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【難関大学対応】数学力が上がる「伝説の入試問題」3部作

2016年の大学入試センター試験が終了し、ホッとしている方、やきもきしている方、落ち込んでいる方、悲喜こもごもでしょう。来年のセンター試験を目指す方々は、今年の出題傾向を見ながら対策を講じているところでしょうか。
今回は高校数学をカバーしたブルーバックスの数学指南書の決定版、「数学ロングトレイル」3部作をご紹介します。それぞれが高校数学のどの範囲をカバーしているか、高等学校学習指導要領解説を用いて示しました。全体像の把握に役立つはずです。

2016.01.29
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高校数学にとどまらず、幅広い数学の世界を扱った1冊

  • 電子あり
『数学ロングトレイル 「大学への数学」に挑戦 じっくり着実に理解を深める』書影
著:山下光雄

「数学ロングトレイル」シリーズの第1弾! 『大学への数学』という雑誌に10年連載していた内容を改編し、まとめたもので、さすが一流大学の入試問題として出題されただけのことはあるという、難問もあります。しかし、古代の数学者たちが当時考え、工夫したことを追体験しながら一流の問題を解くといった、単なる数学参考書ではない、数学そのものに思いをはせることのできる内容です。
もうすぐ高校3年生になり、大学入試向けの勉強を始めている太郎くんと、数学の先生のふたりの会話形式で綴られており、例題に対する解説やよくあるつまづきポイントなども先生が丁寧に解説してくれます。大学入試はもちろん、かつて数学を学び、もう一度学び直しを考えている方にもおすすめです。

ベクトルの基礎から応用までを着実に理解していく1冊

  • 電子あり
『数学ロングトレイル 「大学への数学」に挑戦 ベクトル編』書影
著:山下光雄

「数学ロングトレイル」シリーズの第2弾は、ベクトルについて学びます。ベクトルの基本的な考え方から応用編まで、おなじみの太郎くんと先生の会話形式をなぞっていくことで理解することができます。
第1弾からこのシリーズでは、数学を登山に例えています。本格的な登山(現代数学)ではなく、「高校数学沿線の駅をたどる丘陵歩き」の本であると著者は言います。時間をかけてじっくり数学の風景を散策することを目的としているので「ロングトレイル」という名前がついたのです。この2作目では、ベクトルの頂に向かって、一歩一歩確実に理解していきましょう。

【最新刊】高校数学の関数を横断的にカバーしている1冊

  • 電子あり
『数学ロングトレイル 「大学への数学」に挑戦 関数編』書影
著:山下光雄

「数学ロングトレイル」シリーズ最新刊! 第3弾となる今回は、多彩な関数の姿と性質を一気にまとめて把握することを目標にしています。
高校数学で学ぶ範囲のうち、関数が占める割合は多く、学ぶ内容もけっこうなボリュームがあるうえ、大学入試でも必ず出題される傾向が見受けられます。2016年のセンター試験でも出題されました。
第1弾よりじっくり眺望を楽しみながら丘陵を巡ることに例えられたこのシリーズですが、今作ではいよいよ、雄大で豊かな形をした、壮観な関数の山に挑戦します。関数と座標の関係をマスターすれば、次なる新しい数学の風景が見えてくることでしょう。

「数学ロングトレイル」シリーズ、いかがでしたでしょうか。本文からいくつか例題を抜き出していますが、解説を含めてお読みいただくと納得の内容だと思います。
本書は問題の解き方はもちろんですが、なぜこうした「数学」や「公式が」考えられたか、その過程にも触れています。学生の方のみならず、数学を愛する社会人の方にも満足いただけることでしょう。

なお、下記の付録は「高等学校学習指導要領解説」数学編の学習内容のうち、「数学ロングトレイル」シリーズのそれぞれがどこをカバーしているかを分かりやすくしました。目標の立て方や、勉強の効率化にぜひお役立てください。

