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フランス人の暮らしが質素で合理的すぎる!──なのに、おしゃれな理由

フランス流を知ると、毎日の料理も週末の料理も人を呼ぶのも気楽にできる!? フランス人と結婚して23年のペレ信子さん。フランスのいいところを取り入れながら、心地よい暮らしを送っています。案外質素で上手に手抜きをしながら、豊かな気持ちになれるという「フランス流」とは? ペレさんにきいてみました。

2016.10.16
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ペレ信子(ぺれ・のぶこ)

1967年生まれ。21歳でブルゴーニュ大学に留学後フランス企業で4年勤務し、1993年26歳でフランス人と結婚。結婚後は主に日本で暮らす。通訳、翻訳の仕事の傍ら、3人の子供を育てながら、2004年よりフランス料理とテーブルコーディネートを学ぶ。フランス料理の師であるダニエル・マルタン氏の依頼で著書『鍋ひとつでできるお手軽フレンチ』(サンマーク出版)の翻訳を担当。2011年より東京・目白台にてサロンをオープン。気取らないおもてなしと簡単な料理や器選びのコツなどを提案し、人気に。また、キッチンリフォーム会社のショールームや、器店など店舗のコーディネートをしたり、雑誌で食に関連のコメントをするなど幅広く活躍中。


■ペレさんブログ「Plaisir de Recevoir フランス流 しまつで温かい暮らし」 
 http://recevoir.exblog.jp/ 

食を大事にするフランス人、働くママはどんなディナーを作っているの? 

フランス人のことを書いた本が多く、イメージが変わりつつある最近ですが、それでも毎日おしゃれな料理を食べるグルメなイメージのようですね。

たしかにフランス人にとって、食べることは大事。家族や友人とテーブルを囲み、お喋りをしながら食事をする時間が、日常生活の中での一番の楽しみごとです。

でもフランス人の平日の夕食は……まず週末につくっておいた野菜スープを食べて、食べ終わったらパンでぬぐってスープ皿をきれいにして、次にチーズやハムやサラダを食べる。で、デザートにりんごでもむく。平日はこんな感じで大満足です。

おいしい冷凍食品も大活躍です。

日本のお母さんたちは夕食にがんばりすぎているかもしれませんね。

週末にたっぷりつくっておく野菜スープ

フランス人のおしゃれの秘訣は?

フランスの女性は洋服をめったに買いません。

フランスにも流行はあるけれど、大人の女性は流行を追わない。自分に似合うものがわかっているから、流行の服ではなく、自分をよくみせてくれる服を着るのです。脚のきれいな人は50歳を過ぎてもミニスカートをはいています。

ものもちがいいので、いつまでも同じ服を着ています。それでも「あの人、またおんなじ服を着ている」なんて言う人はフランスにはいません。かえってその人のトレードマークになっていて「かっこいい」という感覚です。いいものを買って、きちんと手入れして、長く使っているのがかっこいいのです。

服をちゃんと“自分のもの”にして着る、本当におしゃれな人たちなんだと感心します。そしてもの(とお金)を大切にする精神を感じます。

部屋がごちゃごちゃしないためにしている、フランス人の工夫は?

わが家では、夫がテレビの存在感があるのがいやで、水屋箪笥の中に収納しています。夫の実家でも、木の家具の中にテレビが収納されています。

そもそもフランス人は日本人ほどテレビを観ません。テレビのない家も多い。

テレビがデンとあると、インテリアのムードを壊すだけでなく、家族の注目がそこに持っていかれて、会話も少なくなり、せっかくの家族の時間が台無しになる。そんなこだわりもあるのです。

インテリアの雰囲気を壊すものは隠す工夫が、すっきり統一感を出して、ごちゃごちゃ見えない秘訣ですね。

洋風の家に置くとモダンに見える和の古い家具

テレビを観るときは引き戸をするすると開けます

フランス人は人を家によく呼ぶそうですが、準備が大変ですよね?

フランス人は人を家に呼びますが、温かみのある人間関係が生まれる、そんな時間を過ごすことを大切にします。だから、日本人の考える「おもてなし」はしないのです。

呼ばれたほうも気持ちがラク。たとえば、お皿は前菜がのっていたお皿をパンできれいにぬぐって、そこにメインの料理を盛る。お料理のためのお皿は一人につき1枚だから「洗うの大変だろうな」と心配しなくてすみます。

グラスも、1杯飲み終わったら簡単にすすいで次の種類のワインを注いで、というように一人につき1客。

テーブルは季節感を出して飾りつけをするときもありますが、たとえば夫が出張のお土産に買ってきたテーブルセンターを敷き、子供たちが色紙で葉っぱの飾りを作ったり、家族みんなで楽しく作ります。

メニューはシンプルな3皿。手が込んでる風に見えるけど、実は簡単。家に人を呼ぶのに、料理上手である必要はないのです。

サーモンのリエットはミキサーで手早く。

メインのブッフブルギニオン。前日に肉をマリネしておきます。

超簡単タルトタタン

ほんとにかんたんなのでレシピを紹介します。

【超簡単タルトタタン・レシピ(4人分)】

 【材料】
りんご3~4個 
バター(食塩不使用)50g 
グラニュー糖70g 
冷凍パイ生地150g(正方形1枚)

【作り方】
1.りんごを4つ切りにして皮をむく。

2.四角い型にクッキングシートを敷き、バターを小さく切って散らし、砂糖をふる。

3.2にりんごをぎゅうぎゅうに詰めて並べ、250℃のオーブンで20分焼く。

4.3をいったん取り出し、パイ生地を軽くのばして、りんごの上にかぶせる。

5.180℃のオーブンでさらに20分焼き、皿にひっくり返す。

なるほど。フランス流を知ると、「え? それでもいいの?」「そうか、がんばらなくていいんだ」って少し気持ちがラクになりますね。そして、豊富な“もの”よりも、見栄よりも、人間の本質を取る彼らの生き方から何か気づきがありそうです。

『フランス流しまつで温かい暮らし フランス人は3皿でもてなす』書影
著:ペレ信子

著者はフランス人と結婚して23年。夫の家族やフランス人の友達から、いいところを取り入れつつ、心地よい暮らしを実践。たとえば、平日は週末にたっぷり作っておいた野菜スープを毎日飲み、週末は3皿の料理で家族の時間やもてなしもします。そんなふうにたまには肩の力を抜いて、その分家族との会話を楽しんでみてはどうでしょう。フランス人の暮らしぶりを知って、もっと気楽に豊かな生活を楽しむために参考にしてほしい1冊。

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