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【神の汁】漬けるだけで変わる! 早い、旨いの新常識──レシピ本大賞入賞

世は「作りおき」大ブームですが、何日も同じおかずって、正直飽きませんか? しかも何品も一度に作るのは、時間も労力もかかって意外と大変。そこでこの、堤人美先生の「漬ける」レシピが、いま熱いんです!!

2016.09.16
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堤 人美(つつみ・ひとみ)

京都府出身。出版社を退社後、友人の食堂を手伝った際に「おいしい」と言われる喜びを知り、“料理を仕事にしよう”と目指すことに。その後、料理家のアシスタントを経て独立。書籍や雑誌でレシピを紹介するほか、企業のレシピ開発や、CMの料理製作なども手がける。身近な食材を使いながら、素材の切り方、盛りつけなどにも工夫を凝らし、センスのよいレシピは幅広い世代に人気がある。近著に「いつでもおいしい冷凍保存のシンプルレシピ」(宝島社)、「ごちそうワンプレート」(世界文化社)など。

担当イチオシレシピ

「カリカリ揚げ豚のトマトめんつゆ漬け」

「漬ける」は、ポリ袋に調味料と食材を漬けておき、食べるときに火を通して仕上げます。出かける前に漬けて夜に仕上げれば、熱々の晩ごはんが完成。メインのおかずが帰宅後すぐに仕上げられるので、「今夜は何作ろう?」というストレスもありません。

忙しくて手間をかけられない、でも料理を楽しみたい人にオススメ!
書店担当者や料理関係者が選ぶ「レシピ本大賞2016」にも入賞しました♪

「漬ける」のどこがスゴイの?

1.ほっとくだけでおいしくなる

「漬ける」レシピは2通り。①漬けた食材を焼く・煮る・揚げるなど加熱して仕上げる。②加熱した食材を漬けて仕上げる。長時間漬け込まなくても、ほっとくだけでおいしくなる方法を“漬ける”としました。

2.味がしみるからおいしくなる

例えば豚肉を塩漬けにして煮たり焼いたりすると、生の豚肉を調理して最後に塩で味つけするよりも、グッと味わい深くなります。熟成まではいかなくても、水分が抜けて、うまみが凝縮されるのです。

3.味が決まっているから調理がラク

漬けるベースは味がしっかり決まっているので、味つけが苦手な人でもレシピ通りに作れば失敗しません。漬けたあとは合わせる食材によって、微調整するだけ。

4.時短になり、食材のムダもなくなる

肉や魚をしょうゆやみそのベースに漬けておくと、少しの準備だけで、おいしい料理がササッとでき上がります。肉や魚を買ったまま冷蔵庫におくよりも、漬けておけば使い勝手もよく日持ちします。

おいしく“漬ける”ポイント

下ごしらえをする

食材の水けをふく

食材を調味料に漬けるとき、肉や魚に水けが残っていると味が入りづらく、傷みやすくなります。漬ける前にキッチンペーパーなどで、水けをしっかりふき取りましょう。

漬ける

空気を抜いて

形がくずれやすい切り身魚以外は、ポリ袋やファスナー付き保存袋が便利です。 できるだけ空気を抜いて口を閉じましょう。少ない調味料でも素材全体に行き渡ります。

酸が強いものは容器に注意

水滴や汚れは痛みの原因になるので、漬ける容器はきれいに洗って完全に乾燥させましょう。 また酢を使ったものを保存する場合は、酸に強いほうろうやステンレス、ガラスの容器を使います。

保存する

保存期間は目安

漬けると時間とともに味がしみるだけではなく、食材が締まって固くなることもあります。 おいしいうちに早めに食べきって。味が濃くなったら、野菜と合わせてスープにしても。

いよいよ担当者イチオシのレシピをご紹介します。トマトが旬の夏向けですが、ぜひ完熟トマトで作ってみてください。1つのベースで、2種類の料理を楽しめます!

ベースを作る

トマトめんつゆ

■材料(約カップ1 1/2分)

トマト(完熟)……2個

(A)

めんつゆ(ストレート)……カップ1/2
酢……大さじ2

トマトは皮ごと頭からすりおろし、最後にへたを除く。(A)と混ぜ、清潔な容器に入れて冷蔵庫で保存。

memo

トマトは皮のまますりおろし、めんつゆと混ぜるだけ。トマトの酸味でさっぱりしつつ、めんつゆベースなのでご飯にも合います。保存:冷蔵庫で3日

※へたと皮が少し残るくらいまで、すりおろします。トマトはミキサーを使うとジュースになってしまうので、おろし器で食感を生かすのがポイント! 

漬ける

カリカリ揚げ豚のトマトめんつゆ漬け

豚ばら肉は切らずに長いまま揚げても、縮んで食べやすい長さに。漬けてすぐに食べられます。保存:当日中

■材料(2~3人分)

トマトめんつゆ……1/2量
豚ばら薄切り肉……200g
にんじん……1/3本
塩、こしょう……各適量
片栗粉、揚げ油……各適量

1.にんじんは皮をむいて3cm長さに切り、せん切りにする。

2.豚肉は塩、こしょうをふり、10分ほどおいて水けをふく。片栗粉を薄くまぶし、中温(170度)の揚げ油に入れて、カリッとするまで2分ほど揚げる。熱いうちに、1とともにトマトめんつゆに漬ける。

漬ける

ゆで鶏のトマトめんつゆ漬け

淡泊なゆで鶏に、甘辛味がよく合います。鶏のゆで汁はスープやめんに活用して。漬けてすぐに食べられます。保存:冷蔵庫で2日 

■材料(2~3人分)

トマトめんつゆ……1/2量
鶏胸肉……大1枚(約250g)
パプリカ(黄)……1/2個
塩……小さじ1/2

(A)

長ねぎの青い部分(たたいてつぶす)……1本分
しょうが(皮つきで薄切り)……2枚
酒……大さじ1
水……カップ4

1.鶏肉に塩をまぶし、(A)とともに鍋に入れる。強火にかけ、あくが浮いてきたら取り除き、ごく弱火で沸騰させないようにして5分ほどゆでる。火を止めてふたをし、そのまま冷ます。鶏肉の汁けをふき、手で裂く。

2.パプリカは縦半分に切り、さらに横に薄切りにする。1とともに、トマトめんつゆに漬ける。

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『ほっとくだけで味が決まる 漬けたら、すぐおいしい!』書影
著:堤人美

材料を入れて煮込むだけ、材料をならべてこんがり焼くだけなど、食材と手間はできるだけ少なく、ほったらかしておけばおいしく仕上がるレシピで大人気の堤先生。この「漬けるレシピ」は仕込んで焼くだけで、味がしっかりしみた主役のおかずを楽しめます。ベースに食材を漬けて焼く、焼いたり揚げたりしてベースに漬けるだけで、いつもの食材が驚くほど大変身。忙しくて手間をかけられない、でも料理を楽しみたい人にオススメです!

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