【付録】「高等学校学習指導要領解説」数学編と本書のカバー範囲早見表

数学I

(1)数と式

ア 数と集合

(ア)実数

(イ)集合

イ 式

(ア)式の展開と因数分解

(イ)一次不等式

(2)図形と計量

ア 三角比

(ア)鋭角の三角比

(イ)鈍角の三角比

(ウ)正弦定理・余弦定理

イ 図形の計量

(3)二次関数

ア 二次関数とそのグラフ

イ 二次関数の値の変化

(ア)二次関数の最大・最小

(イ)二次方程式・二次不等式

(4)データの分析

ア データの散らばり

イ データの相関

数学II

(1)いろいろな式

ア 式と証明

(ア)整式の乗法・除法、分数式の計算

・二項定理

(イ)等式と不等式の証明

イ 高次方程式

(ア)複素数と二次方程式

(イ)因数定理と高次方程式

(2)図形と方程式

ア 直線と円

(ア)点と直線

(イ)円の方程式

イ 軌跡と領域

(3)指数関数・対数関数

ア 指数関数

(ア)指数の拡張

(イ)指数関数とそのグラフ

イ 対数関数

(ア)対数

(イ)対数関数とそのグラフ

(4)三角関数

ア 角の拡張

イ 三角関数

(ア)三角関数とそのグラフ

(イ)三角関数の基本的な性質

ウ 三角関数の加法定理

(5)微分・積分の考え

ア 微分の考え

(ア)微分係数と導関数

(イ)導関数の応用

イ 積分の考え

(ア)不定積分と定積分

(イ)面積

数学III

(1)平面上の曲線と複素数平面

ア 平面上の曲線

(ア)直交座標による表示

(イ)媒介変数による表示

(ウ)極座標による表示

イ 複素数平面

(ア)複素数の図表示

(イ)ド・モアブルの定理

(2)極限

ア 数列とその極限

(ア)数列の極限

(イ)無限等比級数の和

イ 関数とその極限

(ア)分数関数と無理関数

(イ)合成関数と逆関数

(ウ)関数値の極限

(3)微分法

ア 導関数

(ア)関数の和・差・積・商の導関数

(イ)合成関数の導関数

(ウ)三角関数・指数関数・対数関数の導関数

イ 導関数の応用

(4)積分法

ア 不定積分と定積分

(ア)積分とその基本的な性質

(イ)置換積分法・部分積分法

(ウ)いろいろな関数の積分

イ 積分の応用

・面積、体積、曲線の長さ

数学A

(1)場合の数と確率

ア 場合の数

(ア)数え上げの原則

(イ)順列・組み合わせ

イ 確率

(ア)確率とその基本的な法則

(イ)独立な試行と確率

(ウ)条件付き確率

(2)整数の性質

ア 約数と倍数

イ ユークリッドの互除法

ウ 整数の性質の活用

(3)図形の性質

ア 平面図形

(ア)三角形の性質

(イ)円の性質

(ウ)作図

イ 空間図形

数学B

(1)確率分布と統計的な推測

ア 確率分布

(ア)確率変数と確率分布

(イ)二項分布

イ 正規分布

ウ 統計的な推測

(ア)母集団と標本

(イ)統計的な推測の考え

(2)数列

ア 数列とその和

(ア)等差数列と等比数列

(イ)いろいろな数列

イ 漸化式と数学的帰納法

(ア)漸化式と数列

(イ)数学的帰納法

(3)ベクトル

ア 平面上のベクトル

(ア)ベクトルとその演算

(イ)ベクトルの内積

イ 空間座標とベクトル

数学活用

(1)数学と人間の活動

ア 数や図形と人間の活動

イ 遊びの中の数学

(2)社会生活における数理的な考察

ア 社会生活と数学

イ 数学的な表現の工夫

ウ データの分析

『数学ロングトレイル 「大学への数学」に挑戦 じっくり着実に理解を深める』で扱っている項目

『数学ロングトレイル 「大学への数学」に挑戦 ベクトル編』で扱っている項目

『数学ロングトレイル 「大学への数学」に挑戦 関数編』で扱っている項目

ブルーバックスの数学の本
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