

パンツェッタ貴久子(パンツェッタ・きくこ) イメージ
パンツェッタ貴久子(パンツェッタ・きくこ)

多摩美術大学日本画科卒業後、1986年渡伊。フィレンツェの語学学校を経て、ナポリの国立磁器学校で学ぶ。パンツェッタ・ジローラモさんと出会い、ジローラモさんのマンマの味を知ったことがきっかけでイタリアの家庭料理への関心を深める。1988年、結婚を機に夫妻で帰国。以後も毎年イタリアを訪れ、パンツェッタ家やイタリア各地で伝統的な家庭料理や食文化を学び、研究を続けている。ボローニャ・シミリ料理コースにてディプロマを受ける。日本でのイタリア食文化普及活動に対して2000年、ヴェローナ市よりジュリエッタ賞を贈られる。イタリア家庭料理教室「ラ・ターヴォラ・ディ・タータ」主宰。著書に「ちょっとオタクなイタリア料理」(光文社)など多数ある。

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『イタリアマンマの粉ものレシピ 本格的ピッツァやパスタが家で作れる!』書影
著:パンツェッタ貴久子

イタリア料理はいまや特別な料理ではありません。ピッツァ、パスタはもとより、パン屋さんではフォカッチャが並び、ニョッキやグリッシーニ、ツェッポレなども身近な料理に。中でも粉ものはマンマの愛情がつまった料理。マンマがするようにこねて、発酵させて、焼く。コツをつかめば料理の幅がぐんと広がります。フラインパンで作るピッツァ、揚げるピッツァなど簡単にできるものも。食卓が新鮮になります!

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