どちらのロジックが正しい？

答え　2. 昆虫は鳥ではない。ツバメは昆虫である。したがってツバメは鳥ではない

約80％の人が、選択肢 1. の推論を正しいと答えます。しかし、正しいのは選択肢 2. です。

結論に惑わされてはいけません。試しに、1. の「ツバメ」を「父」に、「昆虫」を「公務員」に、「鳥」を「男」に置き換えてみると、

父は公務員ではない。父は男である。したがって男は公務員ではない

となります。おかしな推論だとわかるでしょう。前半のふたつの前提から、「男は公務員ではない」という結論は導かれないはずです。

一方、2. は「ツバメは昆虫である」という前提情報が誤っているだけで、推論の過程そのものは美しい三段論法に則し、論理的に完璧です。

脳は、結論さえもっともらしければ、そこに至った前提やロジックも正しいだろうと勘違いします。
たとえば、自分の出した結論がたまたま当たっていると、自分の思考プロセスの完璧さに自己陶酔します。一方、たまたま間違えた結論を述べた人がいると、結論だけでなく、その人の思考過程や人格さえも否定しがちです